(595)ペンダントライトを照明シェードに取り付ける方法3種類
今回は照明器具の話。
気に入ったシェードを買って手持ちのペンダントライトに組み合わせようとしたら、金具の形が合わなくて取り付けられなかった……そんな経験はありませんか?
僕自身、何度かそういう失敗をくりかえして、照明シェードの取り付け方法には大きく分けて3つの種類があることをようやく理解しました。
以下、それぞれの特徴をまとめてみたいと思います。
■照明シェードの取り付け方法は大きく分けて3種類
では、早速、3種類のペンダントライトをごらんください。
どれもよく見かけるような形ですし、素人目には大きく形が異なるような印象は受けません。にもかかわらず、照明シェードの取り付け方はそれぞれに異なるのが厄介なのです。
その上、僕がざっと調べた範囲では誰にでも通じるような一般的な名称の区別がないらしいのも困ったところ。
しかたないので、僕なりに調べた内容を踏まえてそれぞれに暫定の名前を付けてみました。
左から「C型座金式」「3点留め式」「挟み込み式」と呼び、シェードの取り付け方を説明していきたいと思います。
■C型座金式
まずは「C型座金式」から紹介しましょう。このタイプは灯具の上部にネジとワッシャーが付いているのが特徴です。
ネジ山にシェードをはめ込み、ネジとワッシャーで挟んで固定します。
取り付けられるのはこのタイプのシェード。視力検査のようなC型座金が付いているシェードです。この形からC型座金式と呼んでみました(が、よそではたぶん通じません)。
金具の開いている部分を灯具の根元のネジ山に差し込み、
上からネジを締めてしっかり固定。ゆるみがあるとシェードがずれて落下してしまう怖れがあるので気をつけます。
このC型は照明器具の根元に取り付けるので、シェードの位置がやや高めになるのも特徴です。
僕の手持ちのものを見るかぎり、布製のシェードや、
薄い木製のシェードなど、比較的軽くて大ぶりなシェードに用いられることが多いようです。
■3点留め式
続いて「3点留め式」を紹介します。
その名のとおり灯具に3つのネジが付いているのが特徴です。
「3点留め」の名称は比較的広く用いられているので、ネットで検索すれば商品が見つかると思います。
このタイプに適合するのは上部がビンの口のようなボトルネックの形をしているシェード。
上からかぶせるように灯具を通し、3つのネジを締めて固定します。ネック部分にネジが入り込むことでシェードを支える仕組みです。
これも3点留め式のガラスシェード。アンティークっぽい雰囲気の小ぶりなシェードにはこの3点留め式が多い印象です。
この3点留め式はE17型の電球(一般的なE26型よりもひとまわり小さいサイズ)に対応した灯具が多いのもひとつの特徴といえそうです。
小ぶりなぶんかわいらしい印象を与えるシェードが多いですね。
■挟み込み式
最後が「挟み込み式」です。
灯具の下部にネジ山とリングが付いていてシェードをネジ山に通してからリングを取り付け、挟み込んで固定します。
適合する照明シェードはというと、
こんなふうに穴が開いているだけのシンプルなシェード。
この穴の上から灯具を通して、
反対からリングを回して挟み込んで留めるのです。
注意すべきなのが、このタイプの灯具のサイズは一定ではなく、さまざまであるということ。
上下どちらも同じ挟み込み式で一見同じように見えますが、実はサイズが異なります。
写真上のタイプはE17型電球対応で、
灯具本体(≒ネジ山)の外径が約26ミリ、
リングの外径は約35ミリ。
写真下のタイプはE26型電球対応で、
灯具本体(≒ネジ山)の外径が約42ミリで、
リングの外径は約48ミリでした。
灯具のサイズが異なる以上、適合するシェードの穴のサイズも異なります。
たとえば、
先ほど挙げたこのシェードと、
こちらの木製シェードはどちらも上部に同じような丸い穴が開いているのですが、穴のサイズが異なるので適合する灯具も異なるのです。
前者は先ほどのE17型電球の灯具に、
後者はE26型電球の灯具に、それぞれ取り付けることができますが、逆はどちらも取り付けられません。
■挟み込み式のサイズは灯具によってバラツキがある
挟み込み式の場合、基本的にはこの電球サイズの違いを意識しておくと間違いにくいのですが、厄介なのが例外もけっこうあるという点。
たとえば、手持ちのペンダントライト(E26対応)にこんなものがありました。
灯具本体のネジ山の外径が約30ミリ
リングの外径は約40ミリで、
付属のワッシャーをかませることで外径約50ミリまで対応できるようになっています。やはり灯具によってサイズはまちまちでバラツキがあるのが実状なようです。
試しに先ほどE17対応の灯具に取り付けたシェードを通してみたら、問題なく取り付けられました。E26なのに付けられるとは想定外。
ワッシャーを挟むことで大きな穴にも対応しているのでとても便利ですが、あまりこのサイズの灯具は見かけません。何より検索だけでほしいサイズの商品にたどりつくのは簡単ではなく、ペンダントライト&照明シェード選びの難しさを痛感した次第です。
こういう事例を踏まえると、手持ちのペンダントライトがシェードのサイズと適合しているか、購入前にしっかりとサイズを測っておくことが大事としか言いようがありません。
■照明シェードの種類を理解して適合する灯具を買おう
照明シェードの3つの種類、ご理解いただけたでしょうか?
最後にまとめると、こんな感じになります。
ですが、これはあくまで大きな区別。灯具ごとの太さや電球サイズのちがいも絡んでくるので、うろ覚えでシェードやペンダントライトを購入してしまうと取り付けられないなんてことはよくあります。
確実なのは、手元にある照明器具を持参してお店に行って、実際にシェードに適合していることを確かめて購入することですが、ネット通販全盛の今、なかなかそうもいかないでしょう。くりかえしになりますが、とにかく仕様やサイズを入念に確認したうえで購入するのがポイントだと思います。
最後に、僕がよく商品を購入している「えいこうでんき(栄興電器工業所)」が扱う商品をご紹介しておきたいと思います。こちらの素晴らしいところは長さやコードの種類などを気軽にカスタマイズして注文できるところです。ペンダントライトをオーダーして自分好みのシェードと組み合わせるにはうってつけです(以下の画像には「Yahoo!ショッピング」の商品ページにリンクが張られていることをご承知おきください)。
「C型座金式」。
「挟み込み式」。
なぜ「3点留め式」がないかというと「挟み込み式」のペンダントライトにオプションでシェードホルダー(ギャラリー)を追加して「3点留め式」に変換することができるから。次回はその方法について具体的に紹介します。