(226)KEYUCAと山崎実業のキッチンペーパーホルダーのこと
今回は、今やキッチンの必須アイテムとなったキッチンペーパーホルダーについて考えます。KEYUCAと山崎実業のキッチンペーパーホルダー2種類をご紹介しますが、どちらもデザインや設置場所に適性があります。優劣ではなくキッチンのインテリアや形式によって向き不向きが出てくるとご承知おきください。
ちなみに、僕はキッチンペーパーをかなり多用するほうだと思っています。カレーを煮た鍋を洗う前にベッタリとした油脂の汚れをふき取ったり、布巾の代わりにキッチンの天板などを拭き掃除したりしています。使用頻度が多いと、キッチンペーパーがどこにあるかや、取り出しやすいかどうかなどがわりと重要になってくるのですが、ふだんはあまり使わないよという人だと、今回の内容はまったく響かないかもしれませんので悪しからず。
■シンプルで使いやすいKEYUCAの「ruko」
山小屋のキッチンに設置したのはここ。
隣に冷蔵庫があるので、この側面を活用しました。
設置するのはこちら。
KEYUCA(ケユカ)の「ruko」シリーズのキッチンペーパーホルダーです。
KEYUCAは使いやすくてデザインも気の利いたキッチン雑貨を多数リリースしているブランドで、ごぞんじの方も多いかもしれません。個人的には今回のように生活雑貨がほしいなと思ったときに無印良品や山崎実業などとともに真っ先に検討するメーカーのひとつです。
今回のキッチンペーパーホルダーはこんな感じ。
ごらんのとおり「我が家の業務用キッチンにもムリなくマッチする金属の素材感」がポイント①です。
裏面にはマグネットが仕込まれており、磁力でくっつけて設置します。
この金具でキッチンペーパーを挟み込んで固定します。
この方式のキッチンペーパーホルダーはプラスティック製のタイプだと百均でもよく見かけます。以前、世田谷の自宅で使っていたこともあるのですが、何年か使っていたら両面テープで留められたマグネットが外れて壊れてしまいました。
その点、「ruko」は丈夫な造りで安心です。「シンプルかつ頑丈な構造」がポイント②ですね。
ペーパーを引き出してみても、とてもスムースに動きます。背面のマグネットはけっこう強力で、ふつうに引っ張るぶんには外れてしまうことはまずありません。
この「ストレスのない使い心地」がポイント③で、ガタガタと回る百均の商品とはまったくの別物と言えるでしょう。
ただし、価格のほうも百均とはくらべものにならない価格。
価格:2,783円 |
僕が購入したときは「2,530円」でした。
たかだかキッチンペーパーホルダーにそんなに出せないよ、という人もいるでしょう。僕も「ちょっと高いな」とは思ったのですが、同じrukoシリーズのタオルかけもあって、同じデザインでそろえられることもあってこちらに決めました。
こちらもしっかりした造りで値段に見合った品質はあると思います。
価格:2,299円 |
さて、この「ruko」のキッチンペーパーホルダー、ないものねだりを承知でいえば、片手で使えないのが難点といえば難点です。
「人差し指と中指を器用に使ってミシン目に切れ目を入れてから引き出す」というアクロバティックなやり方をすれば片手で切ることは可能で、片方の手が汚れていてペーパーが使いたいときはそうしています。
とても万人に勧められるやり方ではありません。
基本的には片手でペーパー本体を押さえ、もう片方の手でちぎるという両手での使用が前提の商品と理解するべきです。
■吊戸棚下に設置・片手で切れる山崎実業の「Plate」
ふだんから片手で使えるタイプがほしいという向きにおすすめなのが、山崎実業の「Plate」シリーズのキッチンペーパーホルダーです。
以前、洗いカゴの回で折りたためるディッシュドレーナーをご紹介しましたが、あれも同じ「Plate」シリーズでした。
山崎実業といえば「tower」シリーズがいちばんポピュラーかと思いますが、ラインナップの層の厚さを感じます。
さて、この「Plate」シリーズのキッチンペーパーホルダーのキャッチコピーは「片手でサッと切れる!」です。
設置したのは母から引き継いだ実家のキッチンで、もともとはこんな感じのキッチンペーパーホルダーがありました。
木の質感が感じられて母は気に入っていたようですが、僕にとっては「場所を取る」「バランスが悪くて倒れやすい」「両手でしか使えない」などの点が気になり「Plate」のキッチンペーパーホルダーに乗り換えることにしたわけです。
丸で囲んだ部分を戸棚に挟み込み、ネジを締めて固定する仕組み。
この手の商品は、設置後にしっかり建具が閉まるのかが気になるのですが、実家のキッチン(Lixil(リクシル)のアレスタ)の吊戸棚ではまったく違和感がありませんでした。写真のようにゴム製クッションの厚みに収まるので建具と金具が干渉することはほぼないと思います。
真ん中のトングのようなかたちの2本のバーにキッチンペーパーを通して設置完了。
おー、たしかに片手で引きちぎれます。
これは便利なのですが、たまに失敗することもあります。
うまく切るには力加減や角度に少々のコツが必要で、恐る恐るゆっくり引いたり、逆に力任せに強く引っ張ったりすると、写真のように変な切れ方をしてしまう場合があります。キッチンペーパーの種類にもよるかもしれません。
使い慣れれば成功率は上がると思いますが、相性が悪いと失敗が続いてイライラする人もいるかもしれませんね。
個人的には「片手で切れる利便性」に加えて「デッドスペースになりがちな吊戸棚の下に設置することのできる省スペース性」という利点があるので、導入してよかったと思っています。
値段も先ほどのKEYUCAのものの半額ほどでリーズナブル。
くりかえしになりますが、今回ご紹介したキッチンペーパーホルダーはどちらも優れた商品ですが、デザインや設置場所によって向き不向きがあります。
我が家の例で言うと、KEYUCAのキッチンペーパーホルダーを実家のキッチンに設置しようにもマグネットが効く場所がありません。逆に、山崎実業のPlateのホルダーを山小屋に設置しようとするとキッチンの上の棚板に設置するしかありませんが、ちょっと高さがありすぎて使いづらくなりそうです。ホワイトのカラーも業務用キッチンなどのシルバーカラーを基調としたインテリアには合わない気がします。
キッチンペーパーホルダー選びは自分のキッチンとの相性を見極めることが大事だと言えそうです。