(221)ガスコンロ横の壁に防熱板を設置して伝導加熱のリスクを減らす

トラブルや失敗

前回、山小屋に置く業務用ガスコンロを選びました。

繰り返しになりますが、業務用ガスコンロを家庭で使うことはメーカーが推奨していません。

外箱の「業務用」の文字

以前も書いたとおり「Siセンサー」がない高火力な業務用ガスコンロを家庭で使用する場合、不注意や伝導加熱による火災のリスクがあるからです。

とはいえ、法律によって禁止されているわけではなく罰則などがあるわけでもありません。あくまでメーカーからのお願いベースの話です。過去に販売されていた高火力でセンサー未搭載の旧式の家庭用ガスコンロを使い続けている家はたくさんあるのが現実で、法律で禁止してしまうとそれらがすべて違法になってしまうので禁止しようにもできないのでしょう。

というわけで「違法ではないが推奨されない家庭での業務用ガスコンロの使用」をなるべく安全におこなうべく、今回は防熱板というものを設置しますが、「これさえ設置すれば業務用ガスコンロは家庭で安心して使えるよ」的な指南ではないので、くれぐれも誤解なきようお願いいたします。


■奥行コンパクトで背面の壁からの距離をキープ

設置したガスコンロはリンナイ(Rinnai)の「RSB-206N」(画像をクリックするとYahoo!ショッピングのページに飛びます)。

家庭用ではまず見かけない「内炎式」のバーナーを搭載しています。

山小屋に設置したリンナイの「RSB-206N」

前回、商品の特長についていろいろとご説明しましたが、そのひとつが奥行のコンパクトさ

奥行45センチの業務用キッチンのコンロ台に対し、「RSB-206N」の奥行は35センチ。単純計算で背面の壁まで10センチが確保できます。

コンロ台の前面ぎりぎりに置いた「RSB-206N」

ごらんのとおり我が家ではコンロ台の前面ぎりぎりに置いて使っていますから、壁まではおよそ12センチ確保できています。一般的な目安とされる15センチには及ばないのですが、業務用キッチンのコンロ台にはバックガードも付いているので、背面の壁への対策はひとまずこれでよしとします。

一方、対策が必要なのがコンロの側面の壁

ガスコンロ左横の壁が近い

ガスコンロ本体はコンロ台よりも気持ち小さめなので、なるべく右側に寄せましたが、コンロから壁までの距離はわずか3センチほど。家庭用ガスコンロで推奨される15センチには遠く及びません。

厚み10ミリのタイルを張ってあるものの、壁の下地はもともと木材。

タイル張りつけ前の壁

これではバーナーから出た炎による伝導加熱で壁内の木材が炭化し、火災が起こる危険があります。

工事前に業務用キッチンの構成を練った際にはいろいろ考えた末に、キッチンの真ん中には75センチ幅の作業台を置いたのですが、

業務用キッチンの構成

この作業台を15センチ小さくしてコンロと壁の間にスペースを設けるべきだったのかもしれません。

業務用キッチンの構成案

まあ、今さら後悔したところでどうしようもありません。


■パロマ製の「防熱板B」を設置する

できる範囲で安全性を確保する工夫をするしかない、と入手したのがこちら。

パロマの「防熱板B」

パロマ(Paloma)製の「防熱板B」です。

設置箇所によって「A・B・C」の3種類があります。今回購入した「B」は側面用。

「A」は背面用。

「C」は流し台などの側面に設置するL型。

では「防熱板」とは何かと言えば、パロマのホームページの説明によると「コンロの回りの壁を熱から保護をする板」のこと。

説明書を見ると、ガスコンロから周辺の壁まで15センチのスペースを確保できない場合、防熱板を取り付けるべし、と書いてあります。

「防熱板」の説明書

まさに我が家のキッチンのためにあるような商品です。

開封した「防熱板」

開封してみると「しっかりしたステンレス板」といった感じ。

こんな感じで壁とコンロの間のスキマに置こうと思います。

仮置きした「防熱板」

この防熱板、裏返すとこんなふうになっています。

裏返した「防熱板」

裏面の素材は石膏ボード。

出っ張るような形で三カ所についているのは固定用の金具です。

「防熱板」の裏面の金具

不燃材のステンレスでできた防熱板とはいえ、壁にベタ付けしてしまえば伝導加熱によるリスクは大して減りません。この金具をかませることで、その厚みの分だけ防熱板と壁との間にスキマを作り、防熱板自体が熱せられても壁に熱が伝わりにくいようにするわけです。

今回はコンロ台に立てかけることができるので、倒れないように固定すれば大丈夫ということで、ミニフックで済ませることにしました。

固定用のミニフック

このフックをタイル面に貼って、防熱板を引っかけます。

ミニフックを金具に引っかける

こんな感じに、フックが防熱板を支えるイメージです。

フックをタイルに貼ってから引っかけてもいいのですが、僕はペンチでフックの先をきつめにして、

先を曲げたミニフック

あらかじめ防熱板の金具に差し込んだ状態で、防熱板ごとタイル面に貼りつけました。

フックごと防熱板を壁に貼る

そうそう、設置前に防熱板の表面を保護するシートを剥がしておくのを忘れずに。

保護シートをはがす

あっという間に防熱板の設置が完了しました。

防熱板を設置したキッチン

これで側壁に伝わる熱を少しは抑えられるはずです。

防熱板を設置したキッチン

とはいえ、この防熱板はあくまで家庭用のガスコンロの火力を前提にした商品ですから「これでガンガン業務用ガスコンロ使える!良かったね♪」みたいな話ではありません。

次回は、より安全性を向上させるため僕が業務用キッチンを使用する際に必ず守っているマイルールをご紹介します。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営。 『日刊Sumai』(扶桑社)で「なんでも大家日記@世田谷」を連載中。 https://s...

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