(316)サンワカンパニー「フィーネ」でL字のセパレートキッチンを造る
前回、うちのマンションのキッチンにある問題点についてお話しました。
構造上撤去できない柱があるせいでL型キッチンが設置できないのが悩みです。
この柱を避けてシンクとコンロ台をセパレートして設置できるキッチンが欲しいのです。
間取り図でいうとこんな感じに配置できればいいのですが、前回ご紹介した業務用キッチン以外でこの条件に見合うものがなかなか見つかりません。
解決の糸口が見つかったのは、山小屋の洗面探しでサンワカンパニー(sanwa company)のショールームを訪れたときのこと。
以下、写真は移転前のショールームで撮影したものですのでご注意を。
このとき見つけたのがこちらのキッチン。
「フィーネ(Fine)」と名付けられたコンパクトキッチンです。
細いフレームで構成されたモダンなデザインが印象的で、今度の部屋にもぴったりだと感じました。
業務用キッチンと同じくオープン収納なので建具などの部品もなく、こじゃれた見た目のわりに価格はリーズナブル。
ごらんのとおりL型キッチンではありませんし、L字配置対応のオプションなどもないのですが、キッチンとそろえてデザインされた洗面台があるのがポイントです。
展示されていたのは洗面ボウル埋め込み型のタイプでしたが、カタログを見てみると…
置き型ボウル対応の洗面台もありました。
そうです、この洗面台をコンロ台にしてガスコンロを置いてしまえばセパレートのL型キッチンが造れるのでは?と閃いたのです。
さらにカタログを調べると…
コンロ開口なしのオーダーも可能とのこと。
つまり「コンロ開口なし・シンクのみの「フィーネ」キッチンに、同じく「フィーネ」の洗面台を組み合わせ、そこに市販のガスコンロを設置すればいい」というわけ。
早速、サイズを確認しながらラフを描いてみます。
サイズ的にも問題なく収まりそうですが、青の斜線で示したスキマ部分は少し壁をふかして埋めてもらう必要がありそうです。せっかくなのでキッチンと高さをそろえて調理中に物が置けるカウンターにできたら便利だな、など計画も整理できてきます。
コンロ台が壁側のキッチン前面にかぶってしまう部分が少々ありますが、これについてはオープン収納なので気にしないことにしました。
「フィーネ」シリーズには足元に浅い引出しを備えた収納付きタイプがあるので、利便性を考慮して洗面台(コンロ台)のほうにはそちらを選ぶことにしました。小さい引出しでも細々とした調理道具が収納できるので、あるとないとでは大違いだと思います。
気になる価格はというと、まずキッチンのほうが引出しなしの棚板タイプの1200mm幅で「110,060円」。一方、コンロ台として使用する洗面台は引出しありの収納タイプの750mm幅で「59,000円」。
二つセットにすると「169,060円」。およそ17万円なら、これまでマンションに設置してきたキッチンたちと大差ない価格と言えます。
ただし、上部に設置する収納棚となると話は別。
この収納棚までフィーネでそろえることは予算的にムリそうです。収納棚は我が家の定番・イケア(IKEA)のキッチン収納でリーズナブルに済ませることにしました。
そして。
こういう変化球的な使い方を試す際には業者さんへの事前相談が欠かせません。洗面台をコンロ台に流用することも伝え、工事担当のKさんにも事前に相談しましたが「問題ないでしょう」とのことで無事発注となりました。よかった!
後日、現場に「フィーネ」が納品されてきました。現場で組み立てる「ノックダウン方式」なので、通常のキッチンにくらべるとかなりコンパクトな梱包です。
組み立てられたキッチンがこちら。シンクはありますが、コンロ開口はありません。
こちらは窓側に設置し、コンロ台として使用する洗面台。
このふたつが組み合わさると…
予想以上にすっきりぴったり収まりました。
工事完了後の写真もごらんください。
アクセントにタイルを張りました。
洗面台を流用したコンロ台も問題ない仕上がり。高さもちょうどいい感じです。
柱をうまく避けてシンクとコンロをセパレートで設置する新しい方法が見つかったと喜んでいたら、なんと「フィーネ」シリーズは今年(2022年)の2月末で製造中止というニュース!インテリアの世界は本当に移り変わりが早いですね。
次回のリノベーションではまた別のキッチンを探さなければなりません……。