(343)カーテンレールで自由に横移動できるペンダントライトの話
前回、キッチン作業台の隣に小さな食器棚を設置しました。
いざ使い始めてみると、この食器棚を照らす照明がなく手元が暗いのが気になります。
もともとこのキッチンには二か所の照明を設置していたのですが、どちらの灯りも作業台を十分に照らすことができていませんでした。
作業台の横に食器棚が追加されたことで、灯りが届かないことがますますはっきりしたのでした。
今回は作業台から食器棚までを照らすことのできる移動式のペンダントライトを設置してみようと思います。
■いざきあつし作のオリジナルシェード
まずは灯具の準備から。
友人の陶芸家・いざきあつしくんが作ったオリジナルの陶製シェードです。
釣鐘型の陶器に穿たれた穴々から漏れる灯りが美しく、お願いして譲ってもらいました。
このシェード、IKEA(イケア)の「ジェルビー(JALLBY)」という灯具に合わせて作られています。
リングでシェードを挟み込んで固定するタイプのペンダントライトです。
シーリングカップやコードアジャスターなど自分的には不要なパーツが付属しているので、まずはこれらを取り除きます。
接続部分を分解するのは避けたいのでカップは壊して外しました。
ミニマムな形になったら、
シェードを取り付けて灯具の準備は完了です。
■中村好文氏の著作からヒントを得て天井にカーテンレールを
さて、照明の設置にあたって問題なのは作業台から食器棚まで約160センチある横幅です。
食器棚の上に照明を設置すると作業台が十分に照らせませんし、作業台に合わせると食器棚がしっかり照らせません。
この横長の作業スペースに柔軟に対応できる移動式のペンダントライトがほしいのです。
そんなとき思い出したのが、以前もご紹介した中村好文氏の著作で紹介されていたアイデア。
『食う寝る遊ぶ 小屋暮らし』の54ページで「安物のカーテンレールを使って灯具の吊り元をスライド移動させる簡単な仕掛け」として紹介されている移動式電灯です。
このアイデアを拝借すれば素人の僕にも簡単に作れるかも。
早速アマゾンで安価なカーテンレールを注文してみました。
1.1~2.0メートルの長さ調整ができるフリーサイズで「2,100円」とリーズナブル。まあ、色さえ合えば何でもいいんですけど。
レールの端のパーツを外して、不要なブラケットやランナーを取り除きます。
ランナーは数個だけ残し、だいぶシンプルな形になりました。
これを天井に取り付けるのですが、問題は取り付け場所の強度です。
天井は触っただけでもボコボコする薄い和天井。考えなしにカーテンレールを付けても下地がなければ落下の怖れがあります。
天井裏をのぞいてみると、こんな感じになっています。
この下地(野縁)があるところを狙えばカーテンレールを取り付けることができます。
手ごたえを確認しながらネジで固定しました。
無事に取り付けが完了。
ランナーにS字フックをかけて、ペンダントライトの高さを調整しながらコードをフックに結びつけます。
電源は奥の照明レールから取りました。
■自由に横移動できるので照らしたい場所を照らせて便利
組み合わせる電球はおなじみイケアのスマート電球「トロードフリ」。
これならオンオフだけでなく、灯りの強弱もリモコンで操作できます。
アマゾンで買っても2,000円ですが、店舗で買えば1,299円とさらに安価。リモコン付きの電球がこんなに安くなる日が来るとは。
では、スイッチオン。
直下はしっかりと照らしつつ、シェードから漏れる光が周囲も柔らかく照らしてくれます。
食器棚の上がばっちり照らせました。
コードをつまんでスライドさせて動かしてみます。
作業台の中央あたりに持ってきました。これなら作業場所に応じて手元を照らすことができそうです。
動かした感覚はカーテンを吊るしたときと大差なく使いにくさは感じません。自由に横移動できるのでとても便利です。
最後にGIFアニメもどうぞ。
カーテンレールを活用したスライド式ペンダントライト、難しい作業もなく簡単に作れるのでおすすめです。