(242)壁に開いた穴を内見の前日にDIYで補修する
前回、世田谷のマンションの部屋をご紹介いたしました。
こちらの部屋は今年の4月に6年ぶりに空室となりました。
入居者さんから退去の連絡が来たのは3月の初め。連絡は遅くとも一か月前までにいただくことになっているので、お引越しは4月10日の土曜日を予定しているとのこと。
大家さんとして気になるのは空室後の募集のこと。4月10日というと物件探しの繁忙期も過ぎんとする時期。今まで4月の中旬に募集をおこなった経験はなく、正直言ってすぐに新しい入居者さんが見つかるのかどうか不安です。
不動産屋さんに相談したところ「たしかにシーズンは過ぎているけれど、まだまだ探している人はいる。退去前に募集広告を出して反応を見て考えましょう」との提案が。
幸い6年前に邑口京一郎さんに撮影してもらった物件写真があるので、これを活用して入居者を募ったところ、思ったよりも反応が良く退去の翌日に三組のお客さんから内見の予約が入りました。室内クリーニングをおこなう前の部屋を見せるのは気が引けますが、せっかく見に来たいと言っていただけるのですから断る手はありません。
引っ越し当日。引っ越し前に入居者さんがあいさつにいらっしゃいました。「真っ白な部屋だったので汚れが目立つかもしれません。すいません」とのこと。また、「ベビーゲートを外してみたら、跡がひどくて」という言葉も。
退去に伴う原状回復費用の問題は、以前に日刊Sumaiの連載でも書きました。
よくトラブルの話も耳にしますが、うちではほとんどの場合で「特約」に記された「ハウスクリーニング費用=30,000円(税抜)」しかいただきません。
部屋のほうに確認しに行ってみると…
思ったよりも全然きれいでした。入居者さんが心配してたような「白い部屋だから汚れが目立つ」という印象もまったく感じません。6年間きれいに住んでくれたんだな、と感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、問題のベビーゲートの跡ですが。
ん?
これか!
塗装が剥がれて下地が露出してしまっています。
反対側もこのとおり。
ちょっと目立つ傷ですね。できれば直してから内見のお客さんを迎えたいのですが、いかんせん時間がありません。翌日のお昼に間に合わせるとなるとDIYでやるしかなさそう。職人さんが直すような仕上がりは絶対にムリですが、ぱっと見で気にならないていどには直せるはず。
倉庫に余っていたパテを引っ張り出してきました。
以前、離れの壁に珪藻土を塗ったときの下地調整用に使用したパテです。
価格:390円 |
これを使えばなんとかなるはず。
まずは、剥がれかけた部分をカッターで削り落として下準備。
パテを水で溶いて練り上げ、
穴を埋めるように塗っていきます。
あっという間に完了。補修は施工面積が小さいからラクですね。
乾くのを待ってやすりがけをするのですが、日が暮れる頃になってやすりが手元にないことに気づき、慌てて近所のダイソーへ。
うちの奥さんは「ダイソーに紙やすりなんてあるの?」なんて言ってましたが、あるんですよね。
60番から1000番までセットになったお手軽セット。すげえな、ダイソー。質を問わなきゃ何でもある。
夜。パテもすっかり乾きました。
触ってみて乾いたのを確認したら、
240番で表面をならします。
こんなもんでしょうか。仕上がりにこだわる場合は、ここにもう一度パテを打つのがおすすめです。今回は時間との勝負なので一回だけで塗装に進みます。
白とライトグレーを用意しました。どちらも余っていた塗料。
うちのマンションの壁は基本的に「白」ですが、ひとことで「白」といっても色味はけっこう異なるもの。グレーを少しずつ混ぜながら壁の色に近づけていこうと思います。
まずはダメ元で何も混ぜない白。
塗った瞬間「これは違うな」とわかる白さ。
ちょっぴりグレーを混ぜてみましたが、
まだまだ白い。
グレーを足しては、塗りを繰り返し、
徐々に壁の色に近づけていきます。
これで妥協することにしました。4回くらい色の調整をしたかな。
ちょっと離れてみましょうか。
よく見ると補修箇所はわかるけど、穴が開いたままより百倍マシだなと思います。
こちらは翌朝撮った写真。あまり目立たないので、よしとしましょう。
この日は内見日和の上天気。予定どおり三組のお客さんがいらっしゃって、忙しい一日でした。そのうちの一組はかなり前向きな様子。
決まってくれるとうれしいですが、どうなるかわかりませんし、空室のあいだにさらに手を入れてインテリアをグレードアップしておきたいと思います。次回は洗面のニッチにタイルを張ります。