(245)脱衣所にコンパクトな折りたたみ棚を設置する

世田谷のマンション

引き続き世田谷のマンションで6年ぶりに空室となった部屋をグレードアップしていきます。前回は洗面のニッチにモザイクタイルを張りました。

続いては6年前のリノベーション時には気づかなかったウィークポイントを追加の小物や収納用品で補っていきます。

イケア港北の看板

メインとなるのはイケア(IKEA)で購入した収納用品の数々なのですが、それについては「日刊Sumai」の連載で書きましたので、そちらをお読みいただけるとうれしいです。

イケアの収納は設置の問題さえ克服できれば、デザインにもムダがなく使い勝手もよくて文句ないですね。コストパフォーマンスを考えれば最強の収納用品と言ってしまいたいくらいです。

とはいえ、必要なものすべてがイケアでそろうわけではありません。室内に設置したアイテムにはイケア製品以外のものもいろいろあります。


■狭小な脱衣所を有効活用するための折りたたみ棚

今回ご紹介するのは脱衣所に設置したこちら。

脱衣所全景

折りたたみできる棚です。

折りたたみ棚

うちのマンションの間取りでは洗面スペースはお風呂に入るときの脱衣所を兼ねています。

この折りたたみ棚はお風呂に入るときにタオルや着替えなどを置く「ちょっとしたスペース」として活用してもらおうと設置しました。

大家である僕もまったく同じ間取りに暮らしていて、着替えなどを置くスペースがないのを不便に感じていたことから思いつきました。

脱衣所のサイズ

これは我が家の脱衣スペース。ごらんのとおり、めちゃめちゃ狭くて人ひとり立つのがやっと。もしふつうのスツールなんて置いてしまおうものなら……

脱衣所にスツール

人間様の居場所はなくなってしまいます。その問題を解決するために片脚だけのスツールをDIYしました。

脱衣所に片脚スツール

以前「ローゼンバーグコペンハーゲン」の生地を取り上げた際にご紹介しましたね。詳しくは「日刊Sumai」の記事をどうぞ。

この片脚スツールの出来には満足しているのですが、よくよく考えたら壁に付いていて折りたためたら足下も広くなってより便利だなと思ったのでした。


■板に撥水生地を巻いてタッカーで留めるだけ

作り方はとても簡単で歪みや反りのない板を用意して折りたたみ型の棚受け金具を固定するだけです。

ポイントとなりそうなのは棚板の仕上げ方でしょうか。

オイル塗装

木材の質感を活かすならオイル仕上げがきれいですが、脱衣所で使用するには耐水性に不安が残ります。

ペンキ塗装

ペンキで塗装という手もありますが、塗膜が剥げてくるとみすぼらしくなりそう。どんな塗料を選ぶにせよ下地処理をそれなりに丁寧にやる必要があり、意外に手間もかかるのが塗装です。

そこでおすすめしたいのが板を撥水生地でくるんでしまうという方法。これなら木材の質感にこだわる必要もなく、布でくるむので家具感も出せて安っぽく見えません。

棚板用の木材と撥水生地のはぎれ

木材は倉庫に余っていたものでサイズは「幅33センチ×奥行13センチ」でした。のちほど紹介する棚受け金具とのサイズの兼ね合いに注意してください。 布は以前ご紹介した「ローゼンバーグコペンハーゲン」の撥水生地ウィーブ(Weave)」のはぎれで、これまた余りもの。

ローゼンバーグコペンハーゲンのウィーブ

こちらの柄はすでに販売を終了しているようですが、他の柄ならサンプルカットとかハーフカットとかいうかたちで購入できるのでおすすめです。たとえばこれなんてよさそうです。

ハーフカット 撥水加工生地 北欧 生地 ローゼンバーグ コペンハーゲン ダッシュ Dash ブルー おためし生地 布 カットクロス はぎれ

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感想(0件)

撥水生地は裏側からアイロンをかけてシワを取っておきましょう。

生地にアイロンがけ

板に合わせて布をカットします。

カットした布

見るからに雑なカットで申し訳ありませんが、内側に折りたたんで隠れる部分なので。

布を留めるのにはタッカーを使います。

タッカー

前に買ったやつが見つからなかったのでアマゾンにてポチリ。

「あわせ買い」対象とはいえ「580円」というリーズナブルなお値段ですが、きちんと働いてくれます。

タッカーで生地を留める

このタッカーで生地の端を板に留めます。

板に生地を巻きつける

くるくると巻いていきます。生地は二重になるくらいのほうが、下地の木材が透けないのでいいと思います。

タッカーで生地を留めた棚板

シワが寄らないように生地を引っ張りながら内側に折り込んでタッカーで留めました。「こんな残念な見た目でいいの?」と思うかもしれませんが、棚板の裏側なんて見えないですから問題なし。

タッカーで生地を留めた棚板

なぜ「コ」の字型に留めたかというと、折りたたみ棚を開くときに手が触れる部分だから。

折りたたみ棚を開く

棚を使うときにはこんなふうに下側をつかんで上に引っ張るので、手が触れる付近だけはステープルを打たないようにしたのです。

タッカーで生地を留めた棚板

さて、生地を張り終わった棚板のオモテ面。シワが寄らないように留めればそれなりにきれいに仕上がります。手も汚れないし塗装よりもラクだと思います。


■折りたたみ金具の固定は下地に要注意

棚板が完成したら、あとは棚受けの金具で固定するだけです。使うのはこちら。

折りたたみ式棚受け金具」(田邊金属工業所製)。

折りたたみ式棚受け金具

棚を支える斜めのパーツの真ん中(赤で囲まれたところ)を押すと棚が折りたためる仕組み

ホームセンターや金物店でも売っていますし、アマゾンでも扱いがあります。

2個セットでこのお値段。リーズナブルでサイズバリエーションも豊富。棚板の奥行に対して75%以上の長さの金具を選ぶことが推奨されています。基本的には金具よりも棚板のほうが大きいことが前提になっていますが、今回は奥行13センチの棚板に対して15センチ用の金具を取り付けました。ギリギリいっぱいのサイズで、これ以上棚板が小さいと金具の先端が棚板からはみ出てしまうと思います。

この金具を棚板に固定して壁に設置するのですが、僕はイケアの収納を設置する際にまとめて工事業者さんにお願いしました。

折りたたみ棚の設置風景

というのも、この手の金具はネジが効く下地がある場所に設置しなければならないのですが、これが意外に厄介です。

木造で柱の位置が目に見えてわかるという場合ならDIYもいいかもしれませんが、うちのマンションの場合「もともとあったブロックやコンクリ部分」に加え「リノベーション時に設置した石膏ボードやベニヤ板」が混在しているので、下地によって必要なネジの種類が異なり、場合によっては強度的に設置できないケースもあるからです。

ピンやアンカー

いちおう僕自身も下地ごとにピンやらアンカーやら持ってはいるのですが、適切に判断して使い分ける自信がなく、お客様(入居者さん)の安全性を考えるとプロに取り付けてもらったほうがよいと思っています。とくに今回のように設計時には設置する予定がなかった収納を追加する場合ならなおさらですね。

今回の下地は石膏ボードだったので、どこでも取り付けられるわけではありませんでした。

下地のチェック風景

ボードの下に柱が通っているところを探してもらい、なんとか棚板の両端ギリギリに金具を設置すれば固定できるとわかったのです。

設置後の折りたたみ棚

自分ではちょっとできなかったかな……DIYで設置する際には下地にはご注意ください。


■しっかり便利でも控えめな存在感

では、使用してみましょうか。

折りたたみ棚

使用するときには片手で開けます。

折りたたみ棚GIF

棚板が小さい分、脱衣所に人が立つスペースはきっちり確保できます。

折りたたみ棚の使用風景

決して広くはないのですが、タオルなどをちょい置きするには十分だと思います。

折りたたみ棚をたたむ

たたむときは棚板を支える金具の真ん中を両手で押しながらたたみます。

たたんでしまっておくとインテリアの邪魔にならないのが素晴らしいですね。使い勝手もよいのでおすすめです。 次のリノベーションのときは部屋の一角に小さな折りたたみワークデスクを設けてみるのもありかと思っています。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営。 『日刊Sumai』(扶桑社)で「なんでも大家日記@世田谷」を連載中。 https://s...

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