(326)トイレの収納・小物・アクセントカラーをどう選ぶか
引き続き昨年リノベーションした世田谷のマンションの話です。
キッチン、洗面ときて、次はトイレの工事です。
工事前は中途半端にリフォームされた使いにくいトイレでした。間取りをいじらずタンクレストイレに交換するという手もありますが、今回はトイレの空間自体をもう少し広げたいと思います。
トイレ前方の壁を撤去し、ノーマルなタンク式の便器を置いても足下が狭くないような広めの空間に造り変えてもらいます。
利便性についてはこれで改善されるとして、今回考えたいテーマは「トイレ内の収納や小物、アクセントカラーをどう選ぶか」です。
■トイレ収納はオープンよりも建具で隠れるほうがいい
まずは収納から。
予備のトイレットペーパーをはじめ、掃除用のシートや消臭剤などトイレにストックしておきたいものはいろいろありますね。
でも、大家さんになりたての自分にはそういう点に考えが及ばず、デザイン重視のシンプルなインテリアのトイレを作ってしまいました。不動産屋さんに収納不足を指摘されて、急きょ業者さんに棚を設置してもらったのでした。
収納スペースはできたものの、オープンな棚だと置いてあるものが丸見え。整理がつかないとゴチャゴチャした見た目になりますし、来客時の人目も気になります。
そこで、自室をリフォームした際に導入したのがIKEA(イケア)のキャビネット「リルオンゲン(LILLANGEN)」でした。
幅40cm・高さ64cmですが、奥行は21cmとやや浅めでトイレットペーパーがしっかり収まるサイズ。ごらんのとおり、トイレに必要なものはだいたい入ります。
組み立てが必要ですが、価格が4,999円とリーズナブルなのも大家としてはありがたく、うちのマンションでは長い間、定番でした。
「でした」と書いたのは、すでに生産が終了してしまったから。残念です。
実は、以前もイケアの店舗で「リルオンゲン」が品切れだったため、別の収納を購入したことがありました。
「ディナン(DYNAN)」という商品です。サイズは40センチ角でスチール製ながら軽量で設置も簡単。2,999円というリーズナブルな価格もありがたいです。
うちのマンションでは洗濯機の上の定番収納となっています。
サイズ的にトイレットペーパーは入るのですが、トビラがないので中身を隠すことができないのが気になります。トイレの収納としては「リルオンゲン」のほうに軍配が上がると感じました。
今回は、メルカリで「リルオンゲン」の中古品が入手できたので助かりましたが、次回からは新しいキャビネットを探さねばなりません。
イケアの現行商品ではこれとかでしょうか。
ウォールキャビネットの「エーンヘート(ENHET)」です。
サイズは「幅40cm×高さ70cm×奥行17cm」で、「リルオンゲン」よりも高さがあって奥行薄めですが、トイレットペーパーはなんとか入りそう。
アマゾン経由で購入すると高額ですが、公式価格ならホワイトのトビラで「6,999円」。「リルオンゲン」よりもやや高くなりますが、時世を考えれば仕方ないか。
■定番として使っていたマルチハンガーだが……
トイレといえば、トイレットペーパーホルダーやタオルホルダーなどの小物選びもはずせません。プラスチック製のものを金属製に交換するだけでも、空間の安っぽさがかなり軽減されます。
うちのマンションの定番はこちら。
「オーバルヘッド マルチハンガー(OVALHEAD MALTI HANGER)」です。以前もご紹介しましたね。
シンプルでムダのないデザインが特徴です。
こうして設置しても悪目立ちしません。
三色のバリエーションがあるので空間に合わせて色を選べます。
「マルチハンガー」の名前どおりタオルホルダーとしても使えるところも気に入っていましたが、残念ながら「CDC general store」ではこちらの商品の扱いは終了となってしまっております。
幸い手元にひとつシルバーの持ち合わせがあったので、今回の部屋にはそちらを設置しました。
なお、ネットではまだ扱いのあるショップもあるようです。
DUVE HH519PC 真鍮製 マルチハンガー MULTI HANGER(PC) (ペーパーホルダー タオル掛け アンティーク調 アイアン雑貨 紙巻器 サニタリー おしゃれ) 価格:2,640円 |
DUVE HH515P 真鍮製 マルチハンガー MULTI HANGER(P) (ペーパーホルダー タオル掛け アンティーク調 アイアン雑貨 紙巻器 サニタリー おしゃれ) 価格:2,640円 |
DUVE HH510BK 真鍮製 マルチハンガー MULTI HANGER(BK) (ペーパーホルダー タオル掛け アンティーク調 アイアン雑貨 紙巻器 サニタリー おしゃれ) 価格:2,640円 |
最近はスマホをトイレに持ち込む方も多いでしょうから、次回はちょっとした小物が置けるタイプのホルダーを選ぶのもいいかな、と思っています。
以前、山小屋の離れに設置したtoolboxの「木のペーパーホルダー」や、
昨年、母屋のトイレに設置した「セラミックペーパーホルダー」など、
探せば気の利いたものはいろいろありますが、どちらも賃貸に導入するにはちょっと価格が高いのが悩ましいです。
今思うと以前採用したカワジュン製のペーパーホルダーはガラスの台も付いて価格もリーズナブルだったんですが、すでに廃番。次回までにトイレットペーパーホルダー探しをしておく必要がありそうです。
■壁面のアクセントカラー選びのポイント
最後はアクセントカラーの話。
まずは、僕の自室のトイレからごらんください。
いたってシンプルなトイレ。何が悪いというわけではありませんが、もう少し遊びがあってもいいかもと感じる方も多いはず。
賃貸に出している部屋では壁面にアクセントカラーを入れるようにしていますが、これだけで印象はガラリと変わります。
こちらはブルーグレーで塗装した部屋。アクセントカラー以外は僕の自宅とほぼ同じ構成なので、ちがいが感じ取りやすいと思います。
こちらはライトブルー。先ほどの部屋と同じく初期のリフォームなので収納が棚板になっています。
実家のトイレは母のリクエストで淡いグリーンを選びました。
以上の三つはどれもグレイッシュで淡い色合いなので、見た人に不快な印象を与えることはほぼありません。賃貸としても無難な選択と言えるでしょう。
逆にいえば、もう少しビビッドな色使いをしたほうが印象に残る空間になります。
パキッとしたブルーを選んだ例。こちらに入居を決めてくれた方は「この写真を見て内見に行こうと思った」と言ってくれました。そういう言葉を聞くと、もっと色使いで遊んでみてもいいのかもしれないと思います。
そもそも賃貸マンションはいくら人気があっても最後は一人(一組)にしか貸せないもの。万人に好かれることをとことん追求することに大きな意味はありませんしね。
今回の部屋についていえば、モノトーンでまとめるというコンセプトが決まっていたので色はグレーを選びましたが、背面だけではなく壁は全面をグレーにしてもらいました。
天井にはリビングと同じ白の壁紙を張り、巾木も設置してもらいましたが、離れてみるといつものトイレと大差ないですね。
次回は「日刊Sumai」の再録原稿をお届けします。