(696)【テーブルDIY①】採寸して天板に張るタイルを選ぶ
再び山小屋の母屋でリフォーム中のゲストルームの話に戻ります。

先日の照明の改善で内装のDIY作業はほぼ完了したのですが、まだ作業は残っています。
それが右奥にあるワークスペース。

もともとスライド式のミニテーブルが取り付けられているのですが、キーボード用なので小さすぎる感は否めません。ここにもう少しちゃんとしたテーブルを置きたいと考えました。
サイズの合う既製品を買ってきて置けば簡単なのですが、これを機にタイル張りのテーブルをDIYしてみたい思いに駆られました。
DIYの利点というと「費用を削減できること」だと思われがちですが、個人的には「自分の望むジャストのサイズ感や素材感を手に入れられること」を重視しています。
第一回となる今回は、テーブルのサイズを決定し、天板に張るモザイクタイルを選んでみたいと思います。
■周辺の家具などからテーブルのサイズを逆算する
このワークスペースですが、

ごらんのとおり、部屋の隅にあり、アコーディオンカーテンとドアに挟まれています。そのため、横幅を大きくするとアコーディオンカーテンにかぶってしまいますし、奥行きを持たせようとすると椅子がドアと干渉してしまいます。また、スライドテーブルが取り付けられているので、これよりも高いテーブルを置くと使えなくなってしまいます。
ということで、サイズはこの周辺環境から逆算して決めることになります。

横幅を測ると、壁から柱までがおよそ92センチ。これが最大値になるので「横幅90センチ」くらいでちょうどよさそうです。

一方、奥行きについては悩ましいところがあります。テーブルと椅子を組み合わせると、右後ろのドアを問題なく開けることができる奥行きは30センチほどなのですが、これではちょっと狭すぎると感じました。
頻繁に開け閉めするドアではないことを考慮し、椅子を使っていない状態でムリなく開閉できればいいことにして「奥行き45センチ」とすることにしました。

高さはスライドテーブルを使える状態で残そうとすると「67センチ」くらい。これより低いことが条件になります。
一般的なテーブルは70センチ強くらいですから、それとくらべると低くなりますが、以前も書いたとおり山の家では低めの椅子を集めて使っているので、このワークスペースでも椅子は低めのものを選んで統一することにしました。

実は、椅子もこの条件に合わせて選んだもので「座面高39センチ」と低め。これなら「高さ67センチ」以下のテーブルと組み合わせてもそこまで使いにくくはないはずです。
以上から、テーブルサイズは「横幅90センチ×奥行き45センチ×高さ67センチ以下」とすることにしました。
なお、このサイズはあくまでひとつの目安です。これから作業を進めていく中で材料などとの兼ね合いを考えて調整していくことになるでしょう。
■タイルはDIYできれいに施工できるものを選ぶ
サイズが決まったら、次は天板に張るタイルを選びますが、ひとことでタイルと言っても種類は無数にあります。

そこで、「ホワイト~グレー」系の色であることを条件に候補を絞り込んでから選ぶことにしました。

先ほど触れた椅子の座面は白のレザーなので、それに合わせようと考えました。また、オーソドックスなホワイトならば個性的な形のタイルを選んでも、そこまで奇抜な印象を与えない仕上がりになりますし、ワークスペース以外の場所に持っていって使いまわしやすいと考えたからです。
では、候補をひとつひとつ見ていきましょう。

平田タイルの「パルマ(Palma)」です。スペイン産のリサイクルガラスでリーズナブルなのが魅力。以前、色違いを自宅に張りました。
色柄が異なるだけで全然印象が違いますね。
グレー系のカラーは、水彩がにじんだような柄と直線的な柄がミックスされたデザインになっています。

同じく平田タイルの「フレッチャ(Freccia)」。ツヤのあるタイルと石タイルがミックスされた表情豊かなタイルです。こちらは熱海のキャビネットに色違いを施工したことがありました。
縦長の六角形を半分に割ったような個性的な形状ですが、落ち着いたカラーリングなので悪目立ちはしないと思います。

これも平田タイルの「クローシェマーブル(Crochet Marble)」。小粒のヘリンボーンがエレガントな雰囲気を漂わせます。
離れの小屋のトイレの床に張って以来気に入っていて、マンションのリフォームでも使ったことがあります。
大理石を思わせる薄いグレーのまだら模様も素敵です。

最後が「47ミリ×9.5ミリ」の細ボーダータイルです。
このタイルもたびたび使ってきたタイル。
離れ小屋の洗面と床、
世田谷のマンションの洗面の壁、
自宅の洗面の棚など、実にさまざまな場所に張ってきました。
これだけ多用しても飽きないのは、色や質感のバリエーションと、シンプルな形状ゆえ組み方のバリエーションが豊富であるからでしょう。
今回検討したのは、マットでザラっとした表面のオフホワイトのタイルで、交互にずらした「ウマ張り」とか「レンガ目地」とか呼ばれる組み方です。
比較的リーズナブルなのもうれしいです。
■タイルDIYの手間と仕上がりを念頭に消去法で選ぶ
さて、この四つならどれを選んでも素敵な天板ができあがりそうなので、あとは消去法で考えることにしました。
テーブルの天板にタイルを張った場合、床や壁よりも近い距離で見ることが多くなりますから、質感に優れていることが大事になります。その点、柄がプリントである「パルマ」はいまひとつなので候補からはずすことにしました。
また、近い距離で見る以上、施工に粗が目立つ仕上がりは避けたいので、できればタイルカットはしたくありません。ヘリンボーンの「クローシェマーブル」やウマ張りのボーダータイルは、端部の収まりを考えると、どうしてもタイルカットが必要になってしまうのが難点。

その点、「フレッチャ」は個性的な形状でありながら、スクエアな場所にカットなしで収めることができるのです。これならDIYでも仕上がりの不安はありません。
結果を先取りしてしまうと、

こんな具合にタイルカットなしできれいに収まりました。
タイルが決まったところで続きは次回。ホームセンターで木材を購入し、タイルを張る天板のベース部分を造ります。

















