(667)調光電球はホイール式リモコンがいちばん使いやすい(のか?)

今回から自宅のリビングの照明について書いていきます。

第一回はペンダントライトに取り付けた電球とリモコンを紹介します。
結論から言うと「ホイールで光量と色味を調節するリモコンがもっとも使いやすいのではないか」という話なのですが、ひょっとしたら僕の世代特有の感覚なのかもしれないという疑念もぬぐいきれず、表題に「?」と付けた次第です。
■リモコン電球「ソレイユ」と後継商品「ルームスイッチ」
まずは、やや込み入った商品情報の説明をさせてください。

2019年ごろ、我が家のペンダントライトをリモコン電球にしたいと導入したのが、「TIC」というメーカーの「ソレイユ」という製品で、当時「日刊Sumai」の連載でも紹介しました。
導入から5年の月日が経った2024年に電球が故障してしまい、同じ電球(T6-JL10)を購入しようとしたところ、「ソレイユ」はすでに廃番となり、後継商品である「ルームスイッチ」に変わったことを知りました。
幸い、新しい「ルームスイッチ」の電球(TC-4002-WH)は「ソレイユ」のリモコン(AA03-H)に対応しており、「ルームスイッチ」用のリモコン(TC-4001-BK)を購入しなくても、使うことができるとわかりました。
というわけで、現在は、

「ルームスイッチ」の電球(TC-4002-WH)と「ソレイユ」のリモコン(AA03-H)の組み合わせで使用していることをお断りしておきます。以下、写真資料の都合で古い電球と新しい電球の写真が混在していますが、性能としては変わらないようなのでご容赦ください。
■セッティング方法と基本的な性能
さて、まずはセッティング方法と基本的な性能についてお話しましょう。
最初に使うときは電球をリモコンに登録しなければなりません。

電球を照明器具に取り付けたら、

照明の壁スイッチをオン。

3秒以内にリモコンのグループスイッチ(のうち割り当てたい番号)を押し、電球が3回点滅したらセッティング完了。とても簡単です。

「点灯」ボタンを押すと、

電球が点きます。

明るさを調節するには真ん中の黒いホイールを回します。のちほど詳しく書きますが、この操作性がポイント。

ホイールを時計回りに回すと電球が明るくなり、

反時計回りに回すと暗くなります。

ホイールの真ん中のボタンを押すと「調光/調色」が切り替わり、今度は光の色味を調整することができます。時計回りに回すと昼白色に、反時計回りに回すと電球色に色味が変わります。

色味をならべて比較してみるとこんな感じですが、こういう光を現実に即して撮影するのは難しく、実際はもう少し色幅があると考えていただいてよいと思います。
■ホイールの優れた操作性をあらためて認識したが……?
さて、ここまでご紹介した性能だと巷で売られている調光電球&リモコンと大差ない印象を抱かれる方が多いと思います。
2019年当時は、まだ調光電球がポピュラーではなかったこともあり、上記だけで十分に便利で驚きがあったのですが、それから6年の月日が過ぎた現在、さまざまな商品が出回っています。

中でも、IKEA(イケア)のスタイリッシュなリモコン「スティルバル(STYRBAR)」のデザインの良さについては以前も書きました。
(406)使いづらい照明スイッチはあきらめてリモコン電球にすべし
これとくらべて「ソレイユ」(「ルームスイッチ」)を積極的に選ぶ理由はないように思われますし、僕自身、そう感じかけたときもありました。
しかし、熱海・山小屋・世田谷でいろいろなリモコンを使いくらべてみた結果、やっぱりこの「ソレイユ」のリモコンがいちばん使いやすいと実感したのです。

その理由こそがホイールの滑らかな動作。
先ほど挙げたIKEAのリモコンと比較してみましょう。

デザイン的にはIKEAに軍配が上がるといっていいでしょう。
しかし、IKEAのリモコンはシンプルデザインゆえに、上下のボタンが光量の調節とオンオフを兼ねている点に少々問題があります。

一回押すとオン(オフ)、長押しすると明るく(暗く)なるという仕組みなのですが、この仕組みが初見では理解しづらく、慣れてもたまに押し間違えてしまうのです。たとえば、光量を落とすつもりで長押ししたつもりが消えてしまったりとか。

一方、ホイールを回す場合、そういう押し間違いは起こりづらく、明るさや色合いの調節がより直感的・感覚的におこなうことができます。これは毎日触れるものとしては非常に重要なポイントだと感じました。
なぜこのホイール式のリモコンがもっと普及しないのだろうとさえ感じていたのですが、ふと「ひょっとして、これを便利と感じるのは世代の問題ではないか」と気づいてしまいました。

そう、このホイールを回す操作感で思い出すのは懐かしのi-Pod(クラシック)です。今から20年ほど前は、ホイールでプレイリストを選ぶのはとてもポピュラーな行為だったんですが、すっかり時代の波に押し流されて忘れられてしまいました(我が家ではドライブBGM用に現役)。
僕のようなおじさんにとっては使いやすいホイール式も、若い人にはあまり便利に受け取られないのかもと考えるとやや自信がなくなってきました……。
■複数の電球も操作でき、調光&調色も細やか

とはいえ、このホイール以外にも「ソレイユ」のリモコンが優れた点はあります。
たとえば、IKEAの「トロードフリ」の色味の調整が「昼白色」「電球色」「両者の中間」の3段階しかないのに対し、「ソレイユ」は色幅も大きく、より細やかな調整が可能です。同様に、明るさのグラデーションについても、「トロードフリ」よりも「ソレイユ」のほうが幅があって細やかです。
また、「ソレイユ」ならばひとつのリモコンで4つの電球とペアリングし、1~4までの数字のついたボタンに割り振ってそれぞれを個別に操作することが可能です。

次回、詳しくお話しますが、現在我が家では、ペンダントライトに加えて照明レールにも電球を設置し、2つの電球をひとつのリモコンで操作していますが、使い心地は非常に快適です。
ちなみに、最近はスマートフォンのアプリと連携して操作できるリモコン電球が多数販売されていますが、スマホが使えないときに操作できない照明は不安なので個人的には避けるようにしています。

とまあ、こんな具合で愛用しているリモコンですが、冒頭でも触れましたとおり、現在は廃番となってしまい、現在は後継商品が販売されています(写真にはYahoo!ショッピングへのリンクが張られています)。
だいぶデザインが変わりましたが、商品説明によると、引き続きホイールを採用しているようです。
新たに加わった機能としては、「リラックスボタン」や「リードボタン」のようなライフシチュエーションに合わせた照明を点けたり、メモリー設定した照明環境をスイッチひとつでオンにできる機能ですが、個人的にはわざわざ必要ないかな、と感じます。というか、電球のリモコンとしては大きすぎるんだよね……。
ってなわけで、最近、ギリギリまだ在庫が残っていた店を見つけて旧バージョンのリモコンを滑り込みで追加購入しました。

冒頭に書いたとおり、現行の新しい電球(写真右:TC-4002-WH)も古いリモコン(写真左:AA03-H)に対応しているので組み合わせ的には問題なし。ひとまずは山小屋かどこかで使用して、万一自宅のリモコンが壊れたときの予備として置いておくつもりです。
次回も引き続き、自宅の照明の話。レールを設置して電球を増設し、照明環境に広がりを持たせてみようと思います。