(329)ユニットバスの小物を交換&追加してリニューアルする
引き続き世田谷のマンションのリノベーションの話です。
主な設備の中で唯一交換しないと判断したのがユニットバスでした。
先代の大家の時代に在来の風呂をユニットバスに交換したことは以前も書きました。
(310)失敗リフォームのせいで暮らしにくくなった部屋を紹介する
ふだん僕が内見に立ち会っているときの感触でいうと女性の方を中心にユニットバス(3点ユニットは除く)を希望するという方は多い印象です。
基本的に機能やデザインが画一的なユニットバスですから、大枚はたいて新しく取り替えても見た目や利便性の劇的な改善は望めず、費用対効果が低いのは目に見えています。このまま残してリニューアルすることにしました。
クリーニング後の様子。汚れは取れましたが、ちょっと古臭い雰囲気が漂います。
今回は、シャワーヘッドやホース、水栓のハンドルなどの交換をDIYでおこない、壁付けのミラーや小棚も追加します。
■シャワーホースの交換は接続アダプターがポイント
まずはシャワーヘッドとホースの交換からまいりましょう。
おそらくもともとユニットバスに付属していたものでしょうが、ヘッドもホースも安っぽい質感が気になります。
準備したのは、三栄(SANEI)のラセンホース「PS30-56TXA」と、LIXIL(リクシル)のシャワーヘッド「BF-SC6」です。
どちらも最安値の類の商品ではありませんが、有名メーカーの日本製なのでDIYで取り替えるにも安心かなと思います。
シャワーホースの交換は若干ハードルが高いとお思いの方もいるかもしれませんが意外と簡単です。
以前「日刊Sumai」でも記事を書きました。「ESSE online」に転載されています。
一部重複する内容になりますが、お付き合いください。
シャワーホースにシャワーヘッドを接続しました。ヘッドは金属製ではなくメッキ仕上げですが、ヘッドサイズが大きいと見栄えがするので気に入っています。
既存のホースを取り外します。思ったよりもきつくなく、手ではずすことができました。固くてはずれないときは、のちほど紹介する「ウォーターポンププライヤー」を使ってください。
新しいシャワーホースに付け替えようとしましたが接続できません。異なるメーカーの製品でも接続可能なことが多いシャワーヘッドとは異なり、ホースはほとんどのメーカーで互換性がありません。今回はTOTOのユニットバスとSANEIのホースの組み合わせですが、取り付けられませんでした。
こんなときのために、ちゃんとしたシャワーホース製品には中継用の変換アダプターが付属しています。
これを水栓に取り付ければ、他のメーカーのホースも接続できます。
取り付けたらシャワーを流して漏れがないか確かめてみましょう。
案の定、ちょろちょろと水が漏れていました。アダプターの取り付けは素手でも可能なのですが締め付けが甘くなりがち。こんな感じに水漏れしてしまうことが多いのです。
こんなとき、以前もご紹介した「ウォーターポンププライヤー」があると、しっかり締め付けることができて便利です。アマゾンで安価に購入できます。
500円かそこらの価格ですし、水道トラブルに備えてひとつくらい持っていてもいいかもしれませんね。
■水洗ハンドルもドライバーで簡単交換
ヘッドとホースが変わるだけでずいぶん印象が変わりましたが、続いてはプラスチック丸出しのハンドルをメッキが施された新品と交換します。
うちのユニットバスはTOTO製なので、ハンドルもTOTOの「THY736」を用意しました。
アマゾンで一個二千円ほど。水とお湯と両方交換するので二個必要だと考えるとちょっと高いかな。ちなみに、メッキ仕様のタイプは近所のホームセンターでは取り扱いがありませんでした。
ハンドルの交換がDIYでできるのか不安な方もいると思いますが、パッケージ裏には「取付方法」がわかりやすく記載されています。
細めのマイナスドライバーなどで中心のネジブタをはずします。ネジの頭が見えるので、ドライバーでゆるめればハンドルははずれます。
新しいハンドルをかぶせてネジを締め直し、付属のフタをかぶせます。
交換完了。
同じ要領でお湯のハンドルも交換しました。
■シャワーフックの交換は防水処理を忘れずに
ここまでくると、シャワーフックも交換したくなるもの。
こちらの交換も意外に簡単なのです。
メッキ仕上げのシャワーフックを準備しました。
こちらはSANEI製「PS32-85-C」で、アマゾンだと一個六百円。
ゴムのネジブタをはずし、ドライバーでネジをゆるめてフックを取り外します。この古い穴を流用して新しいフックを取り付けます。
汚れをふき取って新しいフックが穴に合うかを確認しましょう。下側のネジ穴は多少調整が効く仕組みなので、大抵の場合は収まるはず。
固定前に穴のまわりにバスボンドを塗って防水するのがポイント。
「シリコーン補修材 バスボンドQ」です。バスボンドというよりはシーリング材とかコーキング材とかいう呼び名のほうがわかりやすいかもしれません。これを塗れば水がかかって穴から水が漏れるのを防ぐことができます。
穴の上に絞り出して、その上から新しいフックをネジで固定します。
二個とも交換しました。
メッキではあるものの全体がメタル調に統一されていい感じ。
ビフォーアフター。
安っぽさがだいぶ軽減されたと思いますが、いかがでしょう?
■マグネットの鏡と小棚を設置してリニューアル完了!
最後の仕上げは鏡と小棚の設置です。
シャワーの右横の空きスペースに鏡と小棚を設置します。
といっても、新しいネジ穴を開けての設置は手間がかかる上に落下のリスクを考えるとDIYは不安。
そこで、マグネットで張り付けられる鏡を採用しました。
東プレの「われないミラー F521」。価格はおよそ三千円。
ピタッと張り付くので超カンタン。
プラスチック製なので重量が軽く、万一落下しても危険はありません。見え方もまずまずです。
鏡の下にはこちらを。
マグネット収納といえば定番の「tower」シリーズ(山崎実業)の「マグネットバスルームラック」です。
マグネット面が大きいのでしっかりくっついて安定感があります。安心して物が置けそうです。
こんな感じで配置しましたが、マグネットなので暮らす人の身長に合わせて移動させることもできます。
だいぶきれいになりました。リニューアルしたことで工事できれいになった他の部分とのギャップが少しは埋められたのではないかと思います。
どれもアマゾンでかんたんに入手でき、素人でもDIYで設置できますので、気になる方は試してみてください。
次回はリビングの壁に設置した「見えないスイッチ(?)」の話。