(397)【洗面台リメイク①】「カラーボックス」に木のシートを貼る(後編)

家具や雑貨

引き続き、カラーボックス的な建具に木材のシートを貼り付けていきます。


■大きな板に接着するときは慎重な作業が大事

前回は小さな引出しにシートを貼りました。

問題はこの大きなトビラの接着です。

大きなトビラと木のシート

前回のように裏紙をはがした上から置いて接着するのは失敗しそうで怖いなと思い、あらためて説明書で正式な貼り方を確認しました。

説明書記載の貼り方

裏面を少しずつ剥がし、中央から端に空気を逃がしながら貼ります」ということです。なんとなく想像してたとおりだけど難しそうなんだよね……。

裏紙をはがした木のシート

ちょっとずつ裏紙をはがしながら、少しずつ貼り付けていきました。

が、ひとりで緊張しながら作業していたので写真がありません。手持ちの素材で簡単な再現写真を撮ってみたのでそちらを見ながら説明しましょう。

説明用再現写真

まず、シートから裏紙を少しだけはがし、

説明用再現写真

シートの端を建具に合わせて貼り付けます。

説明用再現写真

裏紙を少しずつはがしつつ、矢印の方向に向かって空気を逃しながらシワができないようにシールを密着させていきます

説明用再現写真

いきなりローラーでやるとずれそうなので手で優しく空気を抜きながら貼り広げてあげるといいでしょう。

説明用再現写真

ちゃんと貼れたらローラーでしっかり圧着してやります。

以上のくりかえしで無事に貼れるはず。シールは貼り直しがきかないので慎重に作業しましょう。

シートを貼り終えた建具

シートを貼り終えました。

あせらず丁寧な作業をこころがければ決して難しい作業ではありませんが、すごく不器用な人やせっかちな人がやるとズレたりシワができたりはしそうなのでご注意を。

まあ、基本的には「丁寧にシールを貼る」だけなので、木材をカットしてボンドを塗って接着して乾くのを待ってやすりがけして……という木工とくらべると、だいぶラクなのはまちがいありません。個人的には汚れの付かない作業なのがうれしかったです。

かかった時間はおよそ三時間。ゆっくり丁寧に作業したので思ったよりもかかった印象です。


■極薄でも本物の木なのでワックス塗装もできちゃう

しかし、まだ完成ではありません。塗装が残っています。

シートとブライワックス

そう、このシート、極薄とはいえ木材は木材なので、ワックス塗装ができてしまうのです。

ブライワックスのジャコビアン

愛用しているブライワックス(BRIWAX)の「ジャコビアン(Jacobean)」で塗ってみました。

塗り方については過去の記事をどうぞ。

スチールウールやウェスを使う方法もありますが、今回は百均で買った靴下を使います。

靴下とワックス

ビニール手袋をつけた上から靴下をかぶせます。塗り付けと磨きの両方ができて手間が省けるので手抜き派におすすめ

靴下でワックスを塗る

ふつうの木と変わらずスイスイ色が入っていきます。

靴下で塗装面を磨く

全体が塗れたら、そのまま表面をゴシゴシとこすって、余分なワックスをふき取りつつ、艶出しをしていきます。

慎重に端を磨く

注意したいのが、端を磨くとき。板材を塗装するのとはちがい、木のシートを貼り合わせているので、角をゴシゴシやりすぎるとはがれてきてしまう怖れがあります。角は攻めすぎないように慎重に磨くとよいでしょう。

タワシでブライワックス塗装面を磨く

ブライワックスは仕上げにタワシでゴシゴシこすってツヤ出しができるのが特長なのですが、木のシートを貼り付けた場合、はがれてくる可能性が高いのでやめておいたほうが無難。

塗装後のシート表面

今回は靴下で塗って磨いただけですが、それでもこれくらいのツヤは出せました。もともとの木材の色にワックスの色が加わって深みも増しました。さすが本物の木です。木目調シートとはちがいますね。

ワックス塗装の済んだ建具

ワックス塗装が完了。カラーボックスの安っぽい建具が見事に変身しました。質感にこだわりつつ手を抜きたいなら、これがいちばんかも。DIYで家具をリメイクしたい人にはおすすめの素材です。


■樹種もさまざまなので木目や色味で選べる

最後にこの「天然モクモク 樹のシート 裏面粘着シールタイプ」の価格や種類についても触れておきます。

天然モクモク 樹のシート 裏面粘着シールタイプ
※写真右がサペリ、左がウォールナット

僕が選んだのは写真右の「サペリ」という樹でしたが、東急ハンズで一枚「3,227円」でした。同じサイズ(タテ900mm×ヨコ600mm)でも「バーチホワイト」は「3,017円」、「ウォールナット」は「3,803円」と木材の種類によって値段も異なります。だいたい3,000~4,000円くらいの価格帯のようです。そこまで大きな価格差ではないので、自分が目指すデザインに合わせて木目や色味を選ぶとよいと思います。

なお、もう少し小さいサイズならネット通販でも手軽に手に入ります。

A4サイズ(タテ297mm×ヨコ210mm)や、A3サイズ(タテ420mm×ヨコ297mm)もあります。僕が使ったような大判サイズも取り扱いがありますが、「サペリ」で、僕が調べたときは送料込みで「5,490円」でした。東急ハンズで買うよりも「2,263円」も高いです。店舗まで行って大きいシートを持ち帰るのが面倒な人は差額を手間賃だと思って支払え、ということか。

次回も引き続き、洗面台のリメイク。天板を設置してタイルを張ります。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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