(379)キッチンの壁にタイルを張る~蛇口まわりの円形はどうカットする?

前回、壁タイルも含めてキッチンの塗装が完了しました。
残す作業はタイルDIY。

塗装せずに残されていた部分にタイルを張ります。
■toolboxの「フォグタイル」
楽しくも悩ましいのがタイル選びです。
今回のキッチンは躯体あらわしの室内に合わせてグレイッシュにまとめようと思っているので、色味としてはグレー系が希望ですが、それだけだといささか候補が多すぎます。

手持ちのサンプルからピックアップしてもこれですから、色だけでは決めようがありません。
そこで、タイル選びのポイントにしたのがサイズです。

古いキッチンの壁に張られているのは、オーソドックスな10センチ角のタイル。
この上に新しいタイルを重ね張りするわけですが、それなら同じ10センチ角のタイルを選べば塗装済みのタイルとならんだときの違和感も減りますし、既存の目地をグリッドとして使えるので枚数計算もラクで施工もしやすいと考えました。

で、思い浮かんだのがtoolboxの扱う「フォグタイル」。「fog(霧)」の名前どおり、焼き物ならではのムラが霧のような表情を生み出しています。
このタイルを気に入ったのは、知り合いのTさんの洗面のリフォームをお手伝いしたのがきっかけでした。

Tさんの希望でタイルは「フォグタイル」の「バフブラウン」を張ったのですが、これがなかなかいい色合いで、自分でも使ってみたいと思ったのです。
このときの一部始終は「EESE online」で書きましたので、ご興味ある方はそちらをどうぞ。
【ESSE online】約21万円で激変。リノベずみ物件の洗面だけをリフォームしてみた
こちらのタイル、カラーは5種類あって、グレー系だと、

濃いめの「スレートグレー」と、

薄めの「クラウドグレー」がありますが、「フォグタイル」ならではの陶器のようなムラがしっかり感じられる「クラウドグレー」を選ぶことにしました。
■ポイントは水栓まわりのカット
今回の施工でいちばんの難関となりそうなのが、水栓まわり。

小粒なタイルならば水栓を避けるように張ることもできますが、10センチ角のタイルではカット作業は避けて通れません。

ひとまずカットなしで張れる部分を接着したうえで、どんな形にカットする必要があるかを割り出してみることにします。

水栓を避けるようにタイルを張っていきます。

こんな感じに張れました。

ここに収まる4枚は蛇口の付け根の円形に合わせてカットしなければなりません。

用意したのはタイルと同じサイズにカットした段ボール紙。

これをはめこみながら、

少しずつカットしてサイズ調整します。

ピッタリはまるまであせらず調整しました。

4枚分のサイズ調整が完了。ちなみにいちばん右はそのまま収まっていますが、ほんの少し削る必要はありそうです。
続いて、タイルにカットする部分の印をつけます。

表面にひび割れ防止のマスキングテープを貼り、

型紙をなぞって線を引いたら、

準備完了。
■どうやってタイルを曲線カットするか
さて、いよいよ本題のタイルカット。
以前、山小屋のキッチンの壁にタイルを張ったときと同じくディスクグラインダーによるタイルカットをおこなおうと思います。
あのときとちがうのは、今回は曲線のカットをしなければならないということ。

ディスクグラインダーの形状を考えると、ふつうに丸くカットするのは難しそうです。
そこで、少しずつタイルを削り取って丸型にカットしてみます。

まずは直線でいけるところまでカットして切り込みを入れます。

反対側もカットしたら、

中央部分から切り込みを入れて、タイルを少しずつ切り落としていくのです。

刃が触れたところは簡単に削れるのでカットしすぎないように慎重に作業します。

ほぼ希望どおりのラインでカットできました。

刃を薄くあてて切り口を微調整したら完成。我ながら、きれいに切れました。

型紙と重ねてみてもこのとおり。

無事に曲線カットが完了。

こいつをボンドで張りつけたら、

めでたく完成。かなりきれいに収まりました。

正面から見ると水栓まわりのスキマに気づかないくらいの出来。少しずつ腕が上達するのが感じられてうれしいです。
次回は、ここに目地入れをおこない、キッチンタイルを完成させます。