(101) 水災特約付きの火災保険が我が家の台風被害に適用されなかった理由

お金のこと

延々と台風被害と復旧について書いてきましたが、今回は火災保険の話をします。

今年遊びに来てくれた友人や入居者さんからは山小屋を心配するメールをいただきまして、中には「復旧にお金かかったんなら、保険使えないの?」という声もありました。

もちろん、火災保険には加入しております。

離れの小屋はもちろん、面積がムダに広い母屋にだってちゃんと保険はかけています。

母屋の保険だけでも年間5万円強

固定資産税が年間で2万円しかかからない築50年のボロ家ということを考えると、この保険金はなかなかお高めですが、やっぱり火事は怖いですから。

【何かと火事の多い山小屋では火災保険は必須】

僕が母屋に暮らしていた数年間でも、近所で2回火事が起きています。

はす向かいの薪小屋が火の不始末で燃えたときは「もしうちまで延焼したら…」と想像してゾッとしました。

燃えた薪小屋

近所の人たちと必死で消火して事なきを得ましたが、ああいう事態に直面するたび火災保険の大事さを痛感します。

さらに。

ご存じない方もいるかもしれませんが、火災保険はいわゆる火事以外の災害についても適用されます。

ところが、加入している当の本人が、どこまで適用されるのかよく理解していないというのもよくある話。

大家をやっている僕ですら知識があいまいな部分も多いので、この機会に勉強の意味も込めて保険会社の担当さんにお電話して聞いてみました。

【風災で家屋が受けた被害は適用範囲内】

火災以外で適用の対象となる代表的な例が風災です。

今回、山小屋に被害を与えた台風は大雨が特徴でしたが、9月に千葉に打撃を与えたような強風の台風の場合、近所の電柱や木々が風でなぎ倒され、家が被害を受けることは十分に考えられます。

裏の竹林

うちでいえば、裏の竹林が倒れてきて屋根や窓を壊すというケースですが、保険会社の方の話では、これは適用の範囲に入るそうです。

特注の大きな窓

離れの小屋で言うと、せっかく奮発して作った大きな一枚ガラスの窓が倒木などで壊れてしまったときに補償を受けられるのは本当にありがたいです。

こういう事態を怖れて竹を伐採してもらったとはいえ、「備えあれば患いなし」ですね。

【水災は適用範囲をしっかりと理解するのが大事】

では、水災はどうでしょうか?

実は、特約がついていれば水災もカバーされます。

保険会社さんの話によると、日本は河川の氾濫などの水災が多い国ゆえ特約を付ける人はけっこう多いそうです。

山小屋の周辺

とくに、うちの山小屋のように自然に囲まれた環境の家に住んでいる人には、水災特約をすすめるようですね。

例にもれず、我が家の母屋の保険にも水災特約が付いていました。

それなら今回のうちの被害にも保険が適用されるのではないかと思うかもしれません。

基礎の通風孔が土砂などで詰まったところ

ですが、結論から言うと今回の我が家の被害は水災には入りません。

それを理解するには、「水災の定義とは何か」を理解する必要があります。

一般的に水災が適用されるのは「床上に被害があった場合」でます。

保険の契約内容によっては「床上の45センチ以上が被害にあった場合」などの決めごとがある場合もあるそうですが、うちの場合では「床板が水浸しになった」だけでも適用されるとのことでした。

【床下の被害に保険が適用されるケースもある】

では、床下は絶対に適用の範囲にならないのかと言うと、必ずしもそうとは言えません。

ポイントとなるのは「床上まで被害があったときに初めて床下にも適用される」という点です。

言い換えると、「床下のみが被害にあっても保険は適用されない」のです。

残念ながら、我が家はこのケースでした。

でも、もし今回、床上まで浸水していたとしたら、第97回で書いたような復旧工事は保険の対象になったのでしょうか?

うちの契約の場合だと、建物と家財の両方が対象になっています。

床下の浸水被害

保険会社の方によると、床下に設置した換気扇が故障した場合は、適用されるそうです。

また防カビ剤のように建物に塗られたものであれば、適用される可能性が高いとか。

ただし、床下の地面に敷き詰めた調湿材は建物の一部と見なされない可能性もあり、外れるかもしれないと言われました。

ここで、あらためて今回の復旧工事の内訳を見直してみましょう。

復旧工事の内訳

これによると、調湿材の並べ直しは適用外でしょうが、防カビ剤を散布し直した代金「141,000円」は補償されたかもしれません。

防カビ剤の散布

まあ、それも床上まで「被害にあっていれば」という仮定の話ですが……。

ちなみに、床下の水災被害のみでも適用されるような保険があるのか聞いてみましたが、そういう保険はないそうです。

今回のケースのように床下にのみ水が流れ込んだ場合では、床下に設置した換気扇が漏電で停止しようが、湿気対策の調湿材や防カビ剤が泥だらけになろうが、自己負担で復旧するしかないのが現状の保険だということ。

でも、こうして保険の内容を確認してみた後でも、床下だけの被害で済んだことはやっぱり不幸中の幸いでした。

あんな台風がもう二度とこないことを祈ります。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営。 『日刊Sumai』(扶桑社)で「なんでも大家日記@世田谷」を連載中。 https://s...

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