(452)ノボクリーンで六畳の部屋の壁と天井を白く塗り上げる
今回から再び熱海のリフォームの話。
この物件については3月の記事で完成した室内を公開しましたが、
トイレの向かいにある六畳の部屋だけは、いまだ手つかずのまま残っていました。
この部屋は管理人である僕(と妻)が使用するスタッフルームなので、急いでリフォームする必要はないと思っていたのですが、春先に妻からクレームが入りました。
どういうことかといいますと、僕と妻で二人で泊まるときはリビングに布団を敷いて寝ればいいのですが、来客時には僕らはこの部屋を寝室として使わねばならないのです。
昨年DIYをしていたときはずっとこの部屋で一人で寝泊まりしていて慣れてしまいましたが、あらためてみるとやっぱり汚いですよね。とくに床のカーペットの汚れがむごい。妻からすればせっかく別荘に来たというのにこんな汚い部屋で寝るのを強いられるのはごめんだという話です。
個人的にはようやくリフォームも終わってしばらくDIYはやりたくないと思っていたのですが、珍しく妻も手伝ってくれるというので重い腰を上げてリフォームすることにしたのでした。
■安価に部屋をまるごと塗るならノボクリーン一択
とはいえ、客用の部屋ではありませんから、あまりお金をかけられません。特殊な建材は使わずに安価な塗料で塗装しようと考えました。
これは世田谷のマンションを手がけてきた経験からいうのですが、特別なこだわりがなく壁や天井を塗装したいと思うなら、断然白の塗装がおすすめです。
白は「塗料の中でも安価に入手でき」「部屋が明るく見えてきれいになったという印象を与えやすく」「くせのない背景としてどんな家具を置いてもそれなりにまとまる」からです。
今回用意したのは、現場の職人さんなども使っている「ノボクリーン」という大容量の水性塗料。つや消しでクセのない白で、とにかく価格が安いのがいちばんの特長です。
僕がアマゾンで買ったときは一斗缶=16キログラム入りで8,468円でした。熱海のリビングで使用した珪藻土ペイント(1.5キロで6,600円)やコンクリートエフェクトペイント(4(+0.2+0.2)キロで9,400円)といった塗料などとくらべると、かなり安価なことがわかります。というか、あらゆる塗料の中で最安値に属する塗料ではないでしょうか。
■壁紙の裏紙は残したままで塗装するのがラク
本音をいうと、壁紙の上から直接塗装してしまってサクッと終わらせてしまいたいのですが、この部屋の壁紙は汚れが目立つのではがすことにしました。
「壁紙をはがして塗装」といっても、どこまで手をかけるか(どこまで手を抜くか)という問題はあります。
こちらの記事でも書いたとおり、壁紙の裏紙が残った状態で塗装するのがいちばんラクなやり方です。
まず、手でビリビリと壁紙の表面の紙をはがしていきます。
ぜんぶはがすとけっこうな量になりました。ゴミ出しも地味に面倒です。
手ではがしただけだと、壁には壁紙の裏紙が残ってしまいます。プロの場合、さらに裏紙を入念にはがしたうえでパテで凸凹を埋めてから塗装するわけですが、とてもそこまでする気にはなりません。DIYなら裏紙を残したままでの塗装がおすすめです。
■シーラーを塗る(必要に応じて壁紙をはがしながら)
塗装前に下地の中のアク汚れが上がってこないようにするためのシーラーを塗ります。
おなじみ「アクドメール」です。
天井から壁まで塗るなら最低でも4キロは必要だと思います。
ハケを使って天井や壁に塗っていくのですが、
古い壁紙が水分を含むと、こんなふうにぷっくりと浮いてきてしまうことがあります。
以前も書きましたが、この浮きはキリなどでプツプツと穴を開けて空気を抜き、
上からグイグイとシーラーを塗ってつぶしてしまうこともできるのですが、浮きがひどい場合は、
カッターで表面を切り裂き、
ベロベロとはがしてからシーラーを塗り直したほうがラクな場合もあります。
今回の壁は思った以上に浮きが頻発し「はがしては塗る」のくりかえしで塗り終わったころにはまだら模様になりました。塗装したあとの仕上がりが少々心配ですが、たぶん大丈夫(なはず)。
■ノボクリーンは二度塗りが基本
下地の準備が終わったので塗装に入ります。ノボクリーンは二度塗りが基本ですが、
16キロあれば天井から壁まで塗っても余裕で足ります。というか、たくさん余りました。
塗り方に特別なコツは必要ありません。小分けの容器に移して、ハケやローラーで塗っていきます。
デコボコしていて塗りにくい天井はハケで、
平坦な壁はローラーで、というふうに使い分けました。役割分担としては、僕が天井で妻が壁。
汚かった部屋が徐々に白く変身していくさまは感動。二人いると作業が早いのもうれしい。
一度目の塗装が終わりました。一回塗っただけでは色がきちんとのらずに下地が透けてしまうので最低でも二度塗りは覚悟しましょう。ちなみに、いちばん広い壁は急に思い立ってアクセント塗装することにしたので塗りませんでした。
一晩待って、翌日に二度目の塗装です。
左が二度塗りした部分。白の濃さがぜんぜんちがうのがおわかりかと思います。
巾木や廻り縁もしっかり塗りました。
二度目の塗装が完了しました。
部屋全体が白くなるとかなり部屋が明るくなったと感じます。
■六畳の部屋をまるまる塗って約15,000円
しかし、よく見ると、
まだ下地の透けが気になる箇所が散見されるので、
気になる箇所だけ三度塗りすることにしました。
これくらい塗れればOKかな。
ただ、シーラーの塗りが甘かったせいか、窓枠などの汚れがたまった箇所は塗膜を通じてアクが上がってきてしまいました。これについては上から塗料を重ね塗りしてもダメ。結局は塗料を通ってアク汚れが上がってきてしまうのです。どうしてもなんとかしたければ白の油性塗料で上から塗りつぶすしかありませんが、その手間をかける気力はありませんでした。
まあ、離れて眺めるとほとんど目立たないていどなのでいいかな、と。
細かい出来うんぬんは別にしても、とにかくリーズナブルに部屋全体を塗れた満足感はあります。
かかった費用は、シーラーの3,582円とノボクリーンの8,468円に加え、ハケやローラーなどの道具代3千円ていど。合計15,000円ほどで部屋がまるまる塗れるというのはけっこう安いと思うのですが、いかがでしょうか。
次回は寝室のドアをグレーに塗装します。