(715)【前編】「エースホテル 京都」宿泊体験記
前回、前々回に引き続き、リノベーションホテルを泊まり歩く京都旅行の三日目。
最終日は贅沢をして「エースホテル 京都」(ACE HOTEL KYOTO)の「ヒストリック・ツイン」に宿泊しました。前編となる今回は主に室内のインテリアや設備について詳しく紹介したいと思います。
■歴史ある建物をリノベーションした「ヒストリック・ツイン」
場所は「京都府京都市中京区車屋町245-2」。と書いても東京人にはさっぱりイメージが湧きませんが、烏丸御池駅を出てすぐと言えばアクセスのよさがおわかりいただけるのではないでしょうか。

烏丸御池の交差点に立つと、すでに建物が視野に入ります。後から知ったのですが、駅直結の通路もあり、アクセスがよいのはうれしいです。

烏丸通りに面しているのがかつて「旧京都中央電話局」だった建物。1926年竣工とあって歴史を感じさせる重厚なたたずまいに目を奪われます。
2001年、商業ビル「新風館」として生まれ変わったのち2016年に一時閉館、2020年に「エースホテル 京都」として再生したそうです。なお、写真左奥に見えるのが新たに建てられた新館です。

両者はまるで別の建物に見えますが、足を踏み入れると中庭を囲い込むかたちで古い建物が新館とシームレスにつながっているのが感じられます。

新館のカウンターでチェックインを済ませたら、

エレベーターで上階へ。

新館から「旧京都中央電話局」だった「保存棟」に向かう廊下を渡ります。

「リノベーションホテルをめぐる」のが今回の旅のコンセプトなので、新館ではなく保存棟にある「ヒストリック・ツイン」を選んだのでした。

室内への期待も高まります。
■48平米の広い室内には居心地抜群のソファが

ドアを開けたところ。左にクローゼットとトイレ、右に洗面と浴室があるため、第一印象はけっこう狭く感じますが、

この廊下部分を抜けると空間がぐぐっと広がりを見せます。

左手にはL字型のソファとローテーブル。壁に飾られているのは、「エースホテル 京都」のビジュアル全般を手がけた柚木沙弥郎の作品です。

一方、右手にはデスクとテレビ、冷蔵庫などがコンパクトにまとめられていますが、

テーブルにはレコードプレイヤーがあって好きなアルバムをかけることもできます。
公式ページに間取り図がなかったので作成してみました。

平米数は48平米。一日目(21平米)と二日目(17平米)のホテルを合わせたよりも広くて、たぶん僕ら二人で泊まったホテルの部屋としては人生でもっとも広い部屋だと思います。

これだけの平米数だとリビング的なスペースを設ける余裕があるのが魅力。面積の限られたホテルでは、くつろぐ場所がベッドの上だけになりがちですが、この部屋では夫婦そろってこのスペースでのんびり過ごすことができました。

ファブリックもクッションもひねりが効いていて素敵。

15時過ぎにチェックインしてから再び街に出かけるつもりだったのですが、ホテル内の散策のみに留めて、あとは部屋でのんびり過ごすことにしました。居心地の良さゆえの予定変更です。

夕飯は寺町通りの「末廣」で買っておいた鯖寿司と穴子寿司。昨日と一昨日のホテルには二人そろって座れるスペースがありませんでしたから、こうして室内でゆっくり食事が取れるのはありがたいです。
■ディテールへのこだわりが詰まった洗面
続けて水回りをご紹介しましょう。

トイレはシンプルなタンクレストイレ。

洗面はツーボウルのゆったりサイズ。造作によって収納棚を十分に確保して利便性を上げつつも、棚内に照明を仕込むなどしてデザイン的にきれいにまとめているのが見どころ。

オーバルの鏡の上に革のベルトをあしらうなど、ディテールにもこだわりが光ります。

イラストがかわいいドライヤーの袋はホテルのレセプションに併設されたショップでも購入できます。

洗面横の壁にアールがかかっているのも素敵。スツールも用意されているので、入浴時にタイルや着替えなどを置くことも可能です。

洗面向かって右側には浴室が。

ブラックで統一されたシックな空間に白の浴槽が映えます。

レインシャワーと大きめの浴槽が旅の疲れを癒してくれます。
■デザインと快適さを両立したベッドまわり
再び居室に戻って、今度はベッドまわりをごらんいただきましょう。

窓を背に室内を眺めてみました。「ヒストリック・ツイン」の名のとおり、ツインベッドの広々とした空間です。

レトロな配色のベッドシーツが目を引きます。

部屋の隅にはギターが置かれていて、触れて音色を楽しむこともできます。

ベッドルーム部分は天井がかなり高いので開放感がありますが、夜、ベッドの背後にあるロールカーテンを下げると空間が区切られて落ち着いた雰囲気に。

ベッドランプのファブリックは「ミナ ペルホネン」だそう。

ベッドわきにはサイドテーブル代わりに畳を敷いた極小の小上がり空間が。スキマがないのでテーブルのように小物がスキマに落ちる心配もありません。デザインと使い勝手を兼ね備えた工夫を感じます。

地味なポイントですが、夫婦二人で感心したのはヘッドボードのクッション。木製のヘッドボードだけだと枕がズレたときにゴツッと頭や肩がぶつかることがありますが、このクッションならばどこに身を預けても適度な硬さで受け止めてくれます。革とファブリックの切り替えで見た目も良く、ポケットもついていて便利。これは我が家にほしいと思いました。

こんな具合に「ヒストリック・ツイン」は眺めてうっとりするようなインテリアと、居心地の良い快適な設備が両立した素晴らしい空間でした。
■オフシーズンの平日で一泊「48,994円」
ネックとなるのはやっぱり価格でしょうね。
僕はYahoo!トラベルで予約したのですが、「ヒストリック・ツイン」にシンプルステイ(素泊まり)で「72,094円」(!)のところ、ポイントを即時利用し「23,100円」が割引きされて実質的な価格は「48,994円」でした。1月下旬というオフシーズンの底の平日でなんとかギリギリ5万円を切るという値付けです。
参考までに前日、前々日に宿泊したホテルの価格を挙げておきますと「RC HOTEL」が一泊「15,800円」、「HOTEL Inc.」が一泊「14,000円」でした。そもそも広さがちがうので単純な比較はできませんが、約3倍の価格。やはり「エースホテル」は高級ホテルの部類といっていいのでしょう。

ちなみに、僕の場合はふるさと納税でホテルが安くなるというサービスも併用して「6,000円」の割引きとなり、最終的な価格は「42,994円」でした。いつも書いているとおり、僕ら夫婦のホテル選びでは一泊3万円をひとつの基準にしているので、割引後の価格でもかなり贅沢した感は否めません。

なお、怖いもの見たさで桜のシーズンの価格を調べたら20万円にも届かんとするハイプライスの日もあって絶句しました。やはり狙うならオフシーズンの平日ですね。
新館のスタンダードルームならばもう少しリーズナブルに宿泊できるようなのですが、物価上昇もインバウンドもとどまる気配のないご時世ですからね。どうなるかわかりませんが、また機会があればぜひ宿泊してみたいと思いました。

充実の室内インテリア、提供されるサービスの質の高さなどを総合すれば、十分に見合う価格であることは間違いなく、ホテルにしっかりと予算を割く余裕のある方には激押しできます。
次回も引き続き「エースホテル 京都」の話。ホテル共用部や併設のカフェ、レストランなどについてお話します。


















