(582)【決定版】オスモカラー「ウッドワックス」の色選び
前回と前々回、ベンチに北欧の木材パネル「ソルミ」を張り付けました。
(580)【前編】木材パネル「ソルミ」をベンチの背もたれに張る
(581)【後編】木材パネル「ソルミ」をベンチの背もたれに張る
丸みのあるフォルムのおかげでなかなか素敵な雰囲気に仕上がりました。
今回は、このベンチに塗るオスモカラーの選び方について考えてみたいと思います。
オスモカラーについては「日刊Sumai」の連載でショールームを取材させていただいたことがあり、まだ配信先のリンクで読めるようです。
【オスモカラーの試し塗りも!「オスモ&エーデル」ショールーム体験記・その1】
【持参した木材にオスモカラーを塗ってみた!「オスモ&エーデル」ショールーム体験記・その2】
また、離れ小屋の壁や天井を塗るオスモカラーを選んだ記事は多くの方に読んでいただいています。
上記の記事を踏まえつつ、オスモカラーの色選びについてあらためてまとめたいと思います。
■時間に余裕があるならショールームで試し塗りを
オスモカラーのウッドワックスは、木材に着色をしつつ、汚れがつきにくいように保護もしてくれる一石二鳥な木材用の塗料です。
カラーバリエーションも豊富で、「ホワイト系」「ライトブラウン系」「ダークブラウン系」など、それぞれの系統の中でも数種類がラインナップされていますから、自分の希望に合った色が見つけやすいのも特徴です。
注意が必要なのは同じ色を塗っても木材の種類によって色味が変わってしまうということ。たとえば、赤みの強いラワンと白っぽいシナでは、同じ色を塗っても、もともとの木材の色味が異なるため異なる色に仕上がるのです。
ネットで探せばウッドワックスのカラーサンプルは簡単に見ることができますが、複数の木種を比較できるサイトはほとんどありませんし、画面で見る色と実物とのちがいも悩ましいところ。
手持ちの木材を塗って望みの色に仕上がるかどうかは「出たとこ勝負」になりがちなのです。
その点、オスモカラーのショールームに行けばさまざまな木材に塗装したサンプルを一望できるので、木の種類によって色味がどう変わるかも確かめることができます。これはショールームならではの利点です。
僕のように木材を持参すれば試し塗りをすることもできます。時間に余裕がある人や色味にこだわりたい人には、ショールームに足を運ぶのをおすすめしたいと思います。
■お試し用塗料セットを取り寄せれば自宅で試し塗りできる
近くにショールームがないという人や足を運ぶ時間がない方には「オスモカラーお試し用塗料セット」がおすすめです。
ミニサイズに袋詰めされたサンプルパウチで、2種類(税込550円)・4種類(税込770円)・6種類(税込990円)のカラーを選ぶことができます。
袋から直接木材の上に塗り、
付属のミニハケで塗りのばすので道具の準備も不要。お手軽です。
マスキングして塗り分ければ、同じ素材に異なる色を塗った場合のちがいもはっきりわかります。ちなみに、写真はヒノキの床材に左上から時計回りに「クリアー」「オーク」「チーク」「パイン」を塗りました。
壁材、床材などのサンプルを塗って組み合わせ、部屋全体のイメージを想像してみたりするのもありですね。
ちなみに、山小屋の離れでは「オーク」色を選んで、壁や天井裏、柱や梁などに塗りまくりました。
実は、この色を選んだのは消去法で、「ダークブラウン系は部屋が暗く見えるのでNG」「クリアー・ナチュラル系を塗ると経年変化した古い木材と新しく張った木材とで色味の差が出てしまうのが心配」「ホワイト系はモダンすぎてイメージと異なる」「赤みの強いブラウンは個人的にクセを感じた」などなど、いろいろ悩んだ挙句、イエロー系の「オーク」をチョイスしたのでした。
黄色みがかったブラウンはクセもなく、温かい雰囲気もあってとても気に入っています。
■アルミサッシに合わせて木材を塗る色を選ぶ
以上が一般論のまとめ。
ここからは、我が家のベンチを塗るのにどんなふうにウッドワックスを選んだかをご紹介します。
無難に考えるならば、床を塗ったダークブラウンと同じ色味を選んでベンチも塗るのが統一感も出て失敗しにくいと思われます。
逆に、パイン材ならではの風合いを残してクリアーを塗ってベンチまわりだけをナチュラルに仕上げて際立たせるのもありかもしれません。
しかし、どちらにしても気になるのがアルミサッシの存在感です。ダークブラウンで塗るにせよクリアーで塗るにせよ、古臭いアルミサッシのシルバーカラーはどうしても浮いて見えてしまうことでしょう。
そこで思いついたのが「アルミサッシに近い色でベンチまわりを塗装すれば、全体が一体化してサッシだけが浮いて見えることがなくなるのでは?」というアイデアです。
幸い、ウッドワックスにはホワイト系だけでも数種類のカラーがラインナップされています。この中からアルミサッシに近い色を選ぶことにします。
■2種類のオスモカラーを混ぜることを思いつく
となれば、先ほどご紹介した「お試し用塗料セット」を注文して余った端材に塗ればいいのでしょうが、今回はそこまでする時間的な余裕はありませんでした。
そこで、裏技的なやり方になってしまうのですが、こんなものを引っ張り出してみました。
以前、オスモカラー仕上げのブラインドを検討した際にいただいたサンプルです。素材は桐材なのでベンチの素材であるパインとは木種が異なるのですが、どちらも白っぽさが特徴の木材なので代用が効くと判断しました。
このサンプルの中で、アルミサッシに色味の近い2色をピックアップして合わせてみましたが、
「ホワイトスプルース」だと白すぎますし、
「シルクグレー」だとグレーが強すぎるのです。
このちょうど中間のようなライトグレーがほしいんだよなあ……。
ならば、「ホワイトスプルース」と「シルクグレー」を混ぜてしまえば、ちょうどいい色ができるんじゃないかと思いついたのでした。
というわけで、次回はこの2色を混ぜてオリジナルのカラーを調色してベンチを塗装してみます。