(577)客間の床にヒノキ合板のパネルをDIYで張り付ける

そのほか

引き続き客間の床の話です。

前回、コストを重視してヒノキ合板を選びました。

注文時に45センチ角にカットしてもらい、パネル状に加工されて手元に届きました。

45センチ角にカットされたヒノキのパネル

今回は、このパネルをDIYで床に張っていくのですが、下地については大工さんにお願いしました。

造作してもらった床下地

写真右に見える、もともと板の間だった部分に合わせ、古い畳を撤去して木下地を造作してもらいました。

造作してもらった床下地

この下地の上にパネルを接着するだけなので、基本的な手順は昨年に熱海でおこなった工事と同じ。

ただ、このときよりも施工面積が広いので、それなりに大変な作業になりそうです。では、始めていきましょう。


■作業に入る前にトラブル発生……

前回書きましたが、この床に対して、

パネルの割り付け

合計73枚のパネルを張り付けていく予定だったのですが、のっけから予想外の事態が。

押し入れだったスペース

それが、もともと押し入れだったスペース。ここについては床の高さがほぼ板の間と同じ高さだったので、手を加えずそのままにしてもらったのですが、

床を踏む

踏んでみるとミシミシッとたわんで強度に不安の残る状態でした。

床の穴から漏れる光

ちょっと離れたところから見ると、床に開いた穴から外の光が……さすが元押し入れ、ぜんぜん丈夫にできていません。経年の劣化の影響もあるでしょう。

「これは大工さんに補強をしてもらわねばダメだ」と感じ、この場所の床張りは後回しにすることにしました。

パネルの仮置き

二度手間になるのは癪に障りますが、材料や工具を置けるスペースができたと思って作業開始。一枚ずつ仮置きしていきます。今回は木目のタテヨコが交互に入れ替わる市松張りを選びました。

パネルの仮置き

5枚置いたら、ほぼ横幅ぴったり。1センチほど板の間が残りましたが、そのままにすることにしました。細かいことにこだわると作業が終わらないですからね。

パネルの仮置き

サクサクと仮置きが進みます。

パネルの仮置き

柱などと干渉してカットしなければならない場所はひとまず避けて仮置きを続けましたが、途中でトラブル発生。

もともとあった板の間が経年変化で反り返っていて、造作してもらった床下地と高さが合わないのです。

反り返った板

とてもこのままではパネルを重ね張りできません。

本棚の建具レール

もともと本棚だったところも、建具のレール部分(敷居?)が下地よりも若干高くて、こちらもそのままでは床を重ね張りできません。

いきなり出鼻をくじかれてしまいましたが、なんとかするしかありません。

で、どうしたかというと、

のこぎりで段差を削る

のこぎりの刃を寝かせて床に押し付けるように切り、段差を削って平らにしました

のこぎりで段差を削る

盛り上がった床も同じやり方で削りました。

なんとも雑な素人DIYですが、どうせ上からパネルを張るので表面がきれいな必要はないのです。とにかく段差さえ解消されればいいので、ひたすら削り続けました。

サンダー

最後にザっとやすりがけして、

平らになったレール

なんとかほぼ平らな面ができました。

削りカス

疲れた……。

パネルの仮置きが完了した

かくして、カットが必要な部分以外にパネルを仮置きすることができました。これでようやく接着の作業に入れます。


■両面テープと床用ボンドでパネルを接着

接着はいつもと同じ手順。

ボンド、テープ、隠し釘

床用ボンドと、両面テープと、隠し釘の3点セットを準備します。

ボンドはコシニの「床職人」

両面テープはScotch(スコッチ)の「厚手両面テープ(25mm幅)」

「カクシ釘」は「中サイズ」の「22mm」です。

パネルの裏に両面テープを貼る

パネルの裏に両面テープを貼って、

パネルの裏にボンドを塗る

ボンドを塗り付け、

パネルを圧着する

ぐいっと圧着します。

向きを変えて張った2枚目

市松張りなので2枚目は向きを変えてならべます。

パネルの向きをそろえる

圧着する際にずれてしまったら、横から別のパネルを当てて押してやるとそろいます。

パネルの浮き

やっぱり板の間部分が鬼門で、パネルを張ると段差のせいで浮きが気になる部分がありました。

隠し釘を打つ

こんなときは隠し釘の出番。

隠し釘を打ったパネル

この釘がパネルの浮きを押さえ、その間に接着剤が効いてしっかりとくっつくという仕組みです。

パネルの接着作業

あとはこのくりかえし。

使い切ったボンド

23枚張ったところで1本目のボンドがなくなりました。

パネルを張った床

2本目が尽きたのがここまで作業したとき。6時間ぶっ続けの作業でヘトヘトになったので、初日はここで終了。


■柱や壁際などに合わせてパネルをカットする

で、翌日。

パネルを張った床

カットなしで張れるパネルをすべて接着したあと、

柱に干渉するパネル

今度はカットが必要な箇所の加工をおこないます。

カット線をパネルに書き込む

柱などに当たる箇所を採寸しながら、パネルに写し取って、

のこぎりでパネルをカット

小さめののこぎりで慎重にカットします。切り過ぎ注意。

パネルの切り口にやすりがけ

サイズの微調整はサンダーで。

はめこんだパネル

まあまあ、きれいにはまりました。根気のいる作業ですが、コツコツ続けるしかありません。

細長いスキマ

スキマには細長い板を切り出し、

カットしたパネル

同じ要領でボンドとテープを貼り、

カットしたパネルを接着

接着します。

パネルを張り終えた床

幸い、カットが難しい箇所もなく、朝から始めてお昼休みを挟んで午後3時には終わりました。

隠し釘の頭を落とす

接着剤が乾くのを待って、隠し釘の頭を落とせば張り付け完了です。

ヒノキ合板の床

なかなか味のある床ができあがりました。

パネルの継ぎ目

隣り合う4枚がピタッとかみ合ったところもあれば、

パネルの継ぎ目

ずれたりスキマが生じてしまったところも。DIYですから、これくらいは仕方ありません。

ヒノキのパネルの木目

ヒノキ、木目が特徴的でかっこいいです。

これが塗装でどんなふうに仕上がるのか?次回はこのパネルをステインとワトコオイルで塗装します。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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