(312)サンゲツのショールームにフロアタイルや壁紙を見に行く
前回、書籍を参考に今回工事する部屋のインテリアについて考えました。
「壁や床に柄や装飾を盛り込みつつ、モノトーンで落ち着いた雰囲気にまとめる」という方向性が見えてきたので、続いては具体的にどんな壁紙や床材を選ぶかを考えます。
向かったのは品川にあるサンゲツ(sangetsu)のショールーム。
オフィシャルなデータによると品川駅の港南口から徒歩5分とのことですが、ペデストリアンデッキを通って地上に降りることなくたどり着けるので徒歩2、3分くらいの印象です。
一般的にはサンゲツといえば壁紙というイメージですが、僕はリノベーションのたびにフロアタイルを選びに行っています。以前、「日刊Sumai」の連載でも、こんな記事を書きました。
8年くらい前、大家を引き継いだばかりの頃、初めてのリノベーションでどんな床材を使おうか迷っていたときに業者さんからすすめられたのがきっかけでした。あのときはまだ麻布一丁目にショールームがあったっけ。
落ち着いた色合いで、しっかりとした凹凸もあり、色・柄のバリエーションも豊富。おまけに薄いのでリノベーションでの施工もしやすく本当に重宝しています。
賃貸の床というとクッションフロアが定番なのかもしれませんが、少々の上乗せ費用を支払ってでもフロアタイルを選ぶほうが断然いいと個人的に思っています。
ショールームというと「サンプルを手に取って見る場所」という印象が強いのです。
でも、サンゲツのショールームの素晴らしいところはコーディネートの具体例「スタイルショーケース」が見れるところ。サンプルを見ただけでは想像しにくい最終的な仕上がりをリアルに感じることができるのです。
たとえば「WOODY JAPANESE」と題された部屋。この床に用いられているのは以前に世田谷のマンションでも採用した「ココフロア」です。
うちでは市松貼りにして和室っぽさを出しましたが、ショールームでは長尺シートのタイプ(PG-20308)を用いてモダンな雰囲気を出しています。
こういう実例を見れば「ココフロア」を洋室に使うのもアリだと実感でき、安心して採用できるはずです。
僕自身、これまで「スタイルショーケース」を見て採用を決めた商品はけっこう多かった気がします。たとえば、この壁紙。
これは2016年にショールームで撮影させていただいた写真。
採用したのは前回もご紹介した部屋です。型番は変わりましたが、この壁紙は現在もラインナップにあります。
「FE6354」です。主張の強すぎない柄は賃貸にも取り入れやすいのでおすすめです。
「PRE MODERN」がテーマのショーケースでは、パーケット柄の床材(WD-911)が印象的です。
こちらは「BOTANICAL LIVING」。ヘリンボーンの床は異なる色と質感を組み合わせています。
フロアタイルでもヘリンボーン組みの床が作れてしまう時代なのか。
カラーバリエーションがありましたが「WD-916」の色味が気に入りました。
ちなみに、受付カウンターの前の床もヘリンボーン。こちらはノーマルなフロアタイルを組んで構成しています。こういうやり方もありですね。
ヘリンボーンは施工費用が高額という印象がありますが、フロアタイルならなんとかなるのかも。見積もり次第ではありますが、ぜひ検討してみたいと思います。
壁紙も「スタイルショーケース」で実物を見ると柄がどのくらい主張するのかがわかりやすいです。カーテンボックスの作り方、照明や家具の配置など、参考にできる点も多し。
こんな具合にショールームを回っていると1、2時間はあっという間に過ぎてしまいます。仕事ですが楽しい時間です。目星がついたら、カウンターでカットサンプルをもらって帰ります。
今回いただいたサンプルの数々。リビングとキッチンの床のフロアタイル、天井とアクセントウォールに張る壁紙です。
次回はこれらのサンプルをベースにインテリアの具体的な構成について考えたいと思います。