(133)山小屋の春~冬休み明けの「山開き」ですべきこと

別荘管理&修繕

冬が終わりに近づき、だんだんと暖かくなってくると、山小屋も運用開始に向けた準備を始めます。

以前も書いたとおり、冬休みに際してはガス停止の手続きをしたり、水道管を水抜きして元栓を閉めたりしました。

この逆で、「山開き」の際には、小屋をふつうに使えるようにするための作業が必要になります。

例年は3月の半ばから下旬頃にかけて天候の良い日を見つけて山に行きますが、今年はまれにみる暖冬だったこともあり、「山開き」は2月の終わりでした。

今回は、冬休みを終えた山小屋を運用開始する際におこなうルーティンについて書きたいと思います。

【訪問前にガス開栓と浄化水槽点検の申し込み】

冬休みのあいだ、山小屋のプロパンガスは止めてもらっています。

プロパンガス

訪問日が決まったら、なるべく余裕を持ってガス会社に連絡し、プロパンガスの開栓をお願いしなければなりません。

いつもはだいたい1週間くらい前には連絡しているのですが、今年は天気予報を見て急きょ訪問を決めたので、ダメ元で急ぎのお願いしたらなんと連絡当日に開栓してくれました。

ありがたやありがたや。

浄化水槽設置当時
浄化水槽設置当時の写真

もうひとつ、訪問前にやらねばならないことが、浄化水槽の清掃日の調整。

うちの山小屋は上水道は通っていますが下水道がなく、その代わりに浄化水槽を設置しています。

この維持管理には専門業者による「年に4回の保守点検」が必要なのです。

そのうち一年の最初の点検が3月にあり、「山開き」の日をなるべくこの点検に合わせるようにしています。

(ただ、今年は2月に訪れたので、点検の立ち会いは3月の別日にお願いしました)

以上の2点で「山開き」前の準備は完了です。

【到着したら水道を開け、ガス給湯器の動作確認】

山小屋に到着して最初におこなうのは、昨年に閉めた水道の栓の開栓。

昨年に開けた水抜き栓がちゃんと閉まっていることを確認したら、

床下の水抜き栓

水道の元栓を開けるのですが、これが地味に面倒なのです。

水道の元栓

クルマの運転が苦手な僕はたいてい道路が空いている夜中に山小屋に移動します。

すると、到着してすぐの作業は夜の暗闇の中でおこなうことになります。

都会とちがって灯りの少ない山奥で、懐中電灯片手に屋外の土中に埋まっている栓を探して開ける必要があります。

ドキドキするのが、開栓前にメーターが回っていたりしないかを確認する瞬間。

もし栓が閉まった状態でメーターがくるくる回っていると、それは漏水のサイン。

以前、日刊Sumaiの連載でも書きましたが、山小屋の冬は厳しいので凍結によって水道管が破裂してしまうなんてこともあるのです。

今年ばかりはこの暖かさなので心配はありませんでした。

水道の栓を開けたら、洗面やトイレの確認。

水栓をひねって水を出す

無事に水が流れたら、今度は冬支度の際に外したシャワーヘッドを接続し、給湯器のスイッチをオン。

今度はお湯が無事に出るかを確認します。

シャワー

ここまでOKなら、ひとまず大事はなかったと胸をなでおろすことができます。

翌朝の準備として掃除機の充電をしたら、寝床に入ります。

【到着翌日は一日がかりで換気・掃除・防虫】

さて、翌朝。

最初にやるのは、やはり換気と掃除です。

窓を開けて換気

窓や室内の建具を開け放ち、室内の淀んだ空気を入れ換えつつ、家じゅうにざっと掃除機をかけます。

冬の間もカライエやルームドライヤーが室内の湿気を除去してくれるので、カビの発生の心配はないのですが、やはりフレッシュな空気を取り込むことで気持ちよく過ごすことができる気がします。

ついでにカライエの運転の切り替えもおこないましょう。

カライエ

冬支度の際に「節電モード」に切り替えていたカライエを通常運転に戻します。

できれば、このタイミングで「フィルターの掃除」などもおこなっておくと、湿度が高まる梅雨~夏に安心して運転することができます。

次は、柱に開いた虫食いの穴の確認。

昨年の対策が実を結んだのか、目に見える増加は確認できませんでした。

防虫スプレーの散布

念のため、今年も既存の穴に防虫スプレーを吹き付けます。

続いてはハチの対策です。

ハチは春から秋にかけて巣をつくるので、「山開き」のタイミングで対策を始めるのがベスト。

予防に使うのはこちら。

ハチ激取れ

この「ハチ激取れ」を小屋の隣の母屋のベランダに設置します。

ハチ激取れを設置

中に入っているのはシロップを水で希釈した液体。

甘い香りに引き寄せられて、ハチたちが集まっておぼれ死ぬわけです。

軽井沢のような別荘地では定番アイテムなんだとか。

母屋では、ネズミの対策も欠かせません。

冬季の留守中、やつらは我が物顔で山小屋の中を歩き回り、キッチンのいたるところでフンをしますから、キッチンを念入りにアルコール消毒します。

ネズミ捕りやネズミ忌避剤

同時に、ネズミ捕りやネズミが嫌がる臭いを振りまく忌避剤を設置し、せっかくきれいになったキッチンにネズミが近づきにくいようにします。

以上で「山開き」は終了。

このほか、冷蔵庫の中の古くなった食品の処分や、ティッシュペーパーなどの補充の買い物をこなし、浄化水槽の点検の立ち会いなども含めると、一日まるまるつぶれてしまいます。

別荘に行くと、掃除やら何やらで一日つぶれるというのはよくある話ですが、年に数回しか別荘を使わない人にとっては、貴重な別荘訪問のうちの一日をこうして費やすのは辛いでしょうね。

別荘を維持するなら、しっかり管理して活用しないともったいないなあ、と思います。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営。 『日刊Sumai』(扶桑社)で「なんでも大家日記@世田谷」を連載中。 https://s...

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