(37)「西粟倉森の学校」のユカハリタイル「コグチ」を選んだ理由
第3回でも書きましたが、1階の床に採用したのは「西粟倉森の学校」のユカハリタイル「コグチ」です。
このウッドタイルに出会ったのは、1階の壁にアクセント的に貼る素材を探していたとき。
赤で示した部分の壁です。
玄関ドアを開けると最初に目に入る場所なので印象深い建材を選びたいと思っていました。
候補のひとつとして目を付けたのが「西粟倉森の学校」のユカハリタイル「コグチ」でした(結局、この壁にはLixil(リクシル)の「エコカラット」を貼ることになるのですが、それはまた別の機会に)。
株式会社 西粟倉・森の学校は岡山県の西粟倉村にある材木屋さん。
個人的には「すっかり下火」なイメージしかなかった林業ですが、こちらの会社はとても意欲的で元気な企業。
ホームページによれば、村の95%を占める森林から出る間伐材を有効活用し、商品を生み出しているんだとか。
オンラインショップには、フローリング材を中心に、スギやヒノキの質感が眩しい商品が並びます。
ここでは、人気のユカハリタイルシリーズをご紹介しましょう。
「賃貸住宅でも使える、置いて並べる無垢の床」というキャッチコピーを見ればわかるとおり、ユカハリタイルは無垢の床材の裏にゴムシートが貼られています。
このゴムシートがズレや浮きを抑えてくれるので、既存の床に置くだけで手軽に無垢の床が楽しめるというわけ。
左が「ひのき」、右が「すぎ」。
無垢の木ならではの優しい色味と風合いが素敵です。
組み方も、タテに並べていく通常のタイプに加え、人気のヘリンボーンもラインナップされています。
施工が難しい印象のヘリンボーンですが、これを使えば簡単にDIYできるそう。
でも、ユカハリタイルシリーズには、ヘリンボーンよりもさらに個性的な商品がラインナップされています。
これは「ワリバシ」というタイル。
文字通り、わりばしを製造する過程で生まれる端材を利用して作られています。
細かいウッドタイルをつなげたような印象です。
これも裏がゴムシートでつながっているので、切り離しもラク。
DIYには打ってつけと見ました。
こちらは「すぎ ラフ」と名付けられた商品。
のこぎりでカットしたままのような粗めの表面が特徴です。
傷が目立たないので、土足の場所にもおすすめ。
そして、僕が選んだ「コグチ」。
名前のとおり、木の「小口」部分を前面に見せた個性的なウッドタイルです。
「西粟倉森の学校」 から許可をいただくことができたので、商品写真も転載しましょう。
見慣れた木の床とは一味ちがう、「小口」ならではの独特の模様が魅力的。
冒頭にお話したとおり、最初は壁に貼る素材として検討していたのですが、そのサイズ感が決め手となって床に採用することにしました。
第32回で書いたとおり、洗面まわりに選んだタイルはボーダータイルを箱状に互い違いに組んだ「ボックス貼り」。
実はこのボーダータイル、一辺の長さが4.7センチで、目地を入れるとちょうど5センチになります。
そして、「コグチ」もタイル一枚の一辺が5センチです。
ならべてみると…
ごらんのとおり、ほぼ同じサイズ。
厚さを比べてみると…
若干、モザイクタイルのほうが低いですが、接着剤の厚みなどを考慮すると、気にならない仕上がりになりそう。
ということは、この2つはミックスして貼ることも可能です。つまり、
こんなことができちゃうわけです(写真は完成後の様子)。
このアイデアを思いついた瞬間に床材は「コグチ」に確定しました。
とにかく実際に試してみたくてたまらなくなってしまって。
ちなみに、価格は1ケース「38,880円」。
1箱で2.5平米の施工が可能なので、うちの場合は2ケースで十分。
キャンペーンでお安くなっていたときを狙って購入し、62,200円でした。
それでも床材としては決して安くはありませんが、品質を考えれば納得の値段。
前回あきらめたタイルとくらべれば半額ですし、今回は奮発してもいいかと思ったのでした。
「西粟倉森の学校」のオンラインショップでは、サンプルも購入することができるので、ぜひ実物を確かめてみてください。
モザイクタイルとユカハリタイルを実際に施工したときのことについては、あらためて後日リポートします。