(313)アクセントウォールの壁紙やモールディングを検討する
前回、サンゲツのショールームで壁紙やフロアタイルなどを見て来ました。
「壁や床に柄や装飾を盛り込みつつ、モノトーンで落ち着いた雰囲気にまとめる」というコンセプトに合いそうなサンプルもいただきました。
今回は、これらをどう組み合わせてアクセントウォールの周辺を飾るか、考えてみたいと思います。
■アクセントウォールには存在感のある壁紙
まずは、アクセントウォールに張る壁紙から。
間取りで言うと、この壁に張る壁紙です。
幅は1メートル弱で、スイッチや鏡を配置することが多い場所。
前回もご紹介したように控えめな柄の壁紙を張ったことはありますが、今回はより存在感の際立つ壁紙を選びたいと思います。候補は2つ。
左は「FE6336」、右は「FE6357」です。ともにサンゲツの「FINE」シリーズのもので、価格帯としてはノーマルな壁紙に属すると言っていいと思います。
両方ともショールームで大きいサンプルを見て気に入ったのですが、どちらを選ぶか決め手になったのはサンゲツのホームページで公開されている施工例の写真でした。
「FE6336」と、
「FE6357」です。
サンプルを手元で見た印象ではどちらもしっかり柄が目立つのではないかと予想したのですが、壁一面に張った施工例を見ると「FE6357」は模様の線が細いためか離れて見ると柄の存在感が薄まる印象を受けました。
一方、「FE6336」は離れてみてもしっかりと個性が感じられそうなので、今回はこちらを選ぶことにしました。
この壁紙、サンゲツの取り扱いではありますが、デザインは北欧のブランド「フィンレイソン(finlayson)」のもの。1958年にデザイナーのアイニ・ヴァーリが手がけた「コロナ(CORONNA)」という柄です(思わず名前に反応しそうになりますが、半世紀以上も前のものですからもちろん無関係)。参考にした書籍も北欧のインテリアに関する本でしたから、これも偶然ではないのかもしれません。
■巾木の高さはイケアの鏡のモールディングを参考に
この壁紙を中心に据えつつ、巾木や天井についても考えていきます。
前々回も書いたとおり「巾木にモノトーンの柄物の壁紙を組み合わせ」てみたいと思っていました。
僕が「巾木もいいな」と実感したのは、実家のリフォームで施工された天井の廻り縁を見たときのこと。
木目を基調にしつつ、巾木や廻り縁といったモールディングで装飾を施し、天井には柄物の壁紙を張りました。壁紙は自分で選びましたが、廻り縁は工事担当のKさんのすすめで導入しました。
僕がイメージするインテリアのテイストを汲んでくれた提案でした。この廻り縁のおかげで部屋に高級感が出ました。
今回、あらためてKさんに相談してみると、最近はカットして張るだけで済む出来合いのモールディングのラインナップが減ってしまったとのこと。
そこで木製のモールディングから好みのものを選び、あとで白のペンキで塗装してもらうことになりました。ところが、カタログを見てみるとサイズや装飾のバリエーションが豊富すぎて、どれを選んだらいいか見当もつきません。
装飾は好みで選べばいいとしても、難しいのはサイズです。小さすぎると存在感がなくなって付ける意味がありませんし、大きすぎると足回りが窮屈に感じてしまいそう。
そこで参考にしたのが、IKEA(イケア)ですでに購入済みだった鏡でした。
インテリアのテイストに合わせてモールディングがついている「トフトビーン(TOFTBYN)」という鏡を選びました。
こちらは港北の店内で撮影した写真。モールディングがしっかり主張するデザインであることがわかるはず。クラシカルな雰囲気といってもいいかもしれません。
ちなみに、いつもならこんな感じの鏡を選んでいます。シンプルでモダンなインテリアならこちらが合うと思います。
イケアの鏡は安価で種類も豊富なので、賃貸にも導入しやすいのがいいですね。
ちなみに「トフトビーン」には枠が黒いタイプもあります。
さて、この「トフトビーン」のモールディングの幅を測ったところ、およそ8センチでした。
床と天井全体に付けるにはちょっと大きいかなと感じたのでやや小さめの6センチの巾木を選ぶことにしました。
こちらは施工中の様子。剥がした跡を見ると、工事前に張ってあったソフト巾木は8センチか9センチくらいあったのでしょう。やや小さくはなりますが、厚みと装飾があるので存在感は出るはず。
白ペンキで塗装が施されました。木製を塗装したおかげで、いい意味で古びてこなれた雰囲気が出たのが思わぬ収穫でした。
■天井には控えめな柄の白い壁紙を
続いて、このモールディングを挟んでアクセントウォールと隣り合う天井に張る壁紙の話。
当初、僕の念頭にあったのは実家の天井に張ったような白の柄物の壁紙でした。
うっすら光沢があり、ほのかに柄が感じられ、レトロなホテルのような雰囲気が気に入っています。この壁紙もサンゲツのものなのですが、残念ながらだいぶ前に廃番になってしまいました。
というわけで、サンゲツのショールームで代わりとなる3つの候補を選んでみました。
左から「RE51265」「RE51368」「RE51351」です。どれも柄物ですが、離れて見るとほぼまっ白に見えます。
この中からどれを選ぶか迷ったのですが、壁に強めの柄が入ることを考慮すると天井にはおとなしいものを選ぶほうがバランスがいいかなと思い、もっとも控えめに見える「RE51265」(いちばん左)を選ぶことにしました。
この2種類の壁紙がモールディングを挟んで隣り合うことになります。
組み合わせた結果はというと…
きれいにまとまりました。天井の柄もちょうどいい強さ。
こちらはアクセントウォールの足下。巾木もちょうどいい高さだったと思います。
雰囲気のあるいい壁ができあがりそうです。
この壁に合わせる床が、前回ショールームで選んだヘリンボーンのフロアタイルになります。それについてはまた次回に。