(383)玄関のスチールドアの裏側をアイアン塗料で塗装する
前回、いろいろと失敗しながら室内ドアを塗装しました。
続いては玄関ドアの話。
スチール製のドアで、もともとは青色に塗られていました。
海沿いのリゾートマンションということでブルーを選んだのでしょうか。
今回はこのドアを室内にそろえてグレーに塗装してみたいと思います。
■玄関ドア裏を塗るだけで、意外に印象は変わるもの
マンションの共有部分にあたり、勝手に手を加えることの許されないドアの外側に対して、玄関ドアの内側は専有部分にあたり、オーナーが自由に塗装することが許されています。
たかが玄関ドアの裏側と侮ることなかれ。
うちのマンションでは、リフォームのたびに玄関ドアも塗装していますが、この作業をおこなうだけで、玄関の印象は驚くほど変わります。
玄関ポストだけ色を変えてアクセントをつけるのが定番となっています。
これは今年リフォームした部屋の玄関ですが、ライトグレーとペールグリーンの二色のアクセントカラーで塗り分けてもらいました。この組み合わせ、個人的にかなり気に入っています。
しかし、これらはすべてプロの塗装屋さんによる仕事。これまで自分でスチール製のドアを塗装したことはありませんからDIYは初挑戦です。
使うのは、このたびのリフォームでは大活躍の「シュペンパンザー」のアイアン塗料「シルバーグレー」です。下地を選ばない油性塗料なので耐久性が求められる玄関ドアにも最適だと考えました。
■下地処理のやすりがけから作業スタート
前回の失敗談しかり、先日お話したタイルの塗装もそうですが、やはり塗装は下地の処理が大事。慣れないスチールドアの塗装だからこそ慎重に作業していきます。
まずは、既存の塗装部分にやすりがけをして、しっかりと塗装がくっつくようにします。
使うのはこちら。
シャイネックスのグリップサンダー「コスッ太郎」(荒目(120))です。
ザラザラとしたワイヤーブラシで、キャッチのとおり「ペンキはがし」と「サビ落とし」などに使います。
一個600円ほどですので、ドア塗装をおこなうなら用意するとよいでしょう。
こいつでドア全体にやすりがけをします。
サビて塗装が脆くなった箇所が削られ、ポロポロと落ちていきます。
一方、塗膜がしっかりと残っている箇所についてはムリにはがす必要はなく、やすりがけで表面に筋状の傷をつけていきます。
うっすら白い筋がついているのがわかりますでしょうか。
やすりがけした部分が徐々に白っぽくなってきました。さらにやすりがけを続けると……
全体的に曇ったように白っぽくなりました。前回失敗した室内ドアでも、こういう下準備をきちんとするべきだったんだろうな……。
終えてみると、けっこう削りカスが出ましたね。
固くしぼった雑巾でふくと、
雑巾も青くなりました。ちゃんと削れているようです。
■塗装自体は簡単だが、周辺への配慮は欠かせない
続いてはプライマーを塗ります。
アイアン塗料は基本的に下地処理の不要な塗料ですが、玄関ドアは耐久性が求められるので、先日タイルを塗ったときに余った専用のプライマーを使うことにしました。
同じく「シュペンパンザー」の「ユニグランド」です。
アイアン塗料はtoolboxでも扱いがありますが、このプライマーは「シュペンパンザー」の日本総代理店の「クロコアートファクトリー」でないと購入できません。気になる方は以下のリンクをどうぞ。
塗りたくない部分を養生したら、塗装開始。
下地材なので塗り方に神経質になる必要はないと思います。
ドア一枚分ですから、塗装にかかる時間はたいして長くありません。
塗装作業それ自体よりも気をつけたいのが周辺への配慮。
ドアまわりの作業はマンションの廊下なども絡むので「養生をしっかりして共用部を汚さない」「廊下の往来を妨げない」よう気をつけて作業しましょう。また、乾くまで閉められないので「早めに作業して乾かす時間をしっかり確保する」のも大事なポイントです。
塗装後のドアを開けっぱなしにしていると、知らず知らずのうちに風で全開になってしまい廊下をふさいでしまったりするのでドアストッパーは必須です。
激安なので、この作業のために購入しました。
■アイアン塗料を平滑に塗るのはやはり難しい
さて、いよいよアイアン塗料の塗装です。
先日、10センチ角のタイルを塗るのに使ったの10センチ幅のハケを使いました。
一回目なのでこちらも大らかに塗りました。
キッチン全体を塗ったときとくらべればはるかにラクな作業ですが、やはり塗りムラが目立つのがアイアン塗料の難しさです。
あせらず一晩待って、翌朝に二度目の塗装をおこないました。
ドアノブまわりなどの細かいところは小さなハケで塗り、
ハケで丁寧に横方向に塗っていきました。
塗装が乾かないうちに養生をはがしたら完成。
うーむ、慎重に作業したつもりですが、今度もハケの塗りムラがけっこう残ってしまいました。というか、慎重に作業したぶん、かえって塗装が重なった部分だけ目立ってしまったような気がします。継ぎ目もない平面に均一にアイアン塗料を塗るのは本当に難しいです。
二度目も一度目のようなラフな塗り方にすればよかったのかなとか、ハケではなくローラーを使えばもう少しきれいに塗れたのだろうかとか、思うところはありますが、
ドアを閉じて照明の灯りだけで見たら、思ったよりもムラが目立たなくてホッとしました。それなりに落ち着いた雰囲気も出て、最初に感じたほどは悪くない仕上がりです。今回はひとまずこれでおしまいにします。
玄関から廊下にかけての作業も終了。
次回は、またもアイアン塗料の話。今度はブラックで浴室の引戸を塗装します。