(471)山小屋の庭にタープを設置して焚き火してみた
今回は、山小屋の庭にタープを張った話をします。
庭というのは、母屋と離れの間にあってモルタルで固められた階段状のスペースのこと。
主にお客さんと焚き火やバーベキューを楽しむスペースとして活用しています。
困るのは突然の雨。あわてて撤収しなければなりませんが、通り雨だったりすると片付け終わったころにはすっかり止んで太陽が顔を出していたなんてことも。豪雨ならともかく、しばらく空模様を見守るための間持たせとして屋根=タープがあったら便利だなと考えたのでした。
庭にタープを張るというと、
こんな感じに家の壁やベランダから地面に向かって斜めに張るのが一般的だと思いますが、これだとどうしてもタープ内に高低差が出て狭苦しい場所ができてしまいます。
その点、我が家は母屋と離れが適度に離れた距離にあるので、二つの小屋の間に天幕のようにタープを張れば、広々とした空間ができそうな気がしました。
「タープのサイズはどれくらいがいいのか」「タープをどうやって固定するか」などのポイントを押さえながら考えていきます。
■きちんと測量して設置方法をしっかり考える
まずは測量から始めます。
母屋と離れの距離を測ると約395センチ、
離れの外壁の幅を測ると約280センチでした。
本来、タープ選びというのは素材や色、耐久性などさまざまな要素を考慮して選ぶのでしょうが、今回はこのサイズになるべくぴったり合うことを最優先して選びました。
いろいろ探した結果、見つけたのがこちら。
「GODEARU」というブランドのタープです。実は、現在では廃番となっているのですが、後継商品も出ています。
サイズはというと「タテ300センチ×ヨコ385センチ」。
我が家のスペースとくらべると、タテが20センチ余り、ヨコが10センチ足りません。
余るのは壁側の辺ですが、三角屋根の形に張ればむしろちょうどいいサイズだとして、母屋と小屋を結ぶヨコの長さがやや足りないのが問題なのですが、接続する金具の長さなども加味するとギリギリいけると判断し、思い切ってポチリ。
さて、これをどうやって壁に固定すればいいのかというと……
昨年のベランダ撤去工事の際に大工さんにちょうどいい位置にフックを設置してもらっていたのでした。
これはそのときのリクエストをまとめた図。
脚立にのぼったうえでムリなく手が届き、かつドアの開閉に支障のない高さをリクエストしました。
フックとタープの間にカラビナをかませてつなぐ仕組みです。
タープは風を受けることもあるので耐久性が大事ですから、フック選びも含めてプロにお願いしました。
なお、母屋側の壁にも1か所だけフックをつけましたが、
残りの2か所はワイヤーを使ってベランダの手すりに結び付けます。
■タープを試し張りしてみる
では、タープを張ってみましょう。試し張りなので一人きりでの作業。
脚立にのぼってカラビナでタープをフックにひとつずつつないでいきます。
まず、タープを広げて両サイドの壁に引っかけました。無事に届くか不安でしたが、フックとカラビナの長さでほぼぴったりくらいの長さになりました。
そのまま奥に広げて2か所ずつ固定して終了。ひとりでも問題なくできましたが、複数人数でやればもっとラクなのはまちがいありません。
しっかり高さがあるので、タープの下もかがまずに歩けますし、圧迫感もほとんどありません。
ドアにもギリギリかからずちょうどいい天幕になりました。
母屋のベランダから見下ろしたところ。ややたるみがあるので雨が溜まったら危ないかもしれませんが、本降りになりそうだったら早々に撤収するつもりなので問題ないと思います。
きれいに張れてよかったです。やっぱりこういうのは事前の慎重な測量と検討が大事だなと実感しました。
■タープは日除けとして優秀だった
天候に恵まれたせいか、なかなか実用に供する機会が訪れなかったのですが、今年のゴールデンウィークにマンションのお客さんと山小屋を訪れた際に、ようやくタープを張ることになりました。
目的は雨除けではなく日除け。
まわりを竹林や木々に囲まれているとはいえ、時間帯によっては庭にも強い日射しが降り注ぎます。
そこで日除けとしてタープを張って過ごしてみたのですが、これが想像以上に快適でした。
5月はまだ湿気も少なく、日射しさえ避ければ涼しい風の吹き抜ける屋外はとても気持ちいいのです。先日、真夏日にも試しましたが、日射しがさえぎられるだけでもかなり暑さが和らぎ、快適に過ごすことができました。
ゲスト曰く「屋根があるだけで室内みたいな感じがする」ので、とてもくつろぐことができます。
あまりに快適だったので翌日、焚き火もバーベキューもしないのにタープを張って外でのんびりコーヒーを淹れてパンを食べたくらいです。
最近はアウトドアリビングなんて言葉も耳にしますが、この快適さをもう少し突き詰めてみれば、家の延長のようなかたちで外遊びが楽しめる空間ができそうなんて思う今日このごろでありました。
■タープの下で焚き火を試してみた
さて、気になるのはこのタープの下で焚き火はできるの?ということ。
商品ページの説明をよく読んでみると「耐火性に優れています」という表記がある一方、「火の粉による穴が空きにくい生地ですが、本製品は防炎ではありません。タープ内の焚き火はご遠慮ください」ともあります。
我が家の場合、地面からタープまでの高さは2メートルくらいあるので、即危険ということはないはず。
安全に配慮しながらタープの下で焚き火してみました。
測ってみると、
焚き火台の最上段から天幕まで約160センチ確保できています。
手をのばしてかざしてみてもタープの付近はほとんど熱さを感じません。
火の勢いにさえ気をつければ、タープが燃える危険性は低いと思うのですがいかがでしょうか。明確な科学的根拠があるわけではないので、あくまで個人的な意見でしかありませんが。
雨が降ったときにどうなるかも気になるので、また機会があったときに追加でレポートしたいと思います。