(674)ソーガイドなら木工下手でもミリ単位で木材がカットできる

今回と次回は、自宅のリビングでおこなったちょっとした木工DIYの話です。

ダイニングテーブルの横に置かれた棚にご注目ください。

スキマのような場所に細々としたものが収納されています。

実はこれ、既製品の棚の中にコの字型の台を置いているのです。合板を切り出してDIYで作成しました。
個人的には木工は苦手分野で、これまでも長く切り過ぎてカットのし直しに苦戦したり、短く切ってしまい取り返しのつかないことになって後悔したりしてきたのですが、

今回は「ソーガイド」というアイテムを使ってミリ単位まで精度を出して合板をカットしてみました。
いつもならハンズやホームセンターで指定のサイズにカットしてもらう僕がなぜDIYで作業しようかと思ったかといえば、

手元に18mm厚の300mm×910mmの合板が二枚余っていて、これを活用したかったからです。

一枚は幅を調整して天板にして、もう一枚から幅の同じ板を二枚切り出して脚にして、組み合わせてコの字台を造ります。

サイズは天板の奥行「300mm」×横幅「765mm」で、高さは「290mm」。
このサイズに合わせて合板をカットするのですが、この種の台をDIYしようとすると、あるていど精度を出すのが大事になってきます。雑なカットをするとガタツキが出てしまいますし、下手をするときちんと棚の内部に収まらないなんてこともありえますから、なるべく正確なカットをこころがけたいと思い、ひさしぶりにこいつを引っ張り出してきました。

「ソーガイド(Saw Guide)」です。現在販売されているものは、新しくなってより便利になっているようですが、
付属のガイドに合わせてのこぎりを引くだけで、きれいなカットができるアイテムです。
これを使って、まずは台の脚部分をカットしていきます。

台の高さ「290mm」から天板の厚み「18mm」を差し引いて、「272mm」にカットします。いつもの僕ならば確実に1,2ミリのズレが生じるところですが、どうなるでしょうか。

カットするラインを描き込んだら、

ソーガイドの出番です。
中心の二枚の円盤の間がのこぎりを差し込むところなので、

そこをラインにピッタリ合わせて位置を決め、

ガイドの端に金尺を沿わせます。

そのまま金尺の両端を万力で締め、固定して動かないようにしたら準備完了。

金尺に沿ってソーガイドを動かすことで、ぶれずにカットできるという仕組みです。

のこぎりを差し込んでカット開始。最初は引きづらいので、無理せず小刻みに引いていきましょう。

のこぎりの進みに合わせて少しずつソーガイドをスライドさせていきます。

ばっちりラインどおりに切れています。

きれいにカットできました。断面もいい感じ。
気になる精度はというと…

272mmピッタリ!私的木工史上最高の精度です。

同じ要領でもう一方の脚を切り出しましたが、

こちらもピタリで、高さはバッチリそろいました。

天板もソーガイドを使ってカットして、

3つの素材がそろいました。

試しに脚を置いて天板をのせてみましたが、まったくガタツキがありません。「ソーガイド」すごい。

強いて弱点を挙げるとすれば、ガイドに沿ってのこぎりを切り進めるのはそれなりに手間がかかるので、大量の木材を切り出す際には使うのをためらわれるところでしょうか。今回のように小さなDIYで精度が出したいならば文句なしにおすすめです。
次回は、切り出した木材を使ってコの字台を組み立てて塗装します。