(678)無印のキッチンペーパーホルダーを選んだ理由は安定感

今回も熱海のマンションについてのお話です。

このブログでは何度もご説明しておりますが、熱海の部屋はマンションの入居者さんがいつでもタダで宿泊できる保養所として運営しています。
何度も頻繁にいらっしゃる方もいますが、年に一度か二度くらいしか滞在しない方もいます。また、仕事上のお付き合いがある方をお招きすることもあります。
となると、設備選びにおいては「初見で使い方がわかって、誰でも使いやすいこと」が重要になってきます。

ところが、熱海のキッチンに設置していたキッチンペーパーホルダーには致命的な欠点があることがわかってきました。今回は、無印良品のキッチンペーパーホルダーに乗り換えるまでの一部始終をご説明いたします。
■KEYUCAのキッチンペーパーホルダーは落下しやすいと気づく
リフォーム時に設置したのはこちらでした。

KEYUCA(ケユカ)の「ruko」シリーズのキッチンペーパーホルダーです。
ペーパーホルダーというと安っぽいものも多いなか、金属製で高級感があり、ミニマムでスマートなところが気に入って世田谷の自宅や山小屋の母屋でも愛用してきました。
しかし、このペーパーホルダー、何も知らないゲストの方が何気なく使うと、けっこうな確率で外れて落下してしまうことがあるようなのです。
初めてそれを目の当たりにしたのは山小屋の母屋でした。遊びに来たお客さんが気を利かせてテーブルをふいてくれようとしてペーパーを片手でサッと引き出したところ、

ペーパーごとはずれて落下してしまったのです。

本体は小さいのでケガをすることはありませんでしたが、ペーパーはシンクに落ちてびしょ濡れに。まあ、このときは「そういうこともあるよな」くらいにしか思わなかったのです。
しかし、熱海のマンションにゲストの方を案内した際にまたも同じ事態が発生してしまい、さらに運が悪いことに落下したホルダーがシンクにあったお皿を直撃して欠けてしまったのです。友人の陶芸家いざきあつしくんが僕のために用意してくれた器だったのでショックでしたし、それ以上に、ペーパーホルダーを落としてしまったゲストの方に平謝りされてしまったことが苦い経験として残りました。

幸い、欠けた部分をいざきくんに金継ぎしてもらったおかげで、味のある形で使い続けられるようになりましたが、このペーパーホルダーは「注意して引っ張らないと、落下してしまう怖れがある商品」なのだと思い知りました。
前掲の記事では、この「ruko」シリーズのキッチンペーパーホルダーについて「背面のマグネットはけっこう強力で、ふつうに引っ張るぶんには外れてしまうことはまずありません」と書いたのですが、それは僕自身がこのホルダーの構造を理解して無意識に手心を加えて使っていたからであって、誰にでも通じる「ふつうの」一般論ではなかったのだと実感した次第です。お詫びして訂正させてください。

思えば、このホルダーのマグネットは強力といっても、このサイズ。

この小さなマグネット2つで、

キッチンペーパーを挟み込んで使うのでは、ホールドする力には限界があるのは当たり前です。さらに、最近は同じサイズでも巻きの多い重めのキッチンペーパーが増えているので、そのあたりの影響もあるでしょう。
僕は自分でこの商品を選んでいますから、無意識のうちにそのへんの事情を納得していたのですが、ゲストの方にはそんなの関係のない話。誰でも予断なくふつうに使えるような代わりの製品を探そうと決めました。
■代わりに選んだのが無印のキッチンペーパーホルダー
代打の条件は、インテリアに合うテイスト(金属かグレーカラー)で、安定感があって片手で引っ張っても簡単には外れないホールド力を持っていることです。
選んだのはこちらでした。

無印良品の「サイズに合わせて使えるキッチンペーパーホルダー」です。
価格は税込み1,690円。通販でもほぼ同額で売られています。

ステンレス製でシンプルな見た目でマグネットの接地面がとにかく広いのが頼もしいです。

KEYUCAのものとならべると、その差は歴然。

ビタッとくっついて、簡単には動かせないほどの磁力を発揮します。

ペーパーを差し込んで、

もうひとつのホルダーで挟み込むのはKEYUCAのものと同じ仕組み。
接地面が広いので悪目立ちを心配しましたが、

正面から見るとホルダーの大部分がペーパーに隠れるていどの存在感なので問題ありませんでした。

早速、ペーパーを無造作に勢いよく引っ張ってみましたが、落下の心配はまったくなし。これでゲストの方々に余計な迷惑をかけることもなくなりました。
ですが、片手で引き切れるかといえば、そこは微妙。

片手で引っ張っても、カラカラと回るばかりで、引き切ることは難しい印象です。

そこで、2つのパーツで挟み込むホールド感を調節し、ややタイトに挟んでみたところ、

片手でなんとか切ることはできました。
ただ、パーツの間をタイトにしすぎると今度はペーパー自体が回転しにくくなってしまいます。

ムリをすれば、指でペーパーを押さえながら引っ張るというアクロバティックな切り方もできるのですが、まあ、片手での使用は基本的に考えないほうがいいでしょうね。

ともあれ、引っ張っただけで落下したり危険はなくなったので、目的は達成できました。ゲストの方々にも安心して使っていただけるようになったと思います。