(549)5万円と根性があれば壁一面にサブウェイタイルをDIYできる
今回からしばらく事務所の壁一面にDIYで張ったサブウェイタイルの話をしたいと思います。
いきなりですが、完成したところからごらんください。
タイルDIYにはそれなりに慣れてきた僕ですが、これだけの広さの壁一面にタイルを張るのは初めての経験だったので本当に大変でした。DIYの詳しい内容は次回以降に譲るとして、今回はまずダイジェスト的に「かかった費用」と「大まかな作業の流れ」について話します。
表題のとおり「DIYでの作業はめちゃくちゃ大変で30時間くらいかかるけど、費用はたった5万円で済む」ので、苦労をいとわず根気強く作業できる人におすすめです。
■サブウェイタイルは意外に安い:もろもろ込みで総額5万円
サブウェイタイルとは何ぞやという話は意外に長くなるので今回は割愛します。大雑把に、
こんな感じの長方形の大判のタイルだと思っていただければOKです。
よくおしゃれカフェなんかの壁に張ってあるやつですね。
小粒のタイルがシート状に連なっているモザイクタイルとは異なり、サブウェイタイルは一枚一枚バラバラで販売されており、価格表記も「○○円/枚」となっているのでパッと見では安いか高いかの判断がつきづらいのですが、平米価格をくらべてみると意外にリーズナブルなことに気づくはずです。
今回選んだのは、そんなサブウェイタイルの中でも、かなりお安い部類に入るこちらです。
サンワカンパニーが取り扱う「ビセル」というタイル。
【サンワカンパニー】ビセル
こちらのタイル、24年6月現在では平米単価が「4,980円」となっていますが、今年の4月17日までは「3,980円」でした。現在の価格でも十分に安いのですが、どうせ施工するなら改訂前にということで滑り込みで購入しました。
数拾いの詳細はまたあらためてお話するとして、価格は6ケースで送料込み「28,960円」。これは壁一面に張るタイルの価格としてはかなりリーズナブルだと思います。
ちなみに、これ以外にかかったのはタイル用ボンドを3パックと、目地材3キロ弱。ボンドは1本約2,000円ほどで、目地材は大容量の8キロ入りでも4,000円弱。今回のために用意したレーザー墨出し器などを含めても費用の総額が5万円を切っているのはまちがいありません。
■一枚一枚、手で張るのはとにかく大変
しかし、安さの裏には事情があります。
とにかくDIYの作業がむちゃくちゃ大変なのです。
工事前の壁には壁紙が張ってあったので、
これを全面はがして、
すっぴんの状態に戻してやり、
タイルを一枚ずつ手張りしていきます。
この広さだと水平がきちんと取れないと歪んだ仕上がりになってしまうので、ズレが出ないように慎重に張らねばならず、神経を使います。
がんばって張り終えたら、
続いてはコンセントまわりのスキマを埋めるべく、
グラインダーでタイルをカットし、
スキマに接着します。
あとはひたすら目地入れ。
練っては目地を埋めるという作業をくりかえし、
周囲の壁との境目をぐるりとコーキングで仕上げて、
ようやく完成となります。
■かかった作業時間は30時間以上
こうしてダイジェスト的にまとめると「ふ~ん、そんなに大変なの?」と思うかもしれません。
でも、めぼしい作業だけでも、
壁紙をはがすのに3時間、
タイルの接着には12時間、
目地入れにも12時間かかりました。
このほか、測量して必要な枚数を計算したり、グラインダーでタイルをカットしたり、コーキングしたりもしているので、作業時間が30時間は下回ることはあるまいといった感じです。
プロの職人さんならいざしらず、素人が挑むとけっこう大変な作業。集中力も体力も続かないですから、12時間の作業といっても数回に分けることになるので、スケジュールを都合して時間を融通するだけでも一苦労です。
また、同じ作業の繰り返しに耐えられる根気も必要になります。僕自身、タイル張りは楽しいと思ってはいるものの、これだけの広さは楽しさだけではとても乗り切れませんでした。最後は修行のような気持ちでした。
それでも、壁一面にタイルを張ると部屋全体の印象が劇的に変わるので達成感があります。価値観は人それぞれではありますが、5万円で壁一面にサブウェイタイルを張れるならば悪くないかもと思われるのではないでしょうか。
次回からは、ひとつひとつのプロセスを詳しく説明していきたいと思います。