(28)玄関ドア選び前編:Lixilのショールームに行く
今回の工事では玄関ドアを新たに交換しました。
経年劣化のせいかドアノブが開きづらくなっていたのも理由のひとつですが、外観の印象を一新することも大きな理由です。
家の顔である玄関ドアを新調することで、建物が新しく変わったことが目に見えてわかるようにしたかったのです。
外壁はマットなブラックで塗ることは決めていて、そこに木目調のドアを合わせるのが希望。
ドア自体のデザインとしてはモダンでシャープな感じではなく、タテに溝が入ったコテージドア風がいいなと。
本音を言えば、木目調ではなく本物の木のコテージドアが良かったんですが、室内ならともかくかなりの湿度や寒さにさらされる玄関ドアを木製にする勇気はありませんでした。
予算的にもドアに割ける金額も限られてますし。
いただいた見積もり金額は「118,000円」。
言うまでもなく安価なタイプのアパートドアを入れたときの価格です。
でも、「安価なタイプのアパートドア」がどんなものか、僕にはさっぱりです。
うちのマンションは建てられてから半世紀、スチール製のドアを交換したことがないので、最近のアパートドアがどんなデザインでいくらするのか、ほとんど知りませんでした。
せっかく新しくするのなら、きちんと比較検討したいところです。
今後のためのいい勉強にもなりそうですし、ショールームに足を運んでみることにしました。
向かったのは、マンションの室内ドアでは毎回必ずお世話になっているLixil(リクシル)の新宿ショールーム。
工事担当のKさんの話では、Lixilのアパートドアはデザインも豊富だそうで、見積もりの金額もLixilの「リジェーロ」というラインを想定した価格だそう。
Lixilのショールームには何度も通っていますが、玄関ドアが集まる一画には足を踏み入れたこともありませんでした。
まず目に入ったのは、木目調ながら質感もリアルで、表面に立体加工もなされた重厚感のあるドア。
こんなドアがついていたら「別荘感」が出るぞとテンションが上がりますが、そんなに都合のいい話はありません。
目にしたものは「ジエスタ」という戸建て用のグレードの高いドアでした。
「リジェーロ」を探していくと隅のほうにひっそりと展示してありました。
まあ、アパート用なんてこんな扱いだよね……。
始めにグレードの高いものを見てしまっただけに「リジェーロ」の印象はいまひとつ。
とくに、事前にネットのカタログで当たりをつけていた縦ラインの入った板張り風のタイプ(21型)は、ラインが立体加工ではなくただのプリントだったので「これはないな」と。
プリントな分、さまざまなデザインバリエーションを展開できるのが強みのようですが、僕にはピンときませんでした。
これならプリントなしのシンプルなデザインを選ぶしかないか……。
ただ、さすがに木目調の面材はしっかりしていて、サンプルをいただいた「ハンドダウンチェリー」などはなかなかの質感です。
木目調のカラーバリエーションもまんべんなく用意されています。
でも、まっ平な平面だとさすがにのっぺりした印象にならないだろうか……。
いっそ木目調をあきらめてマットなブラックのカラーを選び、黒の外壁とそろえてしまうほうが無難かもしれません。
でも、できれば「黒の外壁+木目調のコテージドア風」の組み合わせにしてみたいんだよなあ……などと悩んでいましたが、はたと思いつきました。
LixilがダメならYKKもあるな。
早速、ネットで調べると、YKKも同じくらいのグレードのアパートドアを手がけています。
ならばと、同じく新宿にあるYKK AP(ワイケイケイエイピー)のショールームに向かいました。
後編に続く。