(443)いろいろ悩んでダイニングはL字型のソファタイプにした
今回は熱海に戻ってダイニングテーブルの話をします。
ダイニングまわりについては、先日、完成した室内をご紹介した際にごらんいただきました。
このテーブル&ソファを選ぶまでの経緯をまとめたいと思います。
■ダイニングテーブルの配置には迷った
物件購入当初からダイニングとキッチンを区切るように作業台を置こうと考えていましたから、それを前提にダイニングテーブルを探しました。
緑色で示したスペースがテーブルとイスを置く場所。
採寸してみると、奥行きが約168センチ、横幅が約210センチ。平面図で見てみましょうか。
このダイニングスペースにどんなテーブルとイスを選ぶか、いろいろ悩みました。
最初に考えたのはこの配置でした。
テーブルをはさんで2脚ずつ椅子をならべるオーソドックスな配置です。
テーブルのサイズとしては「60センチ×120センチ」くらいを想定しています。
210センチからテーブルの幅60センチを引き、2で割ると75センチ。椅子を引いたり後ろを人が通ったりしても問題ない広さです。
この配置で問題ないかなとも思ったのですが、右の2人がキッチンに対して背を向けて座る形になるのが気になりました。お客さんがテーブルについたときに顔が見えないのはちょっとイヤかな、と。
収納の使いにくさも気になります。
写真は完成後のものですが、こんなふうにキッチン作業台の中に食器や食材を収納する場合、先ほどのレイアウトだと収納に背を向けて座るかたちになります。実は僕の実家がこの間取りなのですが、椅子に座りながら食器を取ろうと後ろを向くとかなりムリな体勢になりますし、かといって椅子を引いて横にずらしてから取るのもなかなか面倒くさいのです。
そこで、こういう配置も検討しました。キッチンからゲストの顔も見えますし、テーブルの左右に空間があるので作業台の収納へのアクセスも容易です。
しかし、2つの椅子が奥行きの168センチからはみ出てしまうのでリビングが狭く感じられそうなのが心配でした。また、この配置だと部屋の隅に置いたテレビがかなり見にくくなるのも難点です。
■ソファ&テーブル「TOIVO」と出会う
どうしたものか……と考えていたときにたまたま訪れたのが、自由が丘にあるインテリアショップ「タイムレスコンフォート」でした。
以前、自由が丘のインテリアショップ紹介の記事でも取り上げたお店です。
ここで見つけたのがダイニングテーブルとソファのセット「TOIVO(トイボ)」でした。
そうか、L字型のソファタイプという選択肢もあるのかと初めて気づかされました。
テーブルやソファのサイズ表記を見て、うちのダイニングに合いそうか検討してみると…
奥行き75センチ×幅110センチのテーブルをはじめ、どれもうまく収まりそうなサイズ感。ソファタイプだと椅子を引くスペースがいらないので壁にベタ寄せできます。作業台の収納も使いやすそうだし、キッチンからゲストの顔も見えます。これはいけそう。
気になる価格は、ソファとテーブルがセットで「198,000円」。家具としてはバカ高い価格帯ではないですが、即決するような価格でもありません。まあ、他の候補とくらべてゆっくり考えるか……と思うところですが、なんと!
新生活応援キャンペーンなるセール価格で「95,000円」になっているではありませんか!まさかの50%以上のディカウント。半額を切る値段ならば話は別で、このチャンスを逃していいのか……急に気持ちが前のめりになってきます。
お店の方の話を聞きながら細かい採寸もさせていただき、我が家にちゃんと収まるか入念に再確認。あらためて問題はなさそうだとわかりました。
果たしてこのデザインがうちの躯体あらわしの空間にマッチするかという不安もないわけではなかったのですが、サイズ的にジャストフィットして10万を切るお値段でとなると、これよりもベターな選択肢が見つかる気はしなかったため、思い切ってその場で注文したのでした。
■実際にテーブルとソファを使って感じたこと
というわけで、納品前日の夜に熱海入りして翌朝から一日待機しました。
家具が運び込まれる前夜のキッチンダイニングです。何もないと広い。
家具は実際に設置してみるまで収まりがわからないところがあり、ドキドキします。
当日、まずはソファが運び込まれました。
続いてテーブルも。事前に確認したかいあって、しっくりくるサイズで一安心。
同じ日に冷蔵庫とキッチン作業台なども設置されましたが、キッチンとの距離感も想像どおりでした。レイアウトとしては合格かな。
いざ腰をおろしてみると事前には想像できなかった気づきもありました。
こういうL字型のソファはコーナー部分にクッションを置いてゴロンと寝そべることができるんですよね。サイズとレイアウトのことばかり考えてテーブルを選んだのですが、ダイニングとは思えないリラックス感を得られるとは意外な喜びでした。これはソファタイプならではの利点ですね。
一方、座れる人数が意外に少ないのはマイナスのほうの気づきです。
このL字のレイアウト、ゆったり座ると3人がちょうどいいくらいで、4人だとかなり窮屈になってしまいます。
ダイニングですから、やはり4人はちゃんと座れるようにしたいと思い、ひとつ椅子を足してみることにしました。
オーク材のダイニングベンチです。
「yeswood ダイニングベンチ」という商品。このタイプのベンチは世の中にごまんとありますが、脚の形が「TOIVO」シリーズに似ているのが決め手でした。
テーブルとならべても同じシリーズみたいに見えます。ただ、ベンチの幅は80センチなのでこちらも2人ならんで座るにはちょっと狭いサイズ。まあ、4人でテーブルを囲めるようになったのでよしとしましょう。
ちなみに、先日、どうしても5人目が座らなければならないときがあって、ここに折りたたみの踏み台を出して仮設の椅子にしました。座り心地は最悪でしたが、ホストの僕が座るぶんにはガマンすれば済む話。5人で遊びに来るケースはまれでしょうから、当面はこれでやっていこうと思います。
というわけで冒頭にもご紹介したダイニングスペースが完成したのでした。
懸念していたインテリアとのマッチングの問題ですが、ベージュのファブリックやナチュラルの木色はやはり周囲のグレーの中ではやや異質ではあります。浮いていると言えなくもないのですが、床と壁や天井と壁の組み合わせとちがって、家具だけ色合いが異なるのはそんなに変には見えないと感じましたがいかがでしょうか。
個人的には夜の雰囲気がお気に入り。L字型の壁と作業台に囲まれ、お世辞にも広いとは言えないダイニングスペースが、ペンダントライトに照らされて居心地のよい「こもり感」のある空間になるのです。ゲストのみなさんにはゆっくり夕食を取ったりお酒を飲んだりする場所として活用してもらいたいものです。
次回も家具の話。窓辺にサファリチェアを置きます。