(643)【前編】洗面台下の空きスペースにDIYで収納棚を追加する

前回、8年前に洗面台に張ったモザイクタイルの話をいたしました。
今回は、その洗面カウンター下のスペースに収納棚を自作してみます。
■洗面カウンター下に着脱可能な棚板がほしい
うちの物件では部屋ごとに異なるインテリアにリフォームしているので、洗面空間もさまざまです。




洗面ボウルやタイルはそれぞれ異なりますが、共通するのは洗面ボウル下が空いているところ。
配管のメンテナンスもしやすいし、見た目的にもシンプルできれいなのですが、生活する上では洗面下のスペースをどうやって活かすかが収納のポイントとなってきます。
前回ご紹介した僕の部屋の洗面はというと、

いわゆる突っ張り棚を二段設置して、ドライヤーやらタオルやらを置いていました。

我が家の場合、中央の配管を挟んで両サイドに無印のソフトケースがぴったり収まることもあり、使い勝手的にはこれでまったく困らないのですが、こういう白プラスチックの「突っ張り棚」はデザイン的に野暮ったい印象を受けるのが気になるところではあります。

ただ、給排水管を避けるように棚を取り付けられるのは「突っ張り棚」ならではの利点ではあります。実用的にこれで問題ないならば、この突っ張り棚と同じように取り外し可能な自作の棚板を設置してあげれば、利便性そのままで見た目も改善されるはずです。
■木材をカットして接着する
まず、採寸して簡単な設計図を描いてみました。

配管との兼ね合いで上段は奥行き260ミリ、下段は奥行き390ミリと設定しました。
気になる設置方法ですが、角材を壁側に固定し、その上に棚板をのせるというシンプルな仕組みにしました。棚板自体は固定しないでのせるだけにすることで、水道管のメンテナンスが必要になったときには簡単に取り外すことができます。
もうひとつのポイントは見た目の改善です。棚板の前面に細長い板を取り付けて洗面台と同じボーダータイルを張ることで洗面台全体の統一感を出します。

設計図にもとづいて板材や角材を購入し、のこぎりでカットしてパーツを作成しました。

上段、下段、それぞれに合わせて左右に角材を1本ずつ、さらに前面に付ける板材を切り出しました。

前面部の板は20ミリ幅のものを選びましたが、ボーダータイルがぎりぎり2列収まりそう。

表面をざっとやすりで整えたら、

棚板と前面部の板を木工用ボンドで接着します。

前面部の板に木工用ボンドを塗って

棚板と接着し、養生テープで仮留め。ボンドが固まるまで置いておきます。
■下塗り~ペイント~ニス塗装
続いて、水性塗料で塗装するための下塗りをします。

使ったのはアクドメール。
その名のとおり、木材からアクが上がってくるのを防いでくれます。

ハケで全体に塗ったら乾くまで放置。

塗装に使うのはターナー社の「ミルクペイント」です。
既製品の中で我が家の壁色にもっとも近いのがこの「クリームバニラ」色で、ちょっとしたリフォームのたびに使っています。

塗り終えたら、乾くまでまた放置。よく見ると若干塗りムラが気になるのですが、棚板として設置したらほとんど目に入らない部分なので一度塗りで済ませてしまいました。
今回の作業、ちょっと塗っては放置の連続で、手を動かす時間は短いのに待ち時間ばかりがかかるのはツライところですが、がんばってもうひと仕事。

ウレタンニスで仕上げの塗装をします。水回りに設置する棚ですし、収納ケースの出し入れも頻繁におこなうので、棚板の表面を保護しておく必要があるのです。
ワシンの「水性ウレタンニス」の「つや消しクリヤー」です。ニスが塗膜を覆うことで、ペンキだけを塗った場合にくらべて表面に汚れがつきにくくなり、塗装がハゲにくくなります。家具をペイントしたときの仕上げには欠かせません。

「板材のカット~接着~アク止め~塗装~ニス」というステップを経て、ようやく棚本体が完成しました。

この棚をこんな風に設置したいのですが、長くなりそうなので続きは後編で。