(87)ユカハリタイル「コグチ」にオスモカラーを塗るのに大いに迷う
前回で洗面まわりのタイルの施工が終わり、1階の床はほぼ完成しました。
残すはユカハリタイル「コグチ」の表面に何色のオスモカラー(OSMO COLOR)を塗って仕上げるか、です。
以前、オスモカラー選びに迷って、コグチタイルのサンプルを塗りくらべました。
左から、ウッドワックスの「オーク」「パイン」「チーク」で塗ったサンプルです。
比較の結果、壁や柱の木部は「オーク」で塗ることに決めました。
統一感を重視するなら、床に貼ったコグチタイルも「オーク」で塗るのが無難な選択でしょう。
でも、コグチタイルの魅力はその名のとおり小口面の独特な模様にあります。
どんな色で塗るにせよ、この模様が見えにくくなってしまうと魅力が半減するのではないか、心配だったのです。
そこで考えたのが、ウッドワックスの後に仕上げに塗る予定だった「オスモカラー フロアークリアー」のみを塗るという方法でした。
クリアーのみなら模様が見えにくくなることはないはず。
早速、サンプルパウチをコグチタイルに塗って試してみることに。
こちらは以前「日刊Sumai」でもご紹介した「オスモ&エーデル社」のショールームでいただいたもの。
パウチから木材に絞り出し、
専用のアプリケーター(ハケ)で塗りのばしていきます。
できあがったのがこちら。
塗る前にくらべて濡れたような色になり、模様はむしろ際立つくらいです。
先に挙げた3色のウッドワックスで塗ったものより、こちらが気に入りました。
というわけで、この「フロアークリアー」でコグチタイルを塗っていきます。
その前にモザイクタイル部分などを養生しておきます。
形が複雑なので、養生がすごく面倒。
コテバケを使って塗っていきます。
「ハケに塗料をつけ過ぎない」ように注意しましょう。
バットの凸凹で余分な塗料を落としてから塗るのがベストです。
オスモカラーの塗り方のコツには「木目に沿ってうすく塗りのばす」というのもあるのですが、
今回のコグチタイルは木目もクソもありませんから、向きを決めてムラが出ないように気をつけながら塗っていくことにしかありません。
塗った直後はツヤツヤしていますが、乾くと落ち着きますのでご安心を。
実は「フロアークリアー」には「3分つや」(#3032)と「つや消し」(#3062)があります。
僕は床にツヤがあるのが好みではないので「つや消し」を選びましたが、好みによって使い分けることができます。
詳しくは「オスモ&エーデル社」のホームページをごらんください。
細かい箇所はハケを使って塗ります。
塗りムラが出ないように気をつけながら、あとはどんどん塗り進めていくだけです。
色が薄い分ムラが出にくく、ウッドワックスにくらべて難易度が低いと感じましたが、コグチタイルならではの模様で失敗が目立たなかっただけかもしれません。
床の塗装にあたって注意したいのは、足の踏み場について考えておくこと。
当然ながら、塗装直後は上を歩くことはできないので、最後にどうやって部屋から出るかを考えた上で塗装を始める場所を決めねばなりません。
うちの場合、冷蔵庫などを置くスペースにはコグチタイルを貼らないことにしたので、そこを通ってうまく移動できました。
塗装が終わった直後。
やや赤みを感じる色ですが、乾けば落ち着きます。
こちらは乾いた後。
「つや消し」ならではの落ち着いた仕上がり。
もう一度、塗装前をごらんください。
これとくらべると、塗装後はほんの少しだけ濡れたような色がついたのがおわかりでしょうか?
劇的な見た目の変化がない分、素材のナチュラルな魅力が引き立つ――それが
「オスモカラー フロアークリアー」の特長なのでしょう。
最後にカメラマンの邑口京一郎さんによる完成写真をどうぞ。
引きでみるとこんな感じ。
モザイクタイルとのミックスもきれいにできたと思います。
いろいろと苦戦しましたが、最終的には満足できる仕上がりになりました。