(66)珪藻土を塗るために木部と石膏ボードに(地味な)下地処理をする
前回のtukuriba(ツクリバ)のワークショップに続いて珪藻土の話。
今回は、ワークショップで教えていただいたポイントを参考にしながら、珪藻土を施工するための下準備をしていきます。
前回も書きましたが、下地の種類によって準備のポイントは異なります。
うちの下地は、古い木材部分(ベニヤ)と、
新しい石膏ボードが混在しています。
それぞれに適した下地処理をおこなっていこうと思います。
こういう作業って地味だし見栄えしないし退屈なんですが、仕上がりを左右する大事な部分だったりします。
実は、このことをのちほど痛感することになりますが、それは追々。
まずは古い木部をよく絞ったタオルでしっかり拭きます。
ごぞんじのとおり、珪藻土には調湿機能があります。
つまり、珪藻土を通じて水分が行き来するということ。
カビなどの汚れが残っていると、のちのち珪藻土の表面に汚れがあがってきてしまうことがあるからです。
これを防ぐために塗るのがアク止めです。
シーラーとか呼ばれるものですね。
僕が購入したのはこちらの「シーフレックス」。
アク止め下地処理剤・1kg 珪藻土・クィックマッド用 塗り壁 しっくい けいそう土 コテ【メーカー直送のため代引き不可】 価格:1,625円 |
水溶性なので扱いもラクです。
製品裏面に記載されている説明をよく読んで、下地に適した分量に薄めます。
これをハケで塗っていきます。
木部は全体にしっかりと塗ります。
乾いてから二度塗りをしますが、今度は希釈せずに原液のまま。
一度目にくらべて濃く塗れているのがおわかりでしょうか。
これでベニヤ部分の下準備は完了。
一方、石膏ボードの処理は少々手間がかかります。
まずシーラーから。
石膏ボードの場合は全体には塗りません。
継ぎ目や
ネジ穴部分にのみ塗布します。
一度塗りでOK。
これが乾いたら今度はボードの継ぎ目の段差を埋めます。
使うのは、ファイバーテープ。
メッシュ状のテープです。
小さな穴、ひび割れなどの補修に! [ファイバーテープ 35mm幅] 極東 13-7140 価格:1,027円 |
これを継ぎ目に貼ります。
ネジ穴もカバーしましょう。
できました。
まだ終わりではありません。
今度は、この上からパテを盛ります。
価格:390円 |
面倒ですが、くじけずにがんばりましょう。
必要な量を計って水で溶き、よく混ぜます。
これをファイバーテープを貼った上から塗るのです。
メッシュ状のテープのおかげでパテがやせずにスキマが埋めやすくなるのですね。
ネジ穴の上もしっかりパテをうちます。
これで石膏ボードの下地準備も完了しました。
ちょうどいい画像がありましたので、ごらんください。
左は石膏ボードにパテをうったもの、右は木部にシーラーを塗ったものです。
いよいよこの上から珪藻土を塗るのですが、その前に施工面積を測って必要な珪藻土の量を計算しなければなりません。
多少余るのはしょうがないとしても、足りなかったり作り過ぎてしまうのは考えもの。
「面倒くさい……」という気持ちが湧き上がってくるのを抑えつつ、メジャーであちこち測量します。
以前、2階の壁にtoolboxの「スライスウッド」を貼りつけたときと同じ要領ですね。
測量の結果、だいたい8平米ほどだとわかりました。
知人から譲っていただいた珪藻土は約11平米分ですから、余裕もあって安心です。
しかし、です。
珪藻土を塗るのは二度目で、こんな広い面積は初めて。
よくよく考えれば、こんなに広い面積を一度に塗っていいのでしょうか?
スイッチまわりやドア枠まわりなど、塗りにくそうな場所も多いし……なんだか不安になってきた……。
そんなとき思い出したのです。
ワークショップで教えてくれた鏑木友樹先生が「わからないことがあったら連絡してくれていいですよ」とLINEを交換してくれたことを。
恐縮しつつも質問してみたところ、めちゃくちゃ丁寧なアドバイスをいただくことができたのでした。
私信なのですが、先生から快諾をいただいたので転載させていただきます。
ざっくり要点をまとめると、
- 8平米ならまとめて練ってOK
- スイッチまわりはプレートで隠れるので心配なし
- ドア枠がいちばんの難所と思われる(ので要注意)
- 1平米を目安に作業していくこと
- 塗り残しのないように塗ってから模様をつける
- 白の珪藻土なら乾いても霧吹きでリカバー可能
ってな感じでしょうか。
すごく具体的で助かりました。
オラ、できるような気になってきたぞ!
このアドバイスを胸に秘め、いよいよ次回は作業に入ります。