(287)「カライエ」の「除湿可能面積」について考えてみた
前回、「ドローアライン」を設置して洗濯機まわりのリフォームが完了しました。
水まわりといえば気になるのが湿気対策ですが、我が家の湿気対策の定番は「カライエ」(と「ルームドライヤー」)です。
「24時間365日自動除湿」をおこなってくれて水捨ても不要。長期間留守にすることも多い別荘にはなくてはならない空調機器です。
今回はこの「カライエ」(と「ルームドライヤー」)で「一体どれくらいの広さを除湿することができるのか?」について焦点を当てて考えてみたいと思います。
■我が家の「カライエ」と「ルームドライヤー」
その前に、我が家における「カライエ」と「ルームドライヤー」の歴史について振り返っておきましょう。
「カライエ」の前身である「ルームドライヤー」を離れに設置したのが3年前の夏のこと。当時はまだ「カライエ」のリリース前で、すでに2013年に生産が終了していた「ルームドライヤー」の中古品をヤフオクで入手し、設置してもらいました。
離れの小屋は六畳ほどの広さしかないため、これ一台で室内の湿気をしっかりコントロールすることができ、快適な環境が実現しました。
「ルームドライヤー」の便利さを実感した僕は、すぐに母屋用にも「ルームドライヤー」を購入。
主に室内干しに使っている二階の部屋に設置しました。それまで生乾きになることの多かった洗濯物の臭いが「ルームドライヤー」のおかげでかなり改善されました。
翌2019年の春、待望の後継機種「カライエ」が発売されました。「これは僕が取材せねば」ということで「日刊Sumai」の連載でダイキンのショールームにお邪魔して話を聞きました。
湿気から家や持ち物を守る。ダイキンの除湿乾燥機「カライエ」はここがスゴイ
それからほどなくして離れに「カライエ」を導入しました。
設置してあった「ルームドライヤー」は母屋に移転。
現在、何かと湿気が気になるキッチンまわりで活躍してくれています。
一階の間取り図でいうとココ。
ただ、祖父が増築を重ねてムダに広くなった母屋の一階にはこれ一台では不十分です。
そこで、中古で格安で購入した「ルームドライヤー」をDIYで設置したのが昨年のこと。
設置したのはキッチンとは反対側にあたる場所です。
この時点で、「離れに「カライエ」が1台」、「母屋に「ルームドライヤー」が3台(一階に2台、二階に1台)」設置されている状態となり、我が家の湿度はかなり快適になりました。
さらに、前回、水まわりのリフォームを機に洗濯機の上に「カライエ」を設置しました。
浴室・洗面・トイレに囲まれた場所では「カライエ」の効果は絶大です。湿度の高まりを感知すると自動で除湿を開始してくれるので、風呂上がりにドアを開けてしばらくすると、「グオー」と勢いよく動き出して除湿。
お風呂上りに使い終わった塗れたタオルを干しても「カライエ」のおかげでイヤな臭いを発することはなくなりましたし、体感でも以前よりも空気がサラリとしているのがわかります。「お、働いてくれてるな」と感心しています。
■4台の「カライエ」&「ルームドライヤー」で電気代がっ!
洗濯機の上に「カライエ」を設置したことで母屋の一階だけでなんと3台の「カライエ」&「ルームドライヤー」が稼働している状況に。
湿度的には至極快適なのですが、二階の「ルームドライヤー」も合わせると一家に4台ということでさすがに電気代がすごいことになってきました。
6/23~7/25の一か月で「11,803円」、
7/26~8/23の一か月で「11,723円」と、二か月続けて11,000円をオーバーしました。住んでないのにこの料金か……。
ちなみに、新しい「カライエ」を設置する前の5/25~6/22の料金はというと…
「5,674円」で、およそ半分。季節による湿度のちがいはあるので単純な比較は禁物ですが、4台も稼動させていることが多少影響しているのはまちがいなさそうです。
これはさすがになんとかせねばということで、DIYで窓に直付けした「ルームドライヤー」を取り外すことにしました。
一階に2台、二階に1台の計3台というのが母屋の現状なのですが、1台減らすと当然除湿能力は低下するわけで、心配な気持ちもないわけではありません。
■「カライエ」の「除湿可能面積の目安」は?
そもそも、「カライエ」と「ルームドライヤー」って1台でどれくらいの範囲を除湿できるのでしょうか?
「カライエ」の説明書に記載されている仕様データを見ても、
どのていどの面積を除湿できるのかについてはわかりません。
しかし、前身の「ルームドライヤー」の説明書を見ると「除湿可能面積の目安」なるデータが掲載されていました。
これによると「木造の戸建では8畳(13平米)」、「マンションでは14畳(23平米)」。一般的に木造のほう気密性に劣るので差があるのでしょう。ちなみに「留守中の場合だと約80平米」を除湿できるそうです。
なぜ「カライエ」の説明書に「除湿可能面積の目安」の記載がないのかはともかく、「カライエ」が「ルームドライヤー」の後継機種であり、ほぼ同程度(もしくはやや上)の性能を持つことを考慮すると「ルームドライヤー」のデータは「カライエ」にもほぼあてはまると言えると思います。
では、我が家の間取りを例に「カライエ」(と「ルームドライヤー」)でどのていどの範囲が除湿できるかを具体的に考えてみましょう。
我が家は木造の戸建てなので、1台あたりの除湿可能面積は「8畳(13平米)」ということになります。
我が家の間取りにあてはめると、キッチンの「ルームドライヤー」がぴったり8畳の部屋に設置されています。
一方、新しい「カライエ」はおよそ2畳の水まわりに設置されていますが、隣接する6畳の部屋とは引戸を開けてつなげることができるので、ここまで含めるとちょうど8畳ということになります。
つまり、間取り図で赤く示したところが除湿可能な範囲ということになります。
ただし、「ルームドライヤー」の説明書によれば、留守中であれば1台あたり約80平米除湿できるとのことでした。だとすると、2台で約160平米の除湿が可能で、一階ぜんぶがすっぽりこの範囲に収まります。
「週末だけ利用する別荘」という我が家は、果たしてどちらにあてはまるのだろう?なんて頭をひねってしまいますが……。
■「除湿可能面積」は家の環境に大きく左右される?
個人的には、「在宅/留守」といった区別よりも、それぞれの家の個別の事情を考慮することが大事だと思います。
まず、我が家を取り巻く環境の問題です。家のすぐ裏手を小川が流れ、対岸には竹林が鬱蒼と茂っています。直射日光がほとんど当たらず、水辺ならではの涼しさもあるので避暑にはぴったりですが、ふつうの市街地の住宅とくらべると湿度はかなり高い環境です。したがって「カライエ」の除湿可能面積にも影響があるでしょう。不在時には換気がなされないため、どうしても空気が淀みがちになります。
特に、先ほどの間取り図で「除湿可能な部屋」から外れてしまった空間のうち、乾燥機の設置されている浴室と、もっとも日当たりのいいダイニングを除外した残りの3部屋はあいかわらず湿気を感じます。
どの部屋も家の裏手を流れる川に近く、ほぼ日照時間はゼロ。先日、この部屋にある作業テーブルの上に割り箸を置きっぱなしにしたら、次の週にはカビだらけになっていて驚きました。
「カライエ」の除湿可能範囲から外れている部屋とはいえ、やはり我が家の湿度は半端ないなと実感しました。
除湿という観点からいえば、川沿いの部屋のどこかに「カライエ」をもう1台設置すればいいのでしょうが、先ほども述べたように電気代を考慮すると、さすがに及び腰になってしまいます。
現状の財政状況では、「キッチン」「ダイニング」「水まわり」といった主要な空間を重点的に除湿し、残りの部屋については多少カビ臭くなっても仕方ないと割り切って考えています。
つまらない結論で申し訳ないのですが、「カライエ」の除湿可能面積は「家の構造や立地・環境などに大きく左右されるので一概には言えない」ということになりそうです。「ルームドライヤー」の説明書では記載のあった「除湿可能面積の目安」が「カライエ」の説明書に載っていないのも、こういう事情を考慮してのことかもしれません。