(12)「週末スモールハウス」に必要な設備ってなんだろう?

インテリア

今回から内装について考えます。

気持ち的には「水回りにどんなタイルを使おうか」とか「床はフローリング?それとも?」などと考えるほうに気持ちが向きがちなのですが、まずは現実的な設備について考えねばなりません。

第1回にも書きましたが、書庫の中は「3.6メートル×2.7メートル」という超狭小空間

2階はあるのですが、天井が低く屋根裏部屋のようなスペースです。

くつろいだり眠ったりする場所以外には使えそうにありません。

1階に必要最低限の設備を上手に収める必要があります。

たった六畳の広さですから、設備の取捨選択が利便性を決めるカギとなりそうです。

山小屋から望む夜空

まず最初に、この山小屋が「マンションの入居者の方々が週末を過ごす別荘」(今風にいえば「週末スモールハウス」)として使われるということを、今一度確認しておきましょう。

考えられるのは「土曜の朝に出かけ、一泊して翌日の夕方に帰る」という滞在スケジュールだと思います。

長くても、金曜の夜出発の二泊までがせいぜいでしょう。

とりあえず、ロングステイは除外して考えます。

山小屋の外観

静かに過ごしたい方もいるでしょうが、せっかく自然が近いところに来たのですからトレッキングや川遊びを楽しみたい方も多いはず。

アウトドアに汚れはつきものですからお風呂は必須です。

ユニットバス

本当は疲れた体を休めるバスタブが欲しいところ。

しかし、六畳のスペースには収まりません。

どうしても浴槽を望むなら「風呂・トイレ・洗面」の3点ユニットを選ぶことになりますが、個人的にすごく苦手なのです。

トイレの臭いが残るお風呂に入ったり、シャワーで濡れたトイレを使ったりするのがとにかくイヤでたまらないので、公私混同を承知で不採用を決めました。

結果、選んだのがシャワーブースです。

以前、日刊Sumaiの連載でも書きましたが、シャワーブースはミニマムなサイズなら700mm四方に収まるものもあり、山小屋でもそちらを採用しました。

シャワーブース

これなら、トイレと別に設置することも可能です。

トイレが独立していれば、インテリアを工夫することもできますし。

湯船に浸かれないのは残念ですが、温泉施設も散在しているエリアなので、ゆっくりお風呂に入りたい人には、そちらをオススメすることにしましょう。

シンプルキッチン

もうひとつあきらめたのがキッチン。

写真のようなミニマムキッチンでも幅は最低900mmは必要だと考えると、スペース的に厳しいです。

火を使うとなると安全上のリスクもあります。

1泊か2泊を過ごすだけの場所ですし最寄り駅の近くには飲食店もあるので、自炊できる環境は不要だと判断しました。

そのかわり、電気ケトル・電子レンジ・冷蔵庫などを設置して、お茶を淹れたりインスタント食品を食べられるようにします。

面白そうなお茶やフリーズドライ食品をセレクトしてストックすれば、不便さも楽しんでもらえるかもしれません。

そうなると、最低限の洗い物をするシンクがあると便利なので、独立の洗面台を設置してキッチンシンクを兼ねられるようにしましょう。

祖母のミシン台

これについては「祖母が遺したミシン台を活用して洗面台を設置したい」というアイデアありきな感もありますが、まあ、大家だって楽しまないとね。

1階の工事前

以上で決まった3つの設備(トイレ、シャワーボックス、洗面(キッチンシンクを兼ねる))を、1階の六畳ほどのスペースにどうにか収めていきます。

実をいうと、レイアウトについてはほとんど選択の余地はありませんでした。

というのも、この1階には3箇所の窓があり、ドアもあって2階への階段もあるのです。

そのうち竹林に面した窓を大きな窓に変えることもすでに決めていました。

これはもうほとんど選択肢がないに等しく、ほどなくこの配置に決まりました。

1階の図面

自分で言うのもなんですが、これ以外のレイアウトはなさそうです。

完成後の室内

それぞれの設備が最終的にどんなふうに仕上がったかは、第5回をお読みくださるとわかると思います。

次回からはインテリアのディテールを決める作業に入っていきます。

まずはドア選びから。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営。 『日刊Sumai』(扶桑社)で「なんでも大家日記@世田谷」を連載中。 https://s...

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