(427)水栓のハンドルのお湯と水が逆!?DIYで簡単解決する

前回、お風呂のリフォームが完了しました。
引き続きお風呂の話です。
今回、お湯を出したはずなのになぜか冷たい水しか出ないというトラブルが発生しました。結論から言うと、配管の都合で水栓の温度調節ハンドルが「お湯/水」逆になってしまっていたのが原因。ハンドル表示をDIYでチャチャっと直して解決します。
■お風呂にお湯を溜めるはずが、水しか出ない!?
この事態に気づいたのは、新しいサーモスタット混合栓が設置され、初めてお風呂にゆっくりつかろうとした日のこと。
レバーをひねってお湯を出したのですが、

いくら待ってもお湯が出ません。ひょっとして給湯器が壊れたのか?と思い、既存の手元水栓からお湯を出してみたところ、問題なくお湯は出ます。
ということは、新しい水栓の初期不良?そんなことあるのかと思ったけれど、ほかに理由も思い当たらず、いつもお世話になっている業者さんに電話で相談しました。

水栓の写真などをLINEで送り、それを見ながら話をしていると、「試しにハンドルを水のほうにしてもらえますか?」と言われました。
「お湯が出ないのに水に?どういうこと???」と思いながらも、温度調節レバーを水のほうにひねると、驚いたことにちゃんとお湯が出てくるではありませんか。
理由は逆配管でした。以下、業者さんの説明をまとめます。
一般的に水栓は「左がお湯で右が水」と決まっているんだそうです。

これは交換前のキッチンの水栓ですが、やはり「左がお湯で右が水」です。
これを新しい混合水栓に交換すると、

レバーの表示はやはり「左がお湯で右が水」。左にひねるとお湯、右にひねると水が出るという仕組みです。
しかし、うちのお風呂の古い水栓はどうだったかというと…

「左が水で右がお湯」なのです(なお、いちばん左の水栓は温泉用の水栓なので無関係)。
業者さん曰く「古い物件などでまれに逆に配管がなされているケースがある」んだとか。
これが逆だと、新しい混合水栓を設置したとき、そのままお湯と水が反対になってしまうわけなのです。
「本来なら水道屋さんが工事のときに気づくべきだったんですが、すいません」と謝られましたが、こちらとしては無事にお湯が出るのであれば目くじらたてることではないと思っています。
■逆配管用の工事をおこなうと費用がかさむ
ただ、この熱海の部屋はゲストの方に宿泊していただくための部屋ですから、案内のたびに「お湯と水が逆で…」という説明をするわけにもいきません。
じゃあ、どうすればいいのかというと、業者さんからは二つの解決方法を提示されました。
ひとつは「逆配管アダプター」なる部品を設置する方法。
「Yahoo!ショッピング」から商品画像をどうぞ(画像をクリックすると商品ページに飛びます)。
お湯と水が逆なら、それをひっくり返してしまえばいいということ(画像をクリックすると商品ページに飛びます)。
こんな感じに水栓と壁配管の間にかませて逆になった配管を元に戻す仕組みです。
この「逆配管アダプター」の分だけ、水栓が前に出てしまうのが欠点だとか。
ふたつめの案は水栓全体を「逆配管仕様のサーモスタット混合栓」と交換すること(画像をクリックすると商品ページに飛びます)。
我が家のように「左が水で右がお湯」のようなイレギュラーな水栓に対応したサーモスタット混合栓もあるんだそうで。見た目的にはふつうの水栓と変わりません。
しかし。
どちちの方法を選んでもかなりの費用がかかるのはまちがいないのです。それに、熱海までもう一度業者さんに来てもらって工事するほどの問題なのか、というのが正直な気持ちでした。

っていうか、この赤と青の温度表示が逆になればいいだけの話でしょ?それくらいDIYでなんとかなるんじゃない?と思って、ひとまずは自分で工夫することに決めました。
■ハンドルのカバーを外してリングをちょっといじって解決
というわけで、ハンドルのカバーを外してみることに。

まずフタにある小さなスキマにキリのようなものを突っ込んでフタを外します。

次にキャップを外せば、

こんな状態に。

これでスポッとハンドルも外れます。
えー、こんなこと素人がやっちゃっていいの?と思われる方もいるかと思いますが、ここまではハンドルの温度の調整をおこなうときと同じ手順ですから問題ありません。

水栓本体に説明書きのシールが貼ってあります。

で、問題はこの「お湯/水」の表示。どうしようかと考えていたら、

リングが簡単に外せることが判明。
ということは、これを逆さにしてかぶせるだけでいいじゃん、と思いきや…

が、うまくはまりません。

ひっくり返すとリングについたふたつの凸部のうちひとつがかみあわないのです。

じゃあ、カットしてしまえ、とカッターで凸部を切り落としました。

細いリングなので割れないように注意して慎重にカットしました。

取り付けたところ。凸部の片方を切り落としてしまったので安定感に欠けますが、片方は残っているのでずれてしまうことはないはず。
あとはさっきの手順でハンドルを元に戻すだけ。

無事に上が水、下がお湯となり、配管と一致しました。

表示どおり赤い方向にひねるとお湯が出ます。表示が変わっただけですから、基本的な動作には支障ありません。
逆配管アダプターや逆配管用の水栓を取り付けるのにくらべ、はるかに簡単で安価に解決できて満足しています。
とはいえ、若干の問題は残ります。

サーモスタット混合栓は一般的には上にひねってお湯、下にひねって水なので、使い慣れた人はやや戸惑うかもしれません。

また、今回はリングをひっくり返しただけなので、本来お湯方向に効くはずの安全ボタンが水方向に効くことになるのも問題といえば問題。
ですが、どちらもゲストのみなさんに使っていただくにあたって障害になるほどではないと思ったので、これでよしとしました。

というわけで、ようやくゆっくりお風呂に入れるようになり、めでたしめでたしでした。
次回は、湯船に入れるだけで温泉気分が味わえる「クラフト温泉 湯河原」をご紹介します。