(683)和天井をイエローのペンキで塗装した
前回、天井にスライスウッドを張ろうとして無残に失敗しました。
そこで、木材の張り付けはあきらめ、計画を変更してペンキで塗装することにしました。
なお、和天井をペンキ塗装したのはこれが初めてではありません。
正直、このときとくらべて今回の作業に何か新しい点があるのかは微妙なところですが、よかったらおつきあいください。
■ペンキ塗装の前には養生とシーラーで下準備
さて、木材の天井を塗装するなら欠かせないのがシーラー(プライマー)の下塗りです。これを塗ることで、塗料をくっつきやすくしつつ、木材内部のアクが表面に上がってくるのを防ぐことができます。

正直言うと、スライスウッドの張り付けに失敗してやる気はかなり失せていたので手を抜きたい気持ちでいっぱいだったのですが、さすがにこのシーラー作業だけは端折ることはできません。そして、天井にシーラーを塗るには養生が欠かせないのです。めんどくさい。

マスカーで壁を養生し、

床にもプチプチをスキマなく敷き詰めました。これだけで一苦労。

用意したシーラーはおなじみ「アクドメール」。
いつも使っている定番のシーラーです。

天井を塗るなら、ローラーだけでなく、延長用の継柄や塗料用のバットなども用意すると作業しやすいです。
ローラーとバット(受け皿)のセットです。
ローラーを延長するための継柄については、僕のものはだいぶ古いものでどこのメーカーかもわからないのですが、けっこう安価なものがいろいろ売られているようです。
これなんかおよそ600円強とリーズナブル。伸縮式なので収納するのもラクそうです。

こういう継柄をローラーに取り付けることでムリなく天井の塗装ができるというわけ。

そうそう、バットはビニール袋でくるんでから使うと作業後の掃除がラクです。

天井の塗装では落下してくる塗料で全身が汚れますから完全防備で作業に臨みました。
と、その前に。

小さいハケを使った塗装から。

和天井によくある細いスキマはローラーでは塗り切れないんですよね。

ここをハケでぐいぐい塗ってやります。

ついでにローラーだと塗り残しが出やすい壁際も塗ってあげました。

このあとローラーによる塗布作業に入ります。

塗り方のコツは特にありませんが、塗り残しがないように注意したいところ。

左の列がシーラー塗装済みの天井。シーラーは薄い白色で、塗れたかどうかいまひとつわかりにくいのですが、濡れ色がつくのでそれを目安にしっかり塗りましょう。

天井全体を塗り終えました。ここでひとつ問題発生。

もともと水漏れで弱っていた天井部分が、シーラーの水分を吸ったせいでしおしおに波打ってしまったのです。

シーラーを塗る前はこんな感じでしたから、ずいぶんひどい状態になってしまいましたが、水に濡れた紙と同じで、これはもう元には戻せません。
できあがりのクオリティにこだわるなら、この天井部分を切り抜いて、既存の天井と同じ高さになるように新しい天井を張り直すべきなのですが、前回の失敗でくじけそうになっていた自分にそんな気力はありません。塗装すれば目立たなくなることを期待しつつ、このまま続けることにしました。
やる気のなさでいえば、シーラーも一回しか塗りませんでした。本当なら、まず水で希釈して塗ってから、原液で二度塗りが推奨されていますが、ここも端折りました。たまにこれをやるんですが、幸か不幸か今までそんなに痛い目に遭ったことがないので、つい手を抜いてしまいます。良い子はちゃんと二度塗りしましょう。

塗り終えたあとは室内に除湿機をかけて5時間ほど乾かしました。
■天井をゴールデンイエローのペンキで塗装する
続いてペンキによる塗装作業に入ります。選んだのはこの色。

カンペパピオの「マットペイント」シリーズの「ゴールデンイエロー」です。
「ゴールデンイエロー」というと派手な印象を受けますが、つや消しのマットカラーなので落ち着きはあります。

実は、前からインテリアにイエローを取り入れてみたいなと思っていました。ただ、そんなに彩度の高い元気なイエローというよりは、少し落ち着きのある「からし色」といった感じのイエローを探していて、容量と価格も含めてちょうどよさそうなのがこの塗料だったのです。1.6リットル入りですが、10平米弱を問題なく塗れました。

塗り方についてはシーラーと大差ありませんが、まずはしっかり混ぜてから塗るのが大事です。

先ほどと同じく、まず小さいハケで溝や壁際を塗ったら、

次は、塗料を養生したバットに出してローラー塗装。

シーラーよりは粘度が高いので飛び散らなくてラクだった気がします。

一時間もかからず、一度塗りが終わりました。

一回塗っただけだと下地が透けてしまい、色が乗り切りませんね。
手を抜きたい気持ちを抑えて二度塗りすることにしました。

再びハケで壁際や溝を塗り、

広い面はローラーで重ね塗りします。

左の列が二度塗りした部分。一度塗りとのちがいがはっきりわかります。ここは手を抜かなくてよかったです。

これにて天井の塗装は完了。塗った直後なので光沢がありますが、じきに落ち着くでしょう。

塗料が乾く前に養生をはがします。

まずまずの出来と言いたいところですが、いろいろと粗が目に付きます。

スライスウッドを張ろうとして失敗したときのボンド跡。上からペンキを塗り重ねてごまかしたつもりでしたが、よく見ると微妙な仕上がり。

ひどいのはシーラーの水分で波打った天井です。塗装しても違和感ありありな仕上がりになってしまいました。手を抜いた自分の責任とはいえ、残念な見た目です。ここははっきり失敗ですね。

遠目で全体的な雰囲気を確認してもイエローがやや奇抜な印象を与えるところがあり、「これで大丈夫なのか?」と不安な気持ちになってきました。前回の失敗以来、どうも行き当たりばったりな作業になっている気も……。
次回は珪藻土の壁をうまくアレンジして、イエローの天井となじませていきたいと思っています。

















