(132)床に貼ったコグチタイルに見切り材を設置してみた
今回は、一階の床に見切り材を設置した話をしたします。
この小屋、もともとは土間というものがありません。
玄関開けたら、いきなり床が広がるという空間でした。
おぼろげな記憶をたどると、祖父も土足で出入りしていたような気がします。
この床に「西粟倉村森の学校」製の「ユカハリタイル コグチ」を貼ったことは以前も書きました。
このタイルを貼った床では靴を脱いで過ごし、既存の床を残した部分を土間にするというふうに区分けしました。
その際、階段まわりの加工の手間を省くため、玄関土間を広く取り、階段の下まで土間が続くようにレイアウトしました。
階段の下は、本来なら床を貼るべきなのでしょうが、冷蔵庫を置いたりガスファンヒーターを置いたりする用途を考えると、既存の床のままでもいいと判断しました。
図面で言うと、こうなります。
前置きが長くなりましたが、今回工事するのは、コグチタイルと土間の「境い目」の部分。
写真でいうと、ここ。
コグチタイルの角は直角ですし、裏には黒いゴムシートが貼ってあります。
横から見るとこんなふうに断面が丸見え。
ただ床に貼ったままだと、いかにも「貼りつけました」という感じがしてしまうので見切り材を設置することにしたのです。
そこで、コグチタイルの厚み(8.5ミリ)に合わせて東急ハンズで木材を買ってきました。
この断面のかたち、なんていうんだろうと調べたら「四分円」というんだそうで。
円を四分の一にしたかたちだから、そのままといえばそのままの呼び名。
これをコグチタイルの端に設置します。
断面のイメージはこんな感じ。
おなじみオスモカラーで塗装しました。
あとは設置場所に合わせてカットして貼りつけるだけ。
接着にはこれまたおなじみ「床職人」を使用しました。
これをコグチタイルの端部に塗るのですが、注意したいのはボンドの量。
「床職人」はよくある木工用ボンドとは異なり、乾いたあとも白い色が残ります。
はみ出すと目立ってしまうので、少量だけ出すように注意しながら塗っていきましょう。
僕は、床職人のノズルの先に別のボンドについていたアタッチメントを固定して、細く出るようにしました。
ここに先ほどの木材を貼りつけるのですが、ボンドだけでしっかり接着できるか不安なので、隠し釘で固定することにしました。
ボンドが乾いたら、隠し釘の頭を落として完成。
うん、けっこうきれいにできたんじゃないかな。
何もないときにくらべて、見栄えがよくなった気がします。
別件で山小屋にやってきた業者さんも「お、ちゃんと見切り材も設置したんですね」と気づいてくれました。
こういうひと手間で意外に印象が変わったりするものなのかもしれません。
工事自体は簡単なんですけど、採寸して木材を買って塗装してっていうステップを踏まなければならないのは床や壁の工事と同じで、そこが面倒くさいと思ってしまうんですよね。
ちょっとだけ苦労したのが、階段下に設置した飛び石状のステップ部分の加工。
直角の部分に合わせて木材を45℃にカットし、やすりがけをして収まりを調整してから貼りました。
よく見るとスキマが残ってしまってますが、これくらいなら大して目立ちません。
玄関ドアを開けたところから見ると、こんなふうになります。
もともとの床材が木材であるせいや、後から貼りつけたコグチタイルが薄いせいで、あんまり土間感がないのが悩みです。
まあ、直貼りで薄めに仕上げることで少しでも天井までの高さを確保したいという気持ちがあったので仕方ないのですが、訪れたお客さんがかなりの確率で「ん?どこで靴を脱ぐの?」と尋ねてくるので、そこは失敗として認めねばなりません。
いずれ土間部分を塗装するなどして土間感を演出したいのですが、どうしたらいいものか思案しているところです。