(581)【後編】木材パネル「ソルミ」をベンチの背もたれに張る
引き続き、北欧の内装用木材パネル「ソルミ」を施工します。
前編では注文から施工の向きを決めるまでをお話しました。
後編では、ソルミをカットしてベンチに張り付けていきます。
■端のパネルはさねをカットして側面をきれいに見せる
側面の壁から作業を開始します。
前回ごらんいただいたように、ソルミの断面はこんな形をしています。
左の凹部分に右の凸部分(=さね)を差し込んで張りつないでいくのですが、いちばん端にあたる部分だけはカットして側面をきれいに見せる必要があります。
さねの部分を切り落としました。山型に沿ってのカットなので難しくはありませんでしたが、断面をよく見ると、
のこぎりで切ったギザギザが目に付きます。
ここにやすりがけをして、
滑らかに仕上げました。少々の手間ではありますが、目に入りやすい場所なので丁寧に作業しました。
■窓枠まわりの形に合わせてカット加工する
続いて、このパネルを壁の高さに合わせてカットします。
パネルの横幅は短いので切るのはそんなに大変ではありません。
合わせてみると、
まあまあの収まり。DIYならこんなもんでしょう。
隣り合うパネルも同じ高さにカットし、
さねの凹凸を、
カチッとはめ込みます。
サイドに木材が入ると雰囲気もぐっとよくなります。3枚目も同じ要領でつなげます。
問題は余った半端なスキマをどう埋めるか。
窓枠まわりのかたちに合わせて最後の一枚をカット加工せねばなりません。
窓までの残り幅を測ると約3センチ。
ちょうど2列分ぴったりの長さだとわかったので、
パネルから2列を切り出しました。
さらに、これを窓の額縁(サッシを囲む木枠)と背もたれの形に合わせてカットせねばなりません。
窓枠よりも下の部分はスキマが狭いので一列切り落としてから、
出っ張った額縁にはまるように、切り込みを入れます。
ちょっと切り過ぎちゃったかな……。
まあ、離れて見ると気になりません。というか、すごくいい雰囲気じゃありませんか。
■パネルの接着はおなじみのボンド&両面テープで
ちゃんと収まることがわかったので接着作業に入ります。
こちらが裏面。
本来ならば奥からパネルを一枚ずつ張り付けていくのですが、順番に張っていっていちばん端のパネルが壁からはみ出してしまったり引っ込んでしまったりするとみっともない見た目になってしまうのが怖かったので、4枚をつなげた状態で一気に張ってしまうことにしました。
使うのは先日、床張りのときにも使ったボンドと両面テープ。
コシニの「床職人」と、
Scotch(スコッチ)の「厚手両面テープ(25mm幅)」です。
塗って貼って、
えいやっと接着し、
ぎゅっと力を入れて圧着するのですが、パネルに反りがあったり下地が歪んでいたりして、
こんなふうにスキマが空いてしまう場合もあります。このままだと気持ち悪いので、
目立たないように溝部分を狙って隠し釘を打ち込んで、パネルを下地にしっかりと固定してあげました。
「カクシ釘」は「中サイズ」の「22mm」を使っています。
両サイドを張り終えたところ。続いて背もたれにも張っていきます。
カットと接着の要領は先ほどとまったく同じ。
サイドにくらべて高さが低いので作業しやすいです。
すいすい張り進んで、接着終了。
上から押してみてフカフカとする部分はしっかりくっついてないので隠し釘を打ちましょう。
背面は下地のある部分を狙って長めの36mmを使いました。
座面や額縁との間にうっすらスキマは残ってしまったものの、まあまあの出来。
なによりソルミならではの丸みのあるフォルムがきれいなので素人仕事の粗さが隠れる気がします。
ソルミのおかげでベンチの雰囲気が一段階グレードアップできました。
次のステップは塗装です。次回はオスモカラーの選び方をまとめます。