(111)アクセントウォールに貼る壁材を比較検討してみる【ストーン&タイル編】
玄関入ってすぐのアクセントウォールにどんな壁材を選ぶか。
前回の内装用木材の比較に続き、今回は「ストーン&タイル編」です。
「見た目の存在感」「コストパフォーマンス」「DIY難度」の3点で比較検討していきます。
【「スライスストーン」(toolbox)】
存在感 :★★★
コスパ :☆☆☆
DIYの簡単さ:★★★
これはtoolboxのショールームで見つけた素材。
一見すると、塩ビ製のタイルと見間違えるほどの薄さですが、まぎれもない本物の石材。
石を薄くスライスし、裏面に加工を施してシート状に仕上げた素材です。
ごらんのとおり、近寄ってみても本物の石ならではのテクスチャーをしっかり感じることができます。
上手に使えば空間に重厚感が出て、インテリアがグレードアップするのはまちがいありません。
内装材に石を使うとなるとコストと施工の両面でハードルが高いという問題があり、DIYはとてもムリという感じだったと思います。
でも、この「スライスストーン」はそのハードルを素人の手が届く範囲までぐっと下げてくれます。
シート状なので加工も容易です。
驚きなのはシートが曲がること。
パキッと割れてしまいそうですが、実際に曲げてみると意外に柔軟性があります。
プロが施工すればこんなことも。
石材の常識を覆す驚きの素材です。
これならカッターとカッターマットとボンドがあれば、素人でもDIYできそう。
本物の石ならではの表情はインパクトもあり、ドアを開けて最初に目に入る場所を飾るのにもうってつけと思いました。
しかし!
平米単価「20,500円」ということで、予算の折り合いがつかず断念しました。
いや、通常の石材とくらべればお安いんだと思います。
でも、我が山小屋の予算感覚では厳しく採用を見送らざるをえませんでした。
壁にタイルを貼るという選択も、もちろんアリですね。
世田谷のマンションでも、洗面の壁にタイルを貼ることはよくあります。
珪藻土と同様、専門の職人さんを呼ぶとけっこうな費用がかかるタイルもDIYで貼るならば人件費がまるっと節約できます。
【ミニボーダータイル】
存在感 :★★☆
コスパ :★★☆
DIYの簡単さ:★★☆
価格:700円 |
トップバッターは「タイルオンライン」というネットショップで購入した「ミニボーダー 和風モザイクタイル(黒)」。
洗面の壁にタテ方向に貼りました。
ホテルのような雰囲気が出せたと自負しています。
300ミリ×300ミリのシートで1枚「700円」です。
平米あたり11シート必要なので「7,700円」が平米単価となります。
このタイルの利点は小粒なので、施工場所に合わせやすいこと。
モザイクタイルの中では、比較的DIYしやすいタイプです。
【ランタン型タイル】
存在感 :★★☆~★★★
コスパ :★★☆
DIYの簡単さ:★☆☆
名古屋モザイク corabel コラベル 64×56異形Aパターン紙貼り NLA-3A(白ブライト)[シート] 価格:488円 |
続いては人気のランタン型のタイル、名古屋モザイクの「コラベル(白ブライト)」です。
カラーバリエーション豊富なタイルですが、あえて白タイルに白目地を合わせてシンプルに仕上げ、カウンターにグリーンのタイルでアクセントをつけてみました。
このケースでは「白×白」で控えめに仕上げましたが、逆にビビッドなカラーを選んだり、複数色をミックスしたりすれば、インパクト抜群なアクセントウォールができあがります。
価格も1シート「488円」と割と安価。
平米あたり11.5シート必要なので平米単価は「5,612円」です。
悩ましいのが、独特の形ゆえのDIYの難しさでしょう。
上の例ではたまたま幅と高さが合いましたが、これをカットするとなるとかなりの手間がかかることは間違いありません。
【小口平タイル】
存在感 :★★☆
コスパ :★★☆
DIYの簡単さ:☆☆☆
これは小口平と呼ばれるオーソドックスなタイル。
実は、外壁修繕で余ったタイルです。
昭和の古ビルで多用されているサイズらしく、うちのマンションの外壁タイルの傷んでいる箇所を貼り替えるのに使われました。
が、何を思ったか業者さんが発注しすぎたらしく、数ケースも余ってしまい、せっかくなので内装に使ってみようと思ったわけです。
施工サイズの関係でタテ貼りにしたのですが、意外にモダンな仕上がりになって満足です。
このタイル、toolboxのホームページで同じ商品を見つけたのでリンクを貼っておきます。
平米単価は「5,200円」とのこと。
僕の撮影した写真は暗い色に見えますが、明るいところで見ると名前のとおり「オリーブ色」に見えます。
このタイルもDIYの難度は高め。
厚みがあるため、喰い切り(タイル用ニッパー)ではビクともしません。
一か所だけ加工しなければならなかったのですが、そこはハンマーで割りましたが難しかったです。
【ミニボーダーのボックス貼】
存在感 :★★★
コスパ :★☆☆
DIYの簡単さ:★☆☆
美濃焼モザイクタイルシート 細ボーダー ボックス貼(裏ネット) TS-08-BOX
山小屋では洗面の壁から床にかけてモザイクタイルを貼ったときに使いました。
先ほど紹介した黒のボーダータイルの色ちがいをボックス貼りで組んだものですが、色と組み方が変わると印象は別物です。
価格は300ミリ×300ミリで1シート「907円」。
平米単価に換算すると「約1万円」ですから、ちょっと高いかな。
以上のように、タイルは存在感もばっちりで色やデザインの選択肢も豊富なので、アクセントウォールにはうってつけです。
山小屋ではすでに洗面とトイレの床にタイルを貼ると決めていたので、家の中がタイルばかりになるのはさすがにうるさすぎるかと思い、今回は見送りました。
何度も書いてきたとおり、タイルの施工にはそれなりの手間がかかります。
今まで一度も貼ったことがない人が、いきなり壁一面にDIYするのはおすすめできません。
僕のようなタイル好きを自称する人間でも作業中はうんざりするくらいなので、ただ単に費用削減のためにDIYを考えているならやめておいたほうがいいかもしれません。
アクセントウォールのための壁材探し、もうしばらく続きます。