(622)HARIOの電子レンジで炊けるガラスのごはん釜を使ってみた

家具や雑貨

令和の米騒動とも呼ぶべき高騰でごはん離れが進みそうな気配もありますが、最近の我が家はごはん率が高まってまいりました。その理由がこれ。

HARIOの電子レンジで炊けるガラスのごはん釜2種

ガラス製品で知られるHARIO(ハリオ)の電子レンジで炊けるごはん釜です。あらかじめ断っておきますと「劇的時短!」的な超便利商品とかではまったくないのですが、個人的にはうまくツボにはまり、ごはんを炊く回数が目に見えて増えました。

今回はその使い心地やメリットやデメリットをまとめてみます。


■炊飯器はでかくて邪魔なのでキッチンに常駐させたくない

もちろん我が家にも炊飯器はあります。

無印良品の炊飯器

うちの奥さんが結婚前に買った無印良品の炊飯器です。小型ですが3合まで炊けます。

炊飯器で炊いたごはん

僕も妻もごはんにこだわりがあるわけでなく、炊飯の性能に何の不満もありません。

無印良品の炊飯器

でも、小型とはいえこんなふうに炊飯器をキッチンの一画にデンと置いておくのは邪魔ですし、ごはんを炊くたびにそれなりに大きさのある釜やら内ブタやらを洗わねばならないのもストレスで、炊飯は月に一度もおこなわないくらいでした。

ごはんパック

我が家は夫婦二人暮らしで食べる量も少量なので、炊く手間を惜しんでついついごはんパックで済ませてしまいがちでした。


■電子レンジだけで炊きたてのごはんが味わえる

そんなとき、妻が見つけたのがHARIOの電子レンジで炊けるガラスのごはん釜でした。

「一膳屋」パッケージ

最初に購入したのは「一膳屋」という新しい商品。

電子レンジで白米が炊けるという手軽さに興味をひかれ、試してみることにしました。

「一膳屋」

けっこう分厚いガラスでできていて、フタと釜の間にはシリコンのベルトが巻かれています。これだけの仕組みでごはんが炊けるのか、すごいな。

説明書を見ながら、早速炊飯にトライです。

「一膳屋」説明書

後ほど触れますが、雑にやると失敗するので要注意。最初はしっかり説明を読みましょう。

1合の炊飯

0.5~1合の炊飯が可能とのことで、夫婦二人分なので1合で炊きました。

米をとぐ

お米をといでラインまで水を注いだら、

浸水

30分ていど(冬場は1時間ていど)置きます。いわゆる「浸水時間」ですね。

電子レンジ

続いて電子レンジに入れて、

12分の加熱

500ワットで12分(600ワットなら10分)加熱します。

加熱中の電子レンジ

わかりにくい写真で恐縮ですが、加熱していくとボコボコと釜の中でごはんが炊けていくのがわかります。

レンジ内で蒸らす

加熱が終わったら、そのままレンジ内で10~15分ほど蒸らして完成

炊けたごはん

ちゃんとしたふっくらごはんが炊けました。

よそったごはん

食べてみた感想も、炊飯器とくらべて遜色ありません。味的には満足です。


■でも、劇的に手間が減ったかといえば疑問

電子レンジでごはんが炊けて便利ではありますが、炊飯器にくらべて劇的にラクになったのかといえば、疑問が残るのが正直なところ

まず、時間に関しては従来の炊飯器とくらべて時短効果はありません

「一膳屋」の炊飯時間

浸水~レンジで加熱~蒸らしの3工程で「最短52分~最長87分」。およそ一時間から一時間半はかかります。炊飯器と変わりません。

お腹が空いていると思わず浸水時間や蒸らし時間を短くしたくなりますが、そうするとごはんの炊き具合にわりと露骨な影響が出て、芯が残った炊きあがりになってしまいます。逆にレンジ内に長時間放置したりすると、お粥のようにベショベショしたりしてしまうことも。時間厳守で炊きましょう

レンジ内のでんぷん跡

また、炊飯中に釜から湯気が出て、若干の吹きこぼれが飛び散ったりするので、乾くとところどころにでんぷん質が飛び散った跡が残りますから拭き掃除は必須です。

レンジ内の掃除

ごはんを炊くたびにレンジ内を清掃するのも面倒で、炊飯器よりも手間がかかると思う人もいるかもしれません。

シリコンゴムを洗う

フタに付けるシリコンのベルトが洗いにくいのも気になります。実は、このベルト、加熱中に振動でフタが鳴るのを防ぐためのものだそうで、炊きあがりには関係ないのだそうです。使わないと加熱中にフタがカタカタ鳴るのですが、気にならないなら使わないのもアリだと思います。

もろもろの手間を考慮すると、ただ単に「手を抜きたい」というモチベーションで「一膳屋」を購入した人はがっかりする可能性が高いと感じました。

炊飯器のスイッチ

まあ、こうしてみると、炊飯器ってごはん入れたらスイッチオンのワンアクションで米がふっくら炊けて、そのまま放っておいてもいいんですから、便利な家電だなあとあらためて実感しました。

しかし、それでも、我が家の場合は炊飯器生活には戻らず、「一膳屋」でごはんを炊いています。そんなにラクなわけでもないのになんでだろう?と考えてみたのですが、「炊飯器って電源が必要だし、デカくて邪魔だから狭いキッチンに常駐させておく気になれない」というのが自分にとって大きい理由なのだと再確認しました。

食器棚に置いた「一膳屋」

ごらんのとおり、「一膳屋」は食器棚にスッと収まって、食器とならんでも違和感ありません。サッと取り出して使って、終わったら食器棚に戻せる。自分にとってこれは大きいメリットなんですよね。このおかげで炊飯器は来客用に収納棚の奥にしまっておくことができるようになりました。

なお、我が家では大量のお米をストックする場所もないので、2キロ入りの米を買ってケースに入れています。

ケユカのライスストッカー

KEYUCA(ケユカ)のライスストッカー「Qucca」2kgです。

シンプルなデザイン、収納しやすいスリムな形、計量カップを兼ねたフタなど、少量のお米をストックするならとっても便利なアイテムです。2キロごとに米を買うと割高感は否めませんが。


■熱海のマンションにはリーズナブルなタイプのガラス釜を

さて、「一膳屋」を使うようになってから思い出したのが熱海のリゾートマンションのこと。

パックごはんとお刺身

思えば、熱海でも夫婦二人で過ごすときは炊飯器を使うのを面倒くさいと感じて、パックごはんで済ませてしまうことが多いのです。ただ、せっかく美味しいお刺身や焼き魚を楽しむならば、ごはんは炊き立てのほうがいいに決まっているのですよね。

HARIOのガラス釜

というわけで、熱海用にもひとつ買ってみました。同じくHARIOのガラス釜ですが、こちらは本体のガラスも薄手で、フタもプラスチック製のリーズナブルなタイプ

先ほどの「一膳屋」が約3,000円だったのに対し、こちらは約1,000円でした。

プリントされた炊き方

個人的なポイントは本体のガラス面に炊き方がプリントされているので、説明書なしでも使いやすいところ。

HARIOのガラス釜2種

2種類をならべてみると、先ほどの「一膳屋」のほうがプロダクトとしてのデザインはきれいなのですが、説明書なしでは使いこなすことはできないでしょう。その意味で、ゲストの方々が大勢泊まりに来る熱海のマンションには、一目で使い方がわかるほうを選んだというわけです。

浸水

使い方は「一膳屋」と同じ。といで浸水してレンチンして蒸らします

炊けたごはん

炊け具合にも問題もありません。うちの奥さんは先ほどの「一膳屋」のほうが美味しいかも?と言っていましたが、個人的には明確な優劣があるようには感じませんでした。どちらを使うにしても浸水や蒸らしなどの時間を正確に取るようにこころがければそれなりに美味しいごはんが炊けると思います。

大きな違いは、こちらのガラス釜は2号まで炊飯可能であること。家族構成や食べる量によっては、この差はけっこう大きいかもしれません。

濡れたレンジ皿

ただ、たくさん炊いた場合、ガラス釜から出る湯気の量やふきこぼれるお湯の量も増えることになるので、こんなふうにレンジの受け皿がびしょびしょになってしまうことがありました。

何度も試したわけではないのですが、1合しか炊かないときはこういうトラブルは起こっていないところを見るとベストな量は1合までなのかもしれません。個人的には2合炊くときはおとなしく炊飯器を使うかな、と思っています。

「電子レンジでごはんが炊ける」という言葉に引っ張られ過ぎると肩透かしを食うかもしれませんが、デザインもシンプルで収納もしやすいサイズ感は、刺さる人には刺さる商品だと思います。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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