(710)【日刊Sumai再録】外置き洗濯機を室内置きに変更した理由と費用
前回、熱海のマンションに衣類乾燥機「エスティロ」を設置した話をしました。
(709)工事不要の小型衣類乾燥機「エスティロ」を使ってみた
この記事の最後でこの「エスティロ」が最適なのは洗濯機が外置きのお宅かもしれないと書きました。

そう思ったのも、僕自身が暮らす世田谷の自宅の洗濯機が外置きだからです。
築50年越えのうちのマンションでは、もともとベランダに洗濯機が外置きされていましたが、時代の流れとともに変わるニーズに合わせ、リフォームのたびに室内に洗濯機置き場を設けてきました。
今では僕の部屋をのぞいてすべての部屋が室内置きとなっています。その理由は次回に説明するとして、今回は2018年に公開した「日刊Sumai」の再録記事で、外置き洗濯機が招いたトラブルと室内への移転工事の費用についてご説明したいと思います。なお、再録にあたって写真素材を新たに追加したことをご承知おきください。
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【トラブル続出の外置き洗濯機、室内置きにするといくら?】
3点ユニットなどとならんで、築古マンションの嫌われる設備のひとつが外置き洗濯機です。
昔は洗濯機がベランダや廊下に置かれるのはあたりまえの光景でしたが、現在では室内に洗濯機置場が設置されているのは当然と思われる時代になりました。外置き洗濯機を長いあいだ使用してきた者としては、うだるような暑さの夏や雪が降る冬の朝に外に出て洗濯機をまわす苦労は実感しています。
でも、築古マンションを管理する僕からすると、外置き洗濯機の本当の問題は、室内置きでは起こらないトラブルを招いてしまうことにあります。
今回は、外置き洗濯機が招くトラブルの数々と、室内置きへの変更費用についてご紹介します。
■早朝・夜間の洗濯機使用は騒音トラブルの元
外置き洗濯機でもっともよくあるトラブルが騒音問題でしょう。
ただでさえうるさい洗濯機ですから、これがむきだしで早朝や夜間に稼働すれば、うるさいと思うひとがいるのは当然といえば当然です。

難しいのは、どの時間帯に洗濯機をまわすのが迷惑だと考えるかが、年齢層などによって異なること。
年配のかたは朝が早いひとが多く、早朝に洗濯機をまわすのをためらいません。一方、若いひとは夜型が多いため、生活サイクル上、夜遅くに洗濯機を回します。これはどちらが正しいとかいう話ではなく、年齢(や性別や職業)による「生活観のちがい」です。
なので、マンション内で騒音クレームが出た際は、どちらかの肩を持つことは難しいのです。以前、うちで実際にあったのは、朝5時~6時に洗濯機をまわす年配の入居者がいて、それに対して階下の若い方から苦情(といってもやんわりした意見)が出たという事例。
このときは、年配の方が昔からお住まいだったこともあり、こちらのサービスというかたちで室内置きに変更する提案をし、無事に収まりました。
騒音トラブルは感覚の問題でもあり、話し合いていどでは解決が難しく、ガマンした側には多少のわだかまりが残ることになりがちです。それなら少々の費用がかかっても根本的な解決案を取ってしまおうと考えました(外置き洗濯機を室内置きに変更する際の工事費については、のちほど説明します)。
■外壁修繕時に洗濯機は?まさかこんなところに!
外壁修繕工事の際も、外置き洗濯機は頭を抱える問題になります。
うちのマンションは比較的ベランダが広いため、外置き洗濯機はベランダに置かれていました。しかし、外壁修繕工事では、ベランダの床にも防水塗装を施すため、洗濯機も動かすことになります。
当然ですが、工事業者の手間も増えますし、なにより入居者のかたが洗濯機を使用できない日が出てきてしまいます。
お風呂やキッチン、トイレなどとならんで、洗濯機は日常的に使用する設備のひとつですから、ここで入居者にムリを強いるのは大家としては避けたいところなのです。
うちのマンションでは、外壁修繕を機に、外置き洗濯機の部屋を室内置きに変更する工事もおこないました。現在では、外置きなのは僕が暮らす部屋だけ。
ちなみに、これが外壁修繕工事当時のうちの洗濯機。

「こんな荒わざが?っていうか、安全性は大丈夫なのか?」
とひそかに思うような扱いでした。こういうことに気をもまないで済ませるためにも、うちの洗濯機もそろそろ室内置きにするべきなのかもと思います……。
■洗濯機の排水ホースがずれて、階下のベランダがビショビショに!
外置き洗濯機のトラブルはまだあります。
あるとき、雨も降っていないのに、水がジョボジョボと流れ落ちる音が聞こえ、窓を開けて周囲を確かめると、うちのマンションの一室のベランダから、水が階下に流れ落ちていました。

あわてて部屋を訪れて確認すると、ふだんはきちんと排水口に向いている洗濯機の排水ホースが、台風でずれてベランダの外を向いてしまい、知らないうちにベランダの外に排水を流し捨てる状態になってしまっていたのでした。そのせいで階下のベランダはビシャビシャに。
もし、洗濯物などが干してあったら、トラブルになるのは必至です。
ですが、ほんとうにラッキーなことに、当時、その部屋は空室だったため、ほかの入居者の方に迷惑がかかる事態は避けられました。
「空室でよかった……」なんて思ったことは、あとにもさきにもこのときだけです。雨風にさらされるベランダに洗濯機を置くと、思わぬトラブルを招くことがあるのです。
■では、室内置きに変更するための工事費用は?
気になるのは「外置きの洗濯機を室内置きに変更するにはいくらかかるのか?」ですよね。参考までに、うちのマンションの一室でおこなった工事の費用を公開いたしましょう。

合計が138,500円、ここに消費税が加わるので、価格はおよそ15万円です。相場は15~20万円と言われていますから、わりとお安く済んだという感じです。
ご注意いただきたいのは、設置場所がキッチンのすぐ横のスペースだったため、給排水の切り回しがやりやすく、比較的安価に済んだということです。そもそも古いマンションは洗濯機を室内置きにする前提で設計されていないので、スペースそのものが見つからない場合もあります。

となると、リビングや収納の一角に洗濯機置場を設けるという選択になることもありえますが、その場合、配管を大規模に延長しての設置となります。床をはがして復旧するなどの必要もでてくるので、費用はぐんと跳ね上がります。工期も通常なら1日で済むところですが、数日~1週間ほどに伸びることもありえます。
室内置きへの変更をお考えの際は、まず親しい業者さんに現場を見てもらい、設置するスペースや予算について相談するのがいいと思います。
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いかがでしたでしょうか?
こうして振り返ってみると、やはり外置きの洗濯機にはいろいろとトラブルの原因が潜んでいて室内置きに交換できるならそれに越したことはないと感じます。
なお、2018年の記事なので、費用については今ならもっと高額になると思われますのでご注意ください。
もうひとつ補足すると、うちのような築古マンションでちゃんとした考えなしに洗濯機を室内置きに変更にすると、ひどく使いにくい部屋になる怖れもあります。僕の先代が管理していた時代のリフォームはその典型でした。

写真上にチラ見えしているのがガスコンロ台。キッチンの空きスペースにむりくり洗濯パンを置いた結果、ガスコンロの前にまっすぐ立つことができず、料理がしづらいキッチンになってしまいました。
僕のこの間取りに暮らしていたことがありますが、本当にストレスで「これなら外置きのほうがマシ」と思えるほどでした。
次回は、僕の部屋の洗濯機が室内置きではない理由をはじめ、賃貸にあって僕の部屋にない設備(あるいはその逆)についてお話したいと思います。

















