(576)床のリフォームにはコスト重視でヒノキの合板を選んだ

母屋のリフォーム

引き続き、山小屋の客間のリフォームの話です。

前回は、天井を抜いて天井裏をあらわしにしました。

今回は床材選びから施工の準備までをリポートします。


■大工さんに床の下地工事をお願いして「約11万円」

工事前の客間はこんな感じでした。

リフォーム前の客間

通販で買ったロール状のフローリングで、設置は簡単だったのですが、

フローリングの表面

ツルツルテカテカの表面がなんとも微妙で取り替えたいと思いました。

今回は置くだけのフローリングではなく、しっかり接着したかったので大工さんに頼んで下地を造作してもらいました。

造作してもらった床下地

向かって左、合板が張られているのは、もともと古い畳が敷き詰められていたところで、右隣の板の間はかつて縁側のように使われていた場所。畳を処分してもらい、板の間にそろえた高さで下地を造作してもらいました

畳の処分費用が「11,200円」、床の下地造りに「90,000円」がかかりました(ともに税別)。税金もあわせて「約11万円」が床工事の準備にかかったことになります。

DIYでやればもっとリーズナブルになるのはわかりますけど、こういう大きな合板を運んだり加工したりするのはなかなか厄介。下地なので精度もほしいというわけで、大工さんにお願いした次第です。


■予算「5万円」の床選びは「ヒノキの合板」に決まった

さて、問題は「どんな床材を張るか」です。

ユカハリタイルのコグチを張った離れ

これまで山小屋では「西粟倉森の学校」のユカハリタイルを多用してきました。

離れ小屋では木の「小口」部分を前面に見せた個性的なウッドタイル「コグチ」をボックス張りのモザイクタイルとミックスして張りましたし、

母屋に張ったユカハリタイルのひのき

母屋のリビングでは、同じくユカハリタイルの「ひのき」を敷き詰め、

オスモカラーを塗って仕上げました。

無垢の木材とオスモカラーの組み合わせのおかげで、夏は湿気を吸ってふくらみ、冬は乾燥して縮むという天然木ならではの特徴がしっかりと発揮され、カビ知らずで過ごせています。

しかし、難点は価格で、「ひのき」は平米単価「10,185円」、「コグチ」は平米単価「19,800円」とどちらも高価

造作してもらった床下地

ざっくり採寸して今回の床の広さはおよそ15~16平米。「ひのき」を選べば「約15万円」、「コグチ」を選んだら「約30万円」とけっこうな金額になります。

恥ずかしながら予算は「5万円」ていどを想定してまして……ユカハリタイルはあきらめざるをえませんでした。いくらお客さんを迎える客間といえど、温かい季節にしか使えない部屋にそこまでのお金はかけられないのです。

では、予算5万でどんな床が張れるか?

まっさきに思い出したのが熱海の寝室の床でした。

「シナ合板」のパネルをDIYで張りました。

シナ合板を張った床

このときは6畳(およそ11平米)に張って「23,694円」しかかかりませんでした。これなら、15平米で5万円を余裕で切れます。

というわけで、いつもお世話になっている「株式会社アサヒ」の「DIY材料販売 価格表」を見てみたら「国産ヒノキ合板」なるものを見つけてしまったのです。

【株式会社アサヒ】国産ヒノキ合板

商品説明によれば「インテリア内装材として使用できる表面品質の合板」ということで、これならシナ合板のときと同じく床にも使えそうですし、なにより「森林に居るかのような癒し効果のあるヒノキ特有の良い香りがします」という文句に惹かれました。

ユカハリタイルのひのき

リビングに敷いたユカハリタイルの「ヒノキ」、とても良い香りがするんですよ。これと同じとは言わなくても、リーズナブルにヒノキの香りが楽しめるならトライする価値はあるかな、と考えたのでした。


■多めにオーダーしても「36,300円」とリーズナブル

では、具体的に必要な木材の量を計算してオーダーしてみます。

サイズですが、合板そのまま(910mm×1820mm)だと送料がとんでもないことになるので、

8等分した合板

熱海のときと同様に45センチ角に8等分にカット加工してもらうことにしました。

45cm角のヒノキ合板のパネル

これは注文後に撮った写真ですが、この45センチ角のパネルが何枚必要になるかは、事前にしっかりと測量して数拾いをしなければなりません。

客間の採寸結果

客間の採寸結果。ここに対して、パネルが何枚必要になるかあてはめると、

パネル枚数の数拾い

こうなりました。枚数を数えると、

必要枚数は73枚

計73枚。微妙!

1枚の合板を8等分するため8の倍数がベストなのですが、それをたった1枚オーバーする計算です。

しかし、よくよく考えてみると、木材加工が得意とはいえない自分がミスなくこの広さを張り切れるとは思えません。先ほどの数拾いの図を見ても、ところどころはみ出た部分もあり、そこを細かくカットする必要だってあります。どうせ余っても活用する機会は絶対にあるはずなので、いっそ多めに頼んでしまおうと考え、10枚の合板をカットしてもらって80枚のパネルを造ってもらうことにしたのです。

注文詳細

多めに注文したのに送料と税金込みで「36,300円」。ほんとに安い。注意書きとして「木柄や色味が揃わない事がございます」と書かれていますが、この価格で贅沢は言えません。

開梱したヒノキの合板

コンパクトに梱包されて送られてきました。この時点でヒノキならではの良い香りがします。ちなみに、現場に直接送ると送料が高くなるので世田谷で受け取ってクルマで山小屋に運び込みました。コンパクトだし重さもそこまでではなかったのでそんなに大変ではなかったかな。

次回は、このヒノキ合板のパネルを床下地に張り付けていきたいと思います。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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