(251)排水口に割り箸を落としたのでDIYで水道管を外して取り出した
今回は世田谷のマンションで起こった水道管にまつわるトラブルの話。
先日、歯磨きをしていたら洗面の水の流れが悪いことに気づきました。こんなときはいつも歯ブラシを突っ込んで中を掃除すれば解決するのですが、改善するどころか流れが悪化してしまってほとんど流れなくなってしまいました。これはまずいと思い、割り箸をつまんで奥まで突っ込んでグイグイと動かしました。
これは後で撮り直したイメージ写真。なんとか無事に流れが戻りホッとしたのもつかのま、割り箸を引き抜こうとした瞬間、スポッと指先から抜けてしまい、排水管の中に落ちてしまいました。
排水口をのぞきこんでみると箸の頭がかろうじて見えました。写真だとこうして明るさを調整しないと見えないほど。丸で囲んだのが割り箸の頭です。ずいぶん下まで落ちたな……。
指やピンセットでは到底届かないので、別の割り箸を持ってきて落ちた箸をはさみこんで引き上げようと試みたのですが、排水口の形状のせいもあって上まで持ち上げることはできません。あまり考えもせず割り箸を排水口に突っ込んでしまった自分の迂闊さを悔やみました。
洗面下の排水管がS型になっているのは不幸中の幸いでした。矢印で示したU字のところに水が溜まることで臭いが上がってくるのをふせぐ仕組みなのですが、落とした割りばしもここで止まっているはずです。
ということは、この排水管を外すことができれば割り箸を取り除けることになります。
ただし、排水管のナットはしっかりと締められていて手でゆるめられるような代物ではありません。そこで倉庫からこんなものを持ってきました。
「ウォーターポンププライヤー」です。以前、古いユニットバスのシャワーホースを取り替える際にアマゾンで購入しました。
水道屋さんが持っている類の専門道具ですが、今回のようなときにも役立つのでご家庭にひとつあってもよいかもしれません。お安いですし。
まず、ナットの太さに合わせて工具の幅を調節します。
このままひねってしまうとナットに傷がついてしまうので、
雑巾を巻き付けた上からかませてグイッとナットをゆるめます。工事現場で水道屋さんがやってたのを見て覚えました。
いったんゆるめてしまえば、
あとは手で回せば外せます。
パッキン(丸で囲んだ部分)をなくさないように気をつけましょう。
パッキンとは金具と金具の間に挟む黒いゴム製の輪っかでスキマからの水漏れを防いでいます。古い水道管だとこれが腐ってグチャグチャに溶けて漏水したりするのです。山小屋の母屋の古いキッチンでも10年前くらいに漏水しました。外す際になくしがちなので、要注意です。
反対側のネジも同じ要領で外すと、中に溜まっていた水がこぼれ落ちます。
U字の下に水が滴り落ちているのがおわかりでしょうか。写真のように桶を置いておくといいと思います。
下方向にゆっくり排水管を抜いていくと…
割り箸を発見!
詰まっていただけあって、排水管もずいぶん汚れていますね。
せっかくの機会なので歯ブラシで中をざっと掃除してやりました。
清掃が終わったら排水管をはめ直し、
まずは指でナットを締めてやります。
ぱっと見これで問題なく見えますが、このままだと締めが甘いので最初と同じくウォーターポンププライヤーを使います。
ナットを固く締めたら完了。
無事に元通りになりました。
試しに水を流して排水管に漏れがないことを確かめるとよいですね。
水道管を外すというとハードルが高い印象がありますが、思ったよりも簡単です。箸やストローなどを排水口に流してしまった場合、それを拾い上げるためだけに業者さんを呼ぶのももったいない気がしますし、DIYもありだと感じました。
ただ、本来は水道屋さんというプロが触る領域だということはくれぐれも忘れないようにしましょう。DIYでやるのならば万一の破損のリスクなども覚悟した上であくまで自己責任でトライしてみてください。