(248)【後編】空室を利用して照明器具の見え方を比較してみる

前回に引き続き、空室になった世田谷のマンションの一室を利用してさまざまな照明器具を比較していきます。
後編はペンダントライト編。ガラス、琺瑯、木材など、素材感の異なるシェードをいろいろと試して見え方をくらべてみたいと思います。
■ラフな雰囲気で下方向だけを照らす琺瑯シェード
まずは琺瑯素材のシェードから参りましょう。

ブラックのシェード。

適度にラフな雰囲気で躯体あらわしの天井にも合っている気がします。ロゴがチラ見えしてますが「IDEE(イデー)」製です。
実はこれと次に紹介する照明器具は事情があって知人のデザイナー天池聖さんからお預かりしているもので、使用を快諾していただきました。

こんなふうに壁に映った影も良いですね。


点灯するとシェードのおかげで下方向だけに明るさが広がります。

こちらはグリーンのシェード。

深みのある緑色はよくお店で見かける定番カラーですね。

そういえば、山小屋の母屋のシェードは妻の持ち物ですがグリーンだったことを思い出しました。たしか「IKEA(イケア)」製だったはず。
うちのマンションの一室にも琺瑯製のシェードを設置した部屋があるのですが、

たまたまこちらも黒とグリーンでした。人気色なのかな?

点灯時はシェードの表面は暗い側になるのでブラックとグリーンの差はほとんどわかりません。先ほどのシェードよりもややコードが長いので天井が暗く感じます。のちほど説明しますが、照明は高さによって見え方がけっこう変わるので、注意が必要です。
■模様が映し出されて面白いガラスシェード
お次はガラスシェード。

「モモ・ナチュラル」で購入しました。前々回にご紹介しましたね。
ふだんはこの部屋のサービスルームに設置していますが、今回は比較のためにリビングに設置してみました。

ごらんのとおり、天井に映し出される模様が面白いです。

ガラスは光を通すので先ほどの琺瑯シェードとくらべると天井まで明るく照らします。

こちらも同じく「モモ・ナチュラル」で購入したガラスシェード。

側面の凹凸が個性的ですが、

点灯してみるとこれが模様となって壁に映し出されます。けっこう驚きました。

これは壁紙いらずかも。

離れて眺めてもけっこう主張強めです。好き嫌いが分かれそう。
ちなみに、ガラスシェードの模様は天井との距離でかなり見え方が変わってきます。

山小屋の母屋でも使用しているこいつを使って実験してみましょう。
OHM電機の「引掛ランプソケット(ロック付き)」です。
天井に電球を直付けしつつ、シェードも挟み込むことのできるアイテムです。

こんな感じに固定リングにガラスシェードを挟んで、

設置して点灯しました。電球はエジソンバルブを使用しています。

だいぶ模様の見え方が変わりました。

離れて見た印象もかなりおとなしくなりました。
なお、同じガラスでも乳白色で柄がないシェードだと見え方も別物になります。

透明ガラスよりも柔らかい光が広がります。
これは山小屋(母屋)の廊下に設置してあったナショナル製の古いガラスシェード。

オレンジのアクセントが気に入って現在は僕の自宅のキッチンで使用しています。

ひとことでガラスシェードと言ってもちがうものですね。
■シェードのないペンダントライトは電球選びに注意
続いては、インダストリアルっぽさの漂うスチール製。

ほぼ裸電球状態なので、灯りも遮られません。

前回ご紹介した「SOU」と同じく、この種の照明器具は電球を選びます。

イケアのスマート電球だと雰囲気が出ない……。

こういうタイプにはエジソンバルブが似合います。

こちらは打って変わって昭和レトロっぽい感じのペンダントライト。

かつて我が家のリビングの照明レールに複数吊るして使っていました。昔の画像なので画質が悪くてすいません。

赤を吊るしてみました。

点灯するとこんな感じ。部屋のアクセントになりそうですが、インテリアは選びそう。

と思ったけど、離れてみるとそうでもないか。

こちらは白。色をそろえると部屋になじみます。どちらにせよ電球が目立つので電球選びには気をつかいたいですね。
山小屋に採用したこの電球と組み合わせても面白いかもしれません。
■うっすら光が漏れる木製シェード
最後はちょっと変わり種のシェードを2点ご紹介。

以前ちょっとだけ紹介した木のシェード。これもだいぶ前に「モモ・ナチュラル」で買いました。
基本的には光を通さない木材ですが、

薄くカットされているので点灯時にはうっすら光がこぼれるのが素敵。

サイズはけっこう大きくて引きで見ても存在感があります。
実はこれ、僕の部屋のリビングで使っているもの。

インテリアのアクセントの意味も込めて、あえて低めに下げています。
テーブルの上なら頭をぶつけることもありませんしね。

こちらは実家で使っている紐状のシェード。

点灯すると、紐のあいだから光が漏れます。

さっきのシェードもそうですが、上下に光が広がるのも特徴です。

ふだんはダイニングテーブルの上で使っているのですが天井に貼った壁紙の柄が際立って楽しいです。

二回にわたって照明器具をくらべてきましたが、こうして同じ環境で比較するとそれぞれの個性がわかって面白いですね。今後の照明計画を考える上でいい勉強になりました。
せっかくなので、ぜんぶまとめてGIFアニメにしてみましたので最後にどうぞ。
