(689)【後編②】ふすまのリメイク:ワトコオイルで塗装
前回に続き、ふすまをリメイクしていきます。
(688)【後編①】ふすまのリメイク:スライスウッドを張る
今回は、ふすまの表面に張ったスライスウッドをワトコオイルで塗装します。
■ボンドの汚れをやすりできれいにする
さて、木材を塗装する前に気を付けたいのがボンド汚れの処理です。

前回のような作業では、ボンドをこぼしたりボンドの付いた手で触れてしまったりして木材の表面が汚れてしまうことがあります。

また、隠し釘の頭を落としてみたら、

釘の穴からボンドが表面に漏れていた、なんとことも。
このままオイル塗装をおこなうと、ボンドが付着した部分だけ色がのらず、残念な仕上がりになってしまいますが、

この汚れ部分にだけ軽くやすりがけをおこなってあげれば、

完全に取り除くことはできなくても、塗装がのるくらいにはリカバーできます。
■ワトコオイルは塗りやすくて作業も簡単

では、塗装作業に入りましょう。

枠を養生し、

ワトコオイルで塗装します。
色は「ナチュラル」を選びました。後述するように、濡れ色がついてやや黄色味のある仕上がりになります。

塗装はバットとコテバケでおこないます。
バットはローラーとセットで買ったものですが、
単品もあります。
コテバケはこれが安価で定番。
ハケ部分は使い捨てなのでスペアがあれば持ち手はくりかえし使えます。

コテバケはふつうのハケのように毛が抜けることもなく、広い面積をスピーディーに塗れるのでおすすめなのですが、形状的にバットに塗料を出さないと塗装できないのが弱点です。準備が面倒ならばふつうのハケでも問題なく塗れます。

バットは養生しておくと後片付けがラク。

ワトコオイルは粘度が低くサラサラとしていて、ふつうのペンキのように塗りやすいのでDIYにもおすすめです。

スイスイ塗って、わずか数分で1枚を塗り終えてしまいました。

写真奥のようにしっかりと濡れ色がつくのが、この「ナチュラル」色の特徴です。もし塗装前の白っぽい色味(写真手前)を残したいなら、同じワトコオイルでも「ホワイト」を選ぶほうがいいかもしれません。
僕はオーク材に塗装したことはありませんが、シナ合板に「ホワイト」を塗ったことがあります。
塗装前と印象がほとんど変わらなかったので、オーク材に塗ってもナチュラルよりも色味の変化が少ないはずです。
なお、もっと白く仕上げるならホワイトとのステインの組み合わせという手もあります。
こちらは木そのものの色味を残すというよりは、木目を残しつつ白く塗装するという感じですかね。
■木目が際立つ仕上がりが美しい

しばらく置いたらウェスで余分な塗料をふき取ります。

「ウェス?」と思う方もいるかもしれませんが、余った布で大丈夫です。僕は着古したTシャツを引き裂いて使っています。

ちなみに、以前、キッチンの引戸にスライスウッドを張ってワトコオイルで塗ったときにはウェット研磨をおこなって仕上げましたが、今回は3枚もあるのでふつうに塗るだけで済ませました。

養生をはがしたら丸一日乾かして完成。

前回のように木材を切ったり張ったりするのにくらべてはるかにラクな作業でした。
オイル塗装は木材の表面保護の目的もありますが、個人的には木目が際立って見た目が向上するのが気に入っています。

こんな木目もあれば、

こんな木目も。

今回張ったのは「ホワイトオーク」でしたが、オイル仕上げをすると木目のインパクトが増すと感じました。木目は木の種類によってかなり異なるので、自分のイメージに近い木種を選ぶといいでしょう。
スライスウッドパネルには「ホワイトオーク」以外にも、「レッドパイン」「ブラックチェリー」「ウォルナット」の3種がラインナップされていて、木目だけでなく色味も価格も異なります。

前々回に塗装した3枚に加えて、スライスウッドを張ったふすまが完成しました。

設置し直してみると、印象の変化に驚かされます。

ふすまをリメイクする前がこれですから、その差は歴然。

同じオーク材ということもあり、床ともマッチしたように見えるのもうれしいです。

壁と同色に塗った「閉めたままのふすま」の存在感は薄まった一方で、スライスウッドを張った「開けられるふすま」からは一目でドアとわかるはっきりした存在感が感じられます。

これにて完成と言いたいところですが、板を張ったおかげで引手が付けられなくなってしまったので、このままでは開けづらくて実用的とは言えません。
次回はドアハンドルを取り付けます。

















