(633)セメント着色剤を使ってタイル目地を青くしてみた

タイル

前回、トイレの床にオレンジのモザイクタイルを接着しました。

(632)便器を外さずにトイレの床にタイルを重ね張りしてみた

続いて目地入れ作業をおこないます。

トイレの内装

今回のトイレの内装はオレンジとスカイブルーの色合わせがポイント。

トイレの床のオレンジのタイル

というわけで、オレンジのタイルにはスカイブルーの目地を組み合わせてみようと考えました。

目地に着色する場合、期待したよりも薄めの色に仕上がってしまうことが多いのが難しいところで、以前、青い目地を作ろうとしたら、ほんのりブルーになってしまったこともありました。

薄いブルーの目地

こんなことにならないよう、はっきりと「青」が感じられる色を目指してみます


■色付き目地材を選ぶか、白目地に着色するか

さて、タイルに色付きの目地を入れる場合、選択肢は2つあります。

まず一つ目は、もともと色が付いている目地材を使うという方法です。

たとえば、山小屋の母屋のキッチンに張ったタイル。

茶色のタイル目地

ブラウンのタイルに合わせてブラウンの目地を入れました。使ったのはこちら。

アートパステルメジ

名古屋モザイクの「アートパステルメジ」です。

「りきゅうちゃ」(AMJ-P06)というブラウンカラー。

色付きの目地材

ごらんのとおり、もともと色が付いているため、水を混ぜるだけで使えます。いつもの白い目地と同じ感覚なのでラク。作業スペースが広い場合にはこちらをおすすめします。

二つ目の手段は白い目地に着色用セメント(色粉)を混ぜて色を付けるという方法です。

山小屋で使っているトレイにモザイクタイルを張った際にはこの方法を選びました。

タイルを張ったトレイ

先ほどと目地の色味は大差ありませんが、こちらは調色して作った色です。

白目地に着色剤

白い目地にブラウンの着色用セメントを混ぜました。

使ったのは「セメント石灰着色剤 パーフェクチン」の「褐色」です。

目地材を混ぜる

均一になるまでしっかり混ぜる手間がかかるので使う量が少ないときにおすすめです。

また、自分で調色するため、使う分だけ色を付けられるのがメリットとも言える反面、着色剤の分量を誤ると事前に想像したのと異なる色味に仕上がってしまうデメリットがあります。

特によく起こるのが、冒頭に挙げたような「思ったよりも薄い色になってしまう」という失敗

青の着色剤

このときは着色剤が足りなくて期待通りの色が出せませんでした。着色剤を用いる場合、この配分がカギになります。


■水色の着色剤を混ぜてスカイブルーの目地を作る

で、どちらの方法を選んだかというと、今回は後者のセメント着色剤を使ってみました。

目地入れ前の床タイル

目地を入れるのはこのスペースなのですが、1平米にも満たない広さで必要となる目地量は1.5キログラムほど。正直、色の付いた目地材を購入するには狭すぎるんですよね。

先ほどご紹介したアートパステルメジにも「つゆくさいろ」(AMJ-P09)というスカイブルーはあるのですが、一袋5キロ入りなので余ることは必至。

青の目地なんてそうそう使わないだろうしな……なんて思ったので、少量でも使える着色剤を選んだ次第です。

パーフェクチン水色

というわけで、「パーフェクチン」の「水色」を入手しました。

こちらはこちらでそこそこ量はあるのですが、着色剤ならば余っても邪魔にならないのでよいかな、と。

では、混ぜていきましょう。ひとまず1キロ分の目地を作ることにします。

白目地900グラム

白い目地材を900グラム入れます。

おなじみの「スーパークリーンバストイレ」の「ホワイト(8キロ)」ですが、白の目地なら別の商品でも問題ありません。

青の着色剤

続いて着色剤を追加していきます。

合計1キロの目地材

100グラム足して、合わせて1キログラムとなりました。白と着色剤の割合が「9:1」

目地材を混ぜる

色ムラがなくなって均一になるまでグイグイ混ぜます。思ったよりも色が薄くてちょっと心配です。

水を加えて目地材を練る

が、水を加えて練ってみると、

青い目地

みるみる青みが増しました。今度は逆に濃すぎないか、不安になります。目地は乾くと色が浅くなるものなので、これくらいで大丈夫……なはず。


■期待したよりも青みの濃いブルーになってしまった

目地ができたら、いつもと同じ要領で目地入れをおこないます。

目地入れ

最近、指で目地入れすることの多い僕も、これくらい小粒なモザイクタイルはゴムベラを使うほうが入れやすいので、定石どおりに作業しました。

目地入れ

埋め残しがないように丁寧に塗りのばしていきます。

目地入れした床タイル

1キロでここまで目地入れできました。これならもう少し多めに練って一度で済ませるべきでしたね……。

追加の目地材200グラム

先ほどとまったく同じ割合で200グラムを調色し、

目地入れした床タイル

全体に目地を入れ終えました。

タイル目地の拭き上げ

水に浸して固く絞ったスポンジや、

タイル目地の拭き上げ

布巾で表面を拭き上げて仕上げるのはいつものとおり。

目地入れした直後の床タイル

入れた直後はこんな感じでスカイブルーというには濃いめ

目地が乾いた後はというとこんな感じ。

目地の乾いた床タイル

色は落ち着いたものの、思ったよりも青みが残りました。彩度も高くてパキッとしたブルー。もう少し優しいスカイブルー寄りの色味を期待していたんだけど……本当にセメントの着色は難しいです。

養生

あとは、便器まわりや壁まわりを養生して、

便器まわりにコーキング

コーキングで埋めました。

そら色のコーキング材

実は、おなじみのジョイントコークには「そら色」なる色がありまして。

これがまさに「スカイブルー」なので我が家にはぴったりと思って入手しましたが、

コーキングした床タイル

壁に塗った色ともほぼ同色でバッチリでした。やっぱり目地色はもう少し薄いブルーがよかった気がしますね。着色剤を半分にして、白目地と着色剤の比率を「19:1」くらいにするべきだったのでしょうか……わからん。

また予想外だったのが、少し離れて眺めたときの見え方です。

床タイルを張ったトイレ

モザイクタイルのオレンジと目地のブルーが混ざり合って、まるで一色のように見えてしまうのです。オレンジとスカイブルーのチェック柄に見えるかと思っていたのですが、タイルが小粒なので一色のような見た目になりました。タイルDIYを始めてからもうかれこれ8年ほどになりますが、まだまだわからないことだらけです。

床タイルを張ったトイレ

とはいえ、出来上がったインテリア自体は悪く見えないのが幸いでした。次回はこの空間に真鍮製の小物でアクセントを加えていきたいと思います。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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