(567)【目地編】住みながらキッチンにフロストタイルを張った
引き続き、住みながらキッチンにタイルを張りつける作業をおこなっていきます。
前回は、タイルを接着しました。
最終回となる今回は目地入れです。接着の翌日にしっかりとボンドが乾いたのを確認してから作業します。
まずはタイル面をぐるりと養生。
目地が端と接する部分には入念に養生テープを貼り、目地の形が崩れないようにします。
水栓まわりも目地を塗りつけない箇所はしっかりと養生。面倒くさいけど手は抜けません。
目地材はひとまず1キロ練ることにしました。
必要な目地量の計算については専用の計算式などもありますが、今回は最初の1キロでどれくらいまで目地入れできたかを見て、残りの量を逆算して追加の目地を練るやり方を取りました。そこそこ広さのある場所に目地を入れるときはこれがいちばんラク。
分量通りの水で練った目地はやや硬め。本来ならばゴムベラで押し込むのでしょうが、大判のタイルは目地が細かくないので指で押し込んでいったほうがムダも出にくく作業しやすいこと請け合いです。
小さな目地の固まりを目地に押し入れ、指でのばしてならしていくイメージです。
練った目地材のうちの半分(500グラム)ほど入れたところ。そろそろ最初に入れた目地の表面が乾きだしてくるころです。
指で押し込んだだけだと、目地の表面はガタガタになっているので、
水に浸して固く絞ったスポンジで優しく表面をならすようにふきつつ、余分な目地材を取り除いていきます。
気になるところは指先で優しく整えてあげました。
気をつけてほしいのは太い目地に水分が入りすぎると乾いたあとヒビ割れが生じてしまう怖れがあるということ。目地が柔らかすぎると思ったときはキッチンペーパーなどを押し当てて、目地に沿って指でなぞり、水分を吸い取ってあげるといいと思います。
1キロすべての目地入れが終わったところ。2段ちょっとに加え、まだ左端のスキマも残っているので追加で800グラムの目地材を練って作業を続けます。
水栓の後ろは目地材が入れにくく、大変でした。
左端に残った太めのスキマも目地で処理しました。これがけっこう目地を食います。
無事に目地入れが完了。追加で練った800グラムの目地もほとんど余りませんでした。
続いて養生をはがします。
いくら丁寧に養生して慎重に目地を入れてもガタツキが残る場合があります。
まだ目地には柔らかさが残っているので、優しくつまむような感じで整え、
きれいにしてあげました。
なんとか無事に目地入れが完了。協力してくれた入居者さんの手前もあって失敗しなくてホッとしました。
タイルの壁面、やっぱりいいな。
こちらは水栓まわり。若干の手作り感は漂いますが、水栓を残したままの作業と思えば及第点かな。
後日、電気屋さんがきてくれて手元灯を取り付けてくれました。
ドリルで目地部分に下穴を開け、
土台の金具を取り付け、
ぐらつきなく設置できました。
選んだのはDAIKO(ダイコー)のLEDブラケットライト「DBK-39749Y」。シェードが付いているので光源が目に入らず、以前のものとくらべてぐっと使いやすくなりました。
ホワイトブロンズカラーはステンレスの業務用キッチンとも相性抜群。我ながらいいチョイスでした。
最後にあらためてビフォーアフターを比較してみましょう。
ビフォー。
アフター。
白タイルに白目地でありながらタイルならではの存在感がしっかりと感じられるキッチンになりました。
太目地ということで乾いたあとにヒビ割れが生じないか心配でしたが大丈夫でした。サブウェイタイルでよく見る馬目地(半マスずつずらして張る)ではなく、芋目地にしたのも正解。
住みながらのタイルDIYということで不安もありましたが、(準備の採寸や打ち合わせは別として)作業自体は接着に1日、目地入れに1日ということで、入居者さんの生活に大きな支障をきたさないで済んだのはよかったです。
ポイントはやはり既存の設備をはずさないでいかにやりくりできるか考えたことでしょうね。
今回は手元灯を交換したものの壁面収納や水栓はそのままでの作業でしたから制約もありましたが、それなりの結果が出せたと自負しています。
入居者さんも気に入ってくれて「次は洗面にタイルを張れるといいですね」なんて話になりました。今後も住みながらのタイルDIYに積極的に挑戦していきたいと思っています。