(285)洗濯機の側壁に仕込んだ鉄板でマグネット収納を活用する
前回と前々回、トイレ内に設置した備品の数々をご紹介いたしました。
今回は、洗濯機の右横の壁に仕込んだ鉄板を利用してマグネットタイプの収納用品を設置していきたいと思います。
■なぜ収納のために鉄板を設置なのか
まずは工事前の様子をどうぞ。
我が家ながらひどいありさまでした。祖母や母が場当たり的購入したものが適当に置かれてインテリアもクソもありません。狭苦しいし、使いにくい脱衣所でした。
こちらがアフター。洗濯機本体は変わっていませんが、すっきりとした空間になりました。
とはいえ、いろいろな必需品を置いていくと、あっという間に生活感が出てしまう怖れがあります。
そのために造ってもらったのが洗濯機側壁の鉄板です
サイズは「幅92センチ×高さ182センチ」。こんなものを設置する家は珍しいのか、大工さんも面白がっていました。
この鉄板はマグネット収納を活用するために僕の希望で設置してもらったもの。
数ある収納の選択肢からこれを選んだのにはそれなりに理由があります。
壁面収納というと、離れの小屋には木製のペグボードを設置しました。
オープン収納のよいところは、パッと見ただけで何がどこにあるかわかること。直感的に物の位置を把握できるので、いろいろなお客さんが出入りする山小屋にはぴったりです。
使い捨ての紙コップや軽食、ペーパー類のストックなどを収納しています。配置に気を配れば「見せる収納」にもできます。
ペグボードの便利さを実感できたので、母屋のキッチンをリフォームした際にもペグボードを導入しました。
こちらは「パシフィックファニチャーサービス」のスチール製のもの。
ペグボードとしてフックを用いた収納が使えるだけでなく、マグネットがきくのでさらに利便性の幅が広がります。
というか、気がつくとほとんどマグネットしか使っていないことに気づき、ひょっとして穴がなくてもマグネットさえきけば十分なのでは?と考えたのでした。
そこで、水まわりをリフォームするにあたって、もっとも収納力を求められた洗濯機周辺に鉄板を仕込んでみようと思いついたのです。
これは鉄板が設置された直後の様子。
ごらんのとおり、この鉄板にはまったく手を入れていません。
もともとの鉄の質感が気に入ったので、塗ったり張ったりする必要はないかな、と思いました。というか、むしろ、周囲の内装をこの鉄板に寄せる形でブラックとダークブラウンに仕上げることにしたのでした。その意味では、インテリアのテイストを決めたのはこの鉄板だったと言えるかもしれません。
■towerシリーズのマグネット収納用品を駆使
では、この鉄板に収納用品をひとつずつ設置していきましょう。
まず、どうしても設置したかったのがこちら。
マグネット収納といえば真っ先に名前が挙がる山崎実業のtowerシリーズから「洗濯機横マグネット折り畳み棚」です。
デッドスペースになりがちな洗濯機横にマグネットで貼り付け、必要なときにだけ使用できる折りたたみ式の棚。
仕組みとしては、棚を支える両サイドの部品の裏にマグネットが仕込まれています。洗濯機の側面のゆるやかな曲面にも設置できるよう、接続部のパーツには若干の可変性があります。我が家では平らな鉄板につけたこともあり、ガチッと強力にくっつきました。
片手でサクッと開くことができ、使いやすいです。
お風呂に入るときにタオルや着替えを置くことができます。以前、うちのマンションの脱衣所に設置した折りたたみ棚をご紹介しましたが、あれと同じ使い方をしています。
次はこちら。
同じくtowerシリーズの「マグネットバスルームタオルハンガー ワイド」です。
タオルハンガーとしては大きめの幅40センチで、バスタオルもかけられることからこの名がつけられているようです。
先ほどの折りたたみ棚の横に設置し、
バスマットをかけました。
以前から、使用後の濡れたバスマットを干しっぱなしにできる場所がほしいと思っていました。幅がワイドなのでバスマットも収まります。
続いて設置するのはマグネットフック。
キッチンのペグボードでも活用している無印良品のフックです。
今や無印良品もアマゾンで無料配送の時代になりました。便利。
このフックにいろいろなものをひっかけて収納します。
まずは「タープバッグ」。
雑貨ブランドの「ハイタイド」の折りたたみバッグです。
折りたたんだ状態だとコンパクトですが、
広げると意外に大きいです。収納量は16リットルとのこと。洗い終わった洗濯物を運ぶのに使うのですが、夫婦二人分なら十分です。
世田谷の自宅ではカーキ色を使っています。
なお、大きめの35リットルもあります。
16リットルのバッグなら重さはおよそ500グラム。
フックで問題なく支えられました。
隣には同じフックにもうひとつバッグを。
以前、toolboxのショールームでいただいたノベルティ。
中には洗濯ネットを入れています。
まだスペースに余裕がありそうなので、もう少し小物を追加していきます。
こちらもtowerシリーズの「マグネット詰め替え用ランドリーボトル」です。
裏面が全面マグネットになっている洗剤ボトルです。
まさに我が家のための商品!
詰め替え用の洗剤を入れ、百均でゲットした収納用品などと一緒に空きスペースに設置しました。当初洗剤は棚の上に置こうと思っていましたが、直接壁につけられるとスマートでいいですね。
ちなみに、小棚には入浴時にメガネを置いたりしています。
■鉄板&マグネット収納ですっきり暮らしやすく
というわけで、洗濯機と脱衣所で使用するものがすべてこの鉄板に収納できました。
収納を右横の壁だけに集約したおかげで、すっきりまとまりました。
あらためてビフォー画像とくらべてみると…
雲泥の差。
見た目も劇的に改善されたのですが、いざ暮らしてみると以前よりも広々として使いやすい空間になりました。床に物が一切置かれていないので、足をぶつけたりすることもなく、掃除もラク。暮らしやすさが実感できると本当にリフォームしてよかったな、と思います。
マグネットなので収納用品の位置が気軽に変えられます。
使いながら収納のベストポジションを探っていって、現在はこんな感じに落ち着きました。今後も必要に応じていじっていきたいと思っています。
最後に鉄板設置にかかる費用についても触れておきましょうか。
材料費8,000円+工事費7,000円で計「15,000円」也。鉄板のオーダーや加工、設置は素人にはハードル高そうですし、すべておまかせしてこの値段ならけっこうリーズナブルだなと感じました。
参考までにペグボードと比較すると、木製ペグボードなら同じサイズで5,000円ほどで手に入ります。「パシフィックファニチャーサービス」のスチール製のペグボードだと、幅580mm×高さ1220mmのサイズで「14,040円」だそうです。どちらも設置はDIYでおこなう前提の商品価格です。
それぞれに長所短所がありますからインテリアの好みや収納方法によって選ぶとよいと思います。
次回は、洗濯機の上に設置した「ドローアライン」についてお話します。