(304)「スピード・ミニ10」で砂壁にフックを設置する
前回の「バンピーウッド」の張り付けで玄関の内装工事はほぼ完了しました。
これまた順番が前後しますが、今回は玄関の壁に設置したフックの話をしたいと思います。
こちらは設置前の写真。
珪藻土塗料で塗装したものの、この壁はもともと砂壁でした。
土や砂を固めて造った壁ですから、ネジや釘などを打ってもボロボロと崩れてしまうことが多く、重さのかかるフックを設置することは難しいと言われます。
そこでこんなものを用意してみました。
「どこでも下地 スピード・ミニ10」です。
「石膏ボードにネジが効」き、しかも、「35kgの重さ 振動にも大丈夫!」なんだとか。
パッケージ裏面の説明を読むと「使用可能な壁等の素材」の一覧が記載されています。
中には「塗り壁」の表記もありました。砂壁って塗り壁の一種……なのか?
物は試しということでトライしてみることにしました。以下、参考例としてお読みください。
設置するのはこのフック。倉庫で見つけた祖父の遺品です。左右の穴をネジで留める形式です。
では「使用方法及び使用上の注意」を見ながら、作業してきましょう。
まずは「ネジを打つ所に印を付け、マスキングテープ等で養生します」。
養生テープを貼ってフックの穴に合わせて下穴を開けました。印代わりに軽く開ける感じです。
「ドライバー等で穴をあけます」。「8mm~10mmの穴」ということで、手持ちのプラスドライバーでグリグリ。
あるていど開けると貫通しました。ひょっとして中は空洞なのかな?
穴をよく見ると、砂粒がポロポロしているのがわかります。やっぱりこのままだとネジは効かないでしょう。
パッケージを開封すると、液の入った瓶・スポンジ・スポイトが。
施工手順も細かく説明されています。
「専用スポンジに水を含ませしぼ」ります。
「つまようじに専用スポンジを巻き、あたまが10mmくらい出るように穴に入れます」。
「スポンジに液を吸い上げ」、
「先端をスポンジの奥に差し込み」、注入します。
「だんだん手前に複数回充分に注入」していきます。
スポンジだけでなく「液の浸透部の回りも強化」してくれるそうなので、つまようじでスポンジを押さえながら、まんべんなく液が染み渡るように穴の周囲にも注入しました。
「注入後、30~40分位」待ちます。僕は大事を取って1時間ほど待ちました。
見た目的にはあまり変化はありませんが、触ってみるとコチコチ。
「壁面から出ているスポンジをカット」します。しっかり硬化したようで、けっこう手ごたえがあります。
スポンジをカットして養生テープをはがしました。ちょっと液だれしてしまいました。少し注入し過ぎたのかもしれませんが、足りないよりはいいでしょう。
カットから、さらに「40分以上」待つ必要があるので要注意。冬場は「90分以上」待たねばならず、あせらず翌日作業でもいいかもしれません。
待ち時間の間に液だれやスポンジ部分を塗り直してあげました。
これにて下地の準備が完了!
この下地の位置にフックを合わせて、
ネジで留めます。ばっちり効いているようで絞めるのに力が要ります。
しっかり固定できました。
ぐらつきもなく、これなら重いコートをかけても大丈夫そう。
こんな感じに使っていますが、まったく問題ありません。この「スピード・ミニ10」、砂壁にも問題なく使えるといってよさそうです。ただし、商品が謳う“35kgの耐荷重”が砂壁で発揮できるかはわかりませんので悪しからず。
これを使えば、今まで下地がなくて設置をあきらめなければならなかったところにフックや棚などを取り付けることができます。今度、自宅の石膏ボードの下地にも使ってみようかな。