(624)【日刊Sumai再録】消火器詐欺に遭いそうになった

トラブルや失敗

今回と次回の2回にわたって世田谷のマンションの消火器についてお話したいと思います。

前編は「日刊Sumai」の再録記事「まさかの消火器詐欺!? 驚きの事実が判明」(2019年10月27日公開)です。

少々補足しますと、僕がマンションの管理と経営を引き継いだ10年前、ちょうど消火器のリース契約の期限がきたところでした。引き継ぎのバタバタのさなかとあって、あまり考えもせずに10年リースの契約書にサインし、料金を支払ったままその後は忘却の彼方。記事をお読みいただけばわかるとおり、契約年数が10年だったことさえ忘れていた始末です。

そんな矢先、詐欺の電話がかかってきたことをきっかけに消火器についてちゃんと考えざるをえなくなり……という話。それでは、どうぞ。


***


【まさかの消火器詐欺!? 驚きの事実が判明】


先日、うちのマンションでリース契約を結んでいる消火器の支払いをめぐって詐欺に遭いそうになりました。

消火器詐欺といえば、「消防署のほうから来ました」でおなじみの昭和的手口の定番でしたが、令和となった現在でも形を変えて健在なのかと驚かされました。

しかも、詐欺電話をきっかけにリース契約を結んでいる会社を調べてみると、こちらはこちらで問題を抱えていることもわかり、消火器のリース契約ひとつでもあなどれないなと実感しました。


■消火器のリース料金が支払われていないという詐欺電話が

事の発端は、携帯にかかってきた非通知電話。

この時点でイヤな予感がしていましたが、出てみると相手は聞き覚えのある社名を名乗ります。僕がまだマンションを引き継いだばかりの頃、消火器のリース契約を更新した会社の名前でした。相手がきちんとした話し方をする女性だったこともあり、まさか詐欺とは思いませんでした。

電話の要件は「今年分のリース料金が支払われておりません」とのこと。マンションの引継ぎでバタバタなときに契約更新したので記憶もおぼろげだったのですが、数年分のリース料金を一括で支払った記憶がありました。

もしそれが5年だったとすると、ちょうど更新の時期かもしれない……そう思いつつ「いつからいつまでの料金か」を尋ねてみましたが、相手は「今年の分です」としか答えません。

このあたりから「おかしいぞ」と思い、一転、戦闘モードに。

今年というのは、何月何日からのご契約でしょうか?」と問いただしても「ですから、今年の分です」の一点張り。

おいおい、電話してきたのはそっち側なのに、よくわかっていないのはおかしいぞ?

何年の何月の契約についての請求か、この場で確認してくれ」と問い詰めると、相手は「担当者から連絡させます」と言って電話を一方的に切ってしまいました。

それから二度と電話はありませんでした。


■消火器からリース元の社名を調べ、詐欺電話をかける手口

電話を切ったときには「これは消火器会社を騙った詐欺だな」と確信していたのですが、引っかかることもあります。

「なんで、あの詐欺電話の主は、うちのマンションがあの会社と消火器のリース契約を結んでいていたと知っていたのか」という疑問です。

電話の相手ははっきり会社名を名乗っていました。それは、うちが消火器のリース契約をしている事実を知らなければ、できない電話です。

「ひょっとしたら、消火器の会社から名簿が流出しているんじゃないか……」

心配になり、今度はリース契約書にあった本物の電話番号に電話して聞いてみることに。

担当者に確認してもらったところ、案の定、支払いには問題なかったということでした。

ひとまずは詐欺だったということで納得しましたが、気になる情報流出の件についても聞いてみました。

すると、「実は、そういった詐欺はたくさんあるんです。そちらのマンションに設置された消火器を確認していただければ、うちの社名がわかるようになっています。詐欺業者はそれを見て電話をしているんですよ

なるほど、そんな手口があるのか。

早速、受話器片手に廊下に出て消火器を確認します。

消火器開けた

トビラを開けると、

消火器
※隠した部分が社名です

たしかに、消火器本体には、はっきりリース元の会社名が記されていますから、だれでも確認することが可能です。

オートロックのない築古マンションはこういうところが悩みどころですね。


■なんとリース元の会社も業務停止命令を受けていたと発覚!

にしても、こんな詐欺電話がかかってくるなんて、本当に厄介です。

心配になってネットでいろいろと情報収集をしていると、さらに驚きの事実が発覚します。

なんと、本物のリース元の会社のほうも、消火器の押し売り販売で業務停止処分を受けていることがわかったのです!

なんでも、競合他社と契約している消費者に対し「社名が変わった」と偽って自社に契約を変更させるというやり口で、本当なら相当悪質です。

これはさすがに確かめるしかあるまいと、再び消火器の会社に電話をし、思い切って聞いてみました。

御社は消火器の押し売りで業務停止を受けているそうですが、それについてご説明願えますか

すると、先方の回答は「業務停止自体が違法ということで争っている」とのことでした。

聞くところによると、この会社は裁判が起きた地域で市民オンブズマンに協力しており、それが原因で行政から「嫌がらせ」として処分を受けた、という主張でした。電話の向こうの担当者は憤慨したような様子で話していました。

う~む、こう言われてしまうと、一介の大家に過ぎない僕には判断しづらい問題だ……。


■警備会社からのリースという選択肢もある

先方の言い分が信用できないわけではないのですが、こちらとしては「安心して仕事を頼める」という信頼感が第一です。

これを機に、消火器のリース契約について再検討してみてもいいと思うようになりました。でも、リース期間はまだ残り半分、5年もあるのが難しいところ。

解約してお金がムダになるのも考えものだし……と悩んでいるとき、うちでお世話になっている警備会社の担当営業さんと話していたら「ウチでも消火器のリースはやってますよ」という話を聞きました。

そうか、警備会社から消火器をリースするという選択肢もあるのですね。今すぐにというわけにはいきませんが、次にリース契約が終わるときには、しっかり比較して決めようと思います。

最後に、くりかえしになりますが、読者のみなさんも消火器の詐欺にはくれぐれもお気をつけくださいませ。


***


なんて書いてから早5年。もう10年リースが終了する年がやってきてしまいました。次回は、これまで契約してきた会社と警備をお願いしている会社、さらにもう1社を加えて計3社の契約内容を比較し、次の10年の契約を結ぶまでのお話をいたします。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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